日記・コラム・つぶやき

2009年11月11日 (水)

新連載「TVを消して本を読め!」

「翻訳ミステリー大賞シンジケート」サイトでも、月イチ連載を始めさせていただきました。
 毎度お馴染みアメリカのテレビと映画の話ですが、こちらは毎回推理小説と話題がリンクすることになっております。一つよろしく~。(^_^)

「TVを消して本を読め!第一回 その設定、どこかで見たような……(笑)」

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2009年10月25日 (日)

日本語で読めるUSCの映画の教科書

 このあいだ、本屋で映画本のコーナーをウロウロしていたら、USCの映画学部で使っていた教科書の翻訳が出ているのを発見、「これがもうちょっと早く出ていてくれたら、あんなに必死になって英語で読む必要はなかったのに」と、ちょっと悔しい気持ちになりました。
 先日紹介したシド・フィールドのシナリオ本もそうですが、ここ数年のあいだに続々と翻訳が進んでいるようですね。
 そこで、ちょっと気になったので、USCで私が教科書として使った本のうち、日本語訳があるものを調べてみました。

マッケンドリックが教える
映画の本当の作り方

アレクサンダー・マッケンドリック (著)
吉田 俊太郎 (翻訳)

フィルムアート社
(amazon)

 これが、つい先日、日本版が出版されたもの。
 カルアーツ(カリフォルニア芸術大学)の初代映像学部長で、同学部の基礎を築いた映画監督が書いた「演出の教科書」。
 いろいろな示唆に満ちたパート1と、具体的なショットの構成法について書いたパート2から成っていて、私のような初心者はパート2を熟読してから撮影に臨むべき。そして、何度か実際の製作を行ってからパート1を再読すると、いろんなことがものすごく腑に落ちてくる(だからといって、そうそう簡単に自分もできるわけじゃないですけどね)。

ザ・ムーヴィビジネスブック 第3版

ジェイソン・E・スクワイヤ (編集)
金子 満 (監修)

ボーンデジタル
(amazon)

 これも今年翻訳が出た本。
 複雑怪奇なアメリカの映画産業の内側を、各分野の現役のプロたちが語りおろしたもの。
 特にこの最新版は、90年代後半以降激変したビジネス状況をきちんと反映したものになっているところがいいです。
 これは自省も込めてですが、日本と商習慣が大きく違うアメリカ映画の世界について、きちんとした共通了解を持つための基本として、読んでおきたい1冊です。

映画の瞬き
映像編集という仕事

ウォルター・マーチ (著)
吉田 俊太郎 (翻訳)

フィルムアート社
(amazon)

映画監督・キャメラマンになる
プロフェッショナル撮影技法

ブライン・ブラウン (著)
石渡 均 (翻訳)

フィルムアート社
(amazon)

 こちらの2冊は昨年日本で出版されたもの。
 マーチの本は映像の編集について、ブラウンの本は撮影について書かれたもの。

 マーチの本の第1部はマッケンドリックの本の第1部同様、ベテランが自分の経験を元に、テクニックの極意についてエッセイ風に語っているので、読み物としてはおもしろいけど、基本的な編集技術がないとあまり教科書的な意味はないでしょう。ただし、一度自分で編集作業を経験してから読むと、いろいろと示唆に富んでいてすばらしいという点もマッケンドリックの本と同じ。

 一方、デジタル化によって実現したノンリニア編集について書かれた第2部のほうは、今や現場の人たちにとっては当たり前すぎてそれこそ意味はないかも。
 まったく編集というものについての知識のない人にとっての初読書には最適かも。

 ブラウンの本は、動画撮影についてのありとあらゆる基礎知識を詰め込んだ欲張りな本。
 その分、各章の記述がタイトでもうちょっと詳しく説明して欲しい気もしますが、常に具体的なところが頼もしい1冊です。


 さて、以下はすでに何年も前に翻訳されていた本です。

演技のインターレッスン
映像ディレクターの俳優指導術

ジュディス・ウェストン (著)
吉田 俊太郎 (翻訳)

フィルムアート社
(amazon)

サンフォード・マイズナー・オン・アクティング
ネイバーフッド・プレイハウス演劇学校の1年間

サンフォード・マイズナー (著)
デニス・ロングウェル (著)
仲井真 嘉子N (翻訳)
吉岡 富夫 (翻訳)

而立書房
(amazon)

 この2冊は、日本に帰ったときに、とっくに翻訳が出ているのを知ったもの。とほほ。

 いずれも、俳優の演技、特に、いわゆる「メソッド演技」の手法について書かれたもので、特にウェストンの本は演出家(監督)がいかに俳優にアプローチすればスムーズに進むかについて、俳優の立場から説いているのが特徴的。

 良いか悪いかはともかく、アメリカではメソッド演技が映画俳優たちの演技手法の主流となっており、もはや一部の有名アクターズスタジオ出身者のみならず、演技を習ってる人たちは猫も杓子もメソッド演技をかじっていると言ってもいいかもしれません。

 そういう状況下で、俳優を相手にコミュニケーションを図るには、演出家の側もメソッド演技の基本的な用語と手法を知っておいて、共通の言語で話し合うことが大事になってくるわけです。
 ……実際にはメソッド演技なんか興味ないと思ってても(笑)。


映画監督術
SHOT BY SHOT

スティーブン・D・キャッツ (著)
津谷 祐司 (翻訳)

フィルムアート社
(amazon)

映画監督術〈2〉
cinematic motion

スティーブン・D・キャッツ (著)
津谷 祐司 (翻訳)

フィルムアート社
(amazon)

 この2冊は、渡米前に買って持っていったもの。
 この2年半で一番お世話になった本でもあります。
 なにしろずぶの素人なもので、脚本を分解してカットやショットのレイアウトやつながりを考えるときの、基本がまったくわかっていなかったのです。
 そこで、プリプロダクション中はいつもこの2冊を脇に置いて、カメラの配置や動きに迷ったときは、何度も参照しては自分の考えをまとめる助けにしています(現在形(^^;)。

 また、原書と日本版を見比べながら、「こういうときは英語でどう言えばいいのか」をチェックできたので、撮影時にクラスメートたちと話すときにもずいぶん助けられました。

映画監督という仕事
ディレクターズ・クローズアップ

ジェレミー・ケイガン (編集)
水原 文人 (翻訳)

フィルムアート社
(amazon)

 アカデミー賞を受賞した監督たちのインタビュー集。個人別ではなく、収録したインタビューをテーマ別に再編集しているので、個々人の考え方の違いがよくわかっておもしろいです。

 演出に唯一の正解はなくて、本人が一番やりやすい手法を見つけることが大事だということを認識させてくれる本。

マスターズオブライト
アメリカン・シネマの撮影監督たち

デニス・シェファー (著)
ラリー・サルヴァート (著)
高間 賢治 (翻訳)

フィルムアート社
(amazon)

 アメリカの映画製作システムの中でも、日本と大きく違う点は、「撮影」と「照明」が分業化されていないことです。
 つまり、撮影監督が照明についても自らコントロールしているのです。
 本書は、そんなアメリカの撮影監督たちに、それぞれの経験から「撮影と照明」について語ってもらったインタビュー集です。

 この本は、ずいぶん前、刊行時に買って、初めて読んだときは、書かれていることがほとんど理解できず、途方にくれてしまったものでした。
 結局、教科書の一つとして、英語で再度読む羽目になってしまったのですが、今度は少なくとも「自分は照明の何がまだ理解できていないか」が具体的に言えるくらいには、中身が読めるようになってました。
 というわけで、初心者にはかなり高度な本ですが、蘊蓄たっぷりで読み応えがあります。


 もちろん、どれだけ本を読んでも、良い映画が作れるようにはなりません。ま、今の私が良い例でしょう。何本短篇撮っても、いまいち自分で納得できるところに辿りついてないもんなあ。(^_^;

 でも、機材だけを手に、何の予備知識もなくがむしゃらに映画を作ろうとするよりも、先人の知恵に耳を傾けることは、大事なことだと思います。特に「さて、ここからどうしよう?」と判断に迷ってるときは。

 というわけで、以上、日本語で読めるUSCの映画の教科書類でした。

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2009年10月24日 (土)

新連載のお知らせ

S-Fマガジン 2009年 12月号

早川書房
(amazon)

月刊 COMIC (コミック) リュウ 2009年 12月号

徳間書店
(amazon)

 新連載のお知らせです。
 まずは、「S-Fマガジン」で先月から始まった「堺三保のアメリカンゴシップ」。
 アメリカの映画やテレビからコミックスやイベントまで、SFやファンタジーに関連した最新の話題を取り上げていく予定です。

 もう一本は、「Comicリュウ」で今月から始まった「堺三保のオタクおいどん テレビザッピング」。
 正確には新連載というより連載の模様替えなんですけど、こちらは、SFに限らずミステリやコメディまでありとあらゆるアメリカのテレビドラマについて、話題の作品を取り上げていくつもりです。
 もちろん、引き続き水玉螢之丞さんが愉快なイラスト、つうか、似顔絵(^_^;を描いてくださってます。

 似ているようでちょっとずつ違う連載2つ。御用とお急ぎでない方は、チェックしてやってください。

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2009年10月13日 (火)

フロム・ヘル

フロム・ヘル(上)

アラン・ムーア(作)
エディ・キャンベル(画)
柳下毅一郎訳
みすず書房
(amazon)


フロム・ヘル(下)

アラン・ムーア(作)
エディ・キャンベル(画)
柳下毅一郎訳
みすず書房
(amazon)


 twitterに目移りしてしまって、ずいぶん放置中でした>ブログ。
 ついでに、連載エッセイには書いてますが、今期は休学して日本にいたりします。復学は来年の予定。あと一学期なんで、なんとかもう一踏ん張りしたいと思ってます。

 さて、アラン・ムーア畢生の大作コミック、ついに翻訳版が出てます!
 上下巻2巻組で5460円也!
 つっても、わたしゃ家に籠もって仕事してたんで、本屋に行けてないので現物は見てないんですが。(^_^;

 19世紀末ロンドンを舞台に、かの有名な切り裂きジャック事件の真相を、徹底的な調査のうえに描きつつ、その上に、当時の社会情勢をきっちりと描き込み、さらにはフィクションならではのアクロバティックかつファンタジックな手法で、20世紀にまで至る現代文明批評まで盛り込んでみせた超意欲作であり、怪作。

 エディ・キャンベルによる絵(いわゆるアメコミの絵とも全然違う、どちらかというと『ガロ』風のタッチの白黒画)がとにかく馴染みにくい上に、あまりにも情報量の多い文章に、取っつきが悪いというか、読み進むのには日本語でも苦労するとは思いますが、その苦労に見合うだけの衝撃に満ちた傑作であります。

 アラン・ムーアと聞けばピンとくるアメコミ・ファンはもちろん、切り裂きジャックと聞くとむらむらっとくるホラー・ファンや、19世紀末ロンドンと聞くと『ドラキュラ』と『ホームズ』の生まれた時代と思う歴史ミステリ・ファン、さらには、「この世ならぬモノ」が透けて見えるさまを感じたいファンタジーファンまで、奇書を好むすべての好事家におすすめの1作です。
 もちろん、SFファンも、こういう奇書をこそ愛でないと! てか、実はクライマックスで、グラッと現実が揺らぐようなSF/ファンタジー的な瞬間があったりするしね。

 それにしても、こんな大変なモノを本当に翻訳出版したみすず書房と訳者の柳下さんに感謝!

 ま、とにかく、食べず嫌いしないで、まずは読んで、ってことで。

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2009年6月 9日 (火)

シド・フィールドの脚本術

映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと
シド・フィールドの脚本術

シド・フィールド
安藤紘平、加藤正人、小林美也子、山本俊亮訳
フィルムアート社
(amazon)

 10数年前、初めて脚本を書いたときから、わたしがずっと参考にしていた、アメリカでももっとも古くて有名なシナリオ教本が、ついに翻訳されました。
 しかも、数年前に改訂された最新版に基づいているので、例として最近の作品にもたくさん言及されているところもいいです。

 日本と違って、アメリカではこの手のシナリオ・ハウツー本が山のように出ているのですが、本書はその草分けとも言うべきもので、79年に初版が出版されて以来、今回翻訳された第4版まで、常に重版し続けているベストセラーです。

 しかも、今ではアメリカで常識とされている、映画シナリオの「3幕構成」について、最初にきちんと言及した本でもあり、まさにハリウッドにおけるシナリオ執筆の基礎の基礎について書かれた本だといってもいいでしょう。

 さらに、今回の翻訳版は、巻末に「日本におけるシナリオの書式」という章も設けられているので、日本人にもとても親切。

 常々思うことですが、「何を書くか」に関しては、個々人の才能に頼る部分が大きいものの、「いかに書くか」については、技術が大きな役割を占めていて、しかもそれは「学ぶことが出来る」ものだったりします。

 この本は、まさに「いかに書くか」について学ぶための大きな指針となってくれるものです。

 今まで私は、本書の原書(しかも旧版)をつねに手元に置いて、ことあるごとに参照していましたが、最新版を日本語で読むことができるようになって、とても嬉しく思っています。

 シナリオに興味のある人は、ぜひとも読んでみて欲しい一冊です。

 この手のアメリカのハウツー本の特徴である「具体的に何をすべきか、論理立てて解説している」ところが、ややもすれば精神論に流れがちな日本人には、逆に新鮮で有益な視点を与えてくれるはずです。

 もっとも、今の私は、さらに具体的なUSC流の「3幕8場構成術」を教えてもらって、大いに参考にするようになっているのですが、まあ、それは企業秘密ってことで(笑)。

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2009年5月 5日 (火)

夏が近い

R0012001 LAに夏の訪れを告げるジャカランダの花が、街のあちこちを鮮やかな紫色で彩り始めました。

 今週末でようやく今学期の授業もおしまい。
 来週、帰国します。

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2009年2月23日 (月)

twitter始めました

 あいかわらず放置気味ですんません。
 例によってジタバタあえいでるもんで、なかなか長文が書けなくて。
 というような言い訳をしつつ、twitterに手を出してみました。
 IDは以下の通りです。
 それこそたいしたことは書かないだろうし、アメリカ人の友達向けにときどき英語で書いたりもするので、読みにくいとは思いますが、よければフォローしてやってください。
 それにしても、確かにやってみるとけっこうおもしろいですね>twitter。

 http://twitter.com/sakaisampo

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2008年12月14日 (日)

これから帰国します

 えー、例によって例のごとく、授業が忙しくなってきてバッタリと更新が途絶えてしまってましたが、ようやく今学期も昨日ですべて終了し、今日、これから飛行機に乗って日本に帰ります。
 年末年始はゴロゴロして過ごしたいなあ、とか。
 ようやく留学生活も2年目が終わり、いよいよ来年は最後の年となったのですが、まだまだ気は抜けないのが、悲しい現実だったり。
 ともあれ、来年は卒業後のことも考えないといけないので、これまで以上に波乱含みだったりしますが、なんとか切り抜けられるよう、がんばりたいところです。
 ではでは。
 次の更新は日本から!

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2008年9月28日 (日)

ジョン・ウェイン映画祭二日目

Dsc00838 今日は「映像表現」の授業があったり、どうしても書き上げないとまずい宿題があったりしたんで、結局見た映画は「静かなる男」と「捜索者」の2本だけ。今日は、さすがに土曜日ということもあってか、けっこう人が入ってて、反応も良く、映画館で見てる感じが出ててとても良かったです。

Dsc00842「静かなる男」
 アイルランドの田舎町に、アメリカから引っ越してきた男と、地元の娘の結婚騒動という、ものすごく他愛のない夢物語なんですが、何度見てもほのぼのとして心地よいのでありました。
 カラーの発色が素晴らしくいいプリントだったのも良かったです。アイルランドの自然がとにかくきれい。

Dsc00841「捜索者」
「静かなる男」と同じ監督の作品とは思えないくらい厳しい話。ラストで一人立ち去るジョン・ウェインの後ろ姿が良い、というのは、もう何百回と誰もが言ってることではありますが、まあ、良いものは良い。
 今回、この映画を大画面で、しかもフィルム上映で見ることができたのが、一番の収穫だと思います。いやー、すげえわ、この絵は。
 モニュメント・ヴァレーを馬で走っていくところとか、バッファローの群れとか、今までテレビの画面で何度も見ていた印象が一新されました。

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2008年9月27日 (土)

ジョン・ウェイン映画祭初日

Dsc00840 いろいろと〆切が押しているのですが、劇場の大スクリーンでジョン・ウェインの映画を見る機会なんて、そうそうないので、ムリして出かけてきました。

 まずは、「駅馬車」の上映前に簡単な前説と、ジョン・ウェインの足跡を辿った短篇ドキュメンタリー映画の上映がありました。
 この短篇が、生前のスチルとインタビューで構成されてて、映画からの抜粋はほとんどないんですけど、すごくよくまとまってて、とてもよかったです。
 USCでの基金集め集会でのボブ・ホープとの掛け合いとか、「勇気ある追跡」でアカデミー賞を受賞したときの様子とか、貴重な映像満載でした。

Dsc00837「駅馬車」1939年公開作品。
 あまりにも有名な若きジョン・ウェイン最初のヒット作。14作ある、ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演作品の、記念すべき1作目でもあります。
 前から良いプリントで見てみたかったんですよね。アメリカでも35ミリフィルムの良いプリントは少ないということで、今回はUCLAのアーカイブから特別に借りてきたんだとか。テレビでしか見たことなかったので、もう劇場で見てるだけで嬉しかったです。
 でも、映画自体は、印象的な場面はいっぱいあるけど、実は構成的には散漫な印象があるんですよね。いや、いわゆる「ロードムービー」の一種だから、しかたないんですけど。

Dsc00836_2「赤い河」1948年公開作品。
「駅馬車」は確かにウェインの最初の当たり役かもしれませんが、その後の映画人生を決定づけたのは、何と言ってもこの「赤い河」でしょう(先生による前説では、この作品と翌年公開された「硫黄島の砂」が、ウェインのスタートしての人気を決定的にしたんだそうです)。
 単なるヒーローじゃなくて、頑固すぎて間違いも犯してしまう、行きすぎた信念と行動の男という、この映画の役柄に、本人もはまりこんでいってしまった感があります。
 でも、だからこそ、タカ派過ぎる言動も、ある程度許されちゃうという、得な立ち位置(そんな言い方されたら本人は不本意でしょうが)を得たのも事実かも。
 ともあれ、 後年の「捜索者」の主人公と共に、ある意味で「アンチ・ヒーロー」的でもあるジョン・ウェインの主人公像の頂点の一つと言えるでしょう。
 これも、そののちウェインと何度も映画を撮ることになるハワード・ホークス監督との第1作というわけで、そういう意味でも記念すべき作品だと言えます。
 こちらは、「駅馬車」以上にプリントの状態が良くて、一万頭の牛をテキサスからミズーリまで輸送するという壮大なストーリーを、クリアな音と映像で堪能しました。

Dsc00829 結論としては、やっぱ、西部劇は大きなスクリーンで、広大な大平原の映像を楽しむべきですだってことで。2本ともテレビ放送やDVDで何度も見てるんですが、今回は今まで以上に楽しめました。
 あー、明日、明後日も楽しみ~。(^_^)

 ちなみに、日曜からは、学内のドヒーニー図書館で関連企画として、ポスター類などジョン・ウェイン関係の資料が公開されるそうなので、機会を見つけてそちらも見てこようと思います。しばらくはデューク(ジョン・ウェインの愛称)づくしってことで。
Dsc00839

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火星シリーズ、映画化進行状況

51kgbcbxnxl_ss500_ 朝起きたらこんな記事がSciFiWireに出てました。

○New Look For Carter Of Mars?


 要約すると以下のような感じです。
・現在、ピクサーで「火星シリーズ」映画版の製作が進行中。
・でも、フルアニメか実写が混じるのかはまだ未公表。
・監督のアンドリュー・スタントン(WALL*Eの監督)がシナリオ執筆中。
・原作の筋に忠実なのではなく、監督の記憶の中の「火星シリーズ」に忠実に。
・フラゼッタのイラストの雰囲気はもう古いので、もっと新しいイメージを構想中。

Kbsfrazettaaprincessofmarslg うーん、どういう作品になるんでしょうねえ?
 つうか、1作でどこまで映像化しちゃうつもりなんだろう。続編とか三部作とかの構想は、あるのかなあ?
 まあ、今までずっと企画が二転三転してはダメになってたんだから、映像化されるだけでもヨシとすべきかもしれませんが。しかもピクサーだから、たぶんヒットはまちがいなし。
 映画が完成して公開が決まったあかつきには、原作バンバン増刷しないと!>創元。

 ちなみに、今、アメリカじゃ「火星のジョン・カーター(John Carter Of Mars)」がシリーズの通しタイトルなんすね。さっき、amazonで検索して知りましたけど。(^_^;
51ast11k65l_ss500_ というわけで、写真は1枚目が現行のアメリカ版の表紙、2枚目が有名なフランク・フラゼッタによる「火星のプリンセス」、3枚目が我らが武部本一郎による日本版の表紙。
 でも、記事の調子だと、フラゼッタはもちろん、日本版の画とも全然違う雰囲気になるんでしょうねえ。コミカルなデフォルメというか、子供向きな絵柄にはしてほしくないけどなあ。

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2008年9月25日 (木)

S-Fマガジン 2008年11月号

S-Fマガジン 2008年11月号

早川書房
(amazon)


 今月の〈S-Fマガジン〉の特集「宇宙SFの現在」で、ブックガイドを少しばかり書かせてもらいました。
 今月号は、ハードな宇宙SFファンは要チェック(のはず)です。

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「メンタリスト」

97190_d0696b1 新番組「メンタリスト(読心術師)」を見ました。
 元いんちきサイキックで今はFBIのコンサルタントをしている男が主人公のミステリで、全然ファンタジーでもホラーでもなかったのが、ちょっと残念。

 前にも書きましたが、いんちきサイキックが主人公のミステリというと、すでに「サイキ」という番組が放送されてるんですけど、あっちがものすごく軽いコメディなのと比べて、こちらはどシリアス。

 なんせ、主人公の過去が重い。
 テレビに出演したりして稼いでるインチキ霊媒だった主人公は、テレビでつい「今、警察の捜査に協力して、連続殺人犯を追っている」なんて与太をとばしちゃったもんで、その犯人を怒らせ、留守中に奥さんと子供を殺されてしまっているのです。
 それ以降、霊媒仕事がインチキだったことを明かし、なおかつ、抜群の観察力を生かして犯罪捜査に協力するようになったという設定なのでした(ここのところにかなりムリがあるような気がするけど、そのうち明かされるのかなあ)。

97028_wb_0064a1 というわけで、この人の能力は、マジシャンやインチキ霊媒がお客の心理を読むために発揮する観察力、いわゆる「コールド・リーディング」というやつ。つまりそれが「読心術」ということなのでした。
 つまり、主人公がコールドリーディングの力を発揮して、どんどん人の心理状態を暴いていくのが、見どころなのです。

「CSI」のヒットのおかげで、いろんな特殊捜査ものが流行ってますが、これもその変形の一つでしょう。
 主人公のキャラクターがちょっとおもしろいので、しばらくは見るかも。
 でも、こういう作品の場合、毎回のシナリオのミステリ的なレベルがある程度以上の高さをキープできないと、キャラのおもしろさだけでは人気は保てない気がします。毎回同じようなコールド・リーディングばかりじゃ飽きられそうだし。さて、生き残れるかなあ?(^_^;
97292_d0235

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2008年9月24日 (水)

授業中に固まってしまった。orz

 えー、やらかすんじゃないかと思ってたんですが、やっぱりやらかしてしまいました。
 今日の「演出テクニック」の授業、実習で監督役がまわってきちゃって、見事にフリーズしちゃって、呆然と立ちつくしてしまってました。とほほ。
 いやー、今まで他の生徒がやってるの見ながら、これはやばいと思ってたんですが、案の定でしたよ。

 お題は「ヒーローズ」第1話の、クレアと義母が台所で会話するシーン。
 これを、シナリオだけ見て、舞台を簡単にレイアウトし、役者をブロッキングして、5台あるカメラの配置と切り替えの指示を出す、って実習なんですが……、完璧に撃沈しました。

 なんとか、舞台をセッティングして、役者の最初の立ち位置までは決められたんだけど、カメラの位置とか移動とか、その場ですぐに考えつかなくて、頭んなか真っ白になって立ちつくしちゃいましたよ。

 先生に「で、このカメラはどこに置く? 何を撮る?」とか聞かれても、「えーっと」としか答えられず、結局ものすごく時間をかけて、無難に正面からの2ショットと、それぞれの肩越しのショット、それにロングショットの4箇所にカメラを据えたものの、切り替えの指示が出せずにもたもたしてしまって、先生も他の学生にはいつも聞いてる「このショットにはどういう意味があるんだね?」なんて質問もしないで、おしまいになってしまいました。

 てか、聞かれても答えられなかったっすけどね。
 いつも、ショットリストとフロアプラン書くのに、何日もかけちゃってるのに、その場でこんなこと、急には対応できませんわ。
 これができなきゃ、テレビの世界じゃ生きていけないって、こないだからずっと言われてるんですが、かなり厳しいなあ。

 脚本の打ち合わせでもそうだけど、その場で即答するのが苦手で、一旦時間をかけて考えをまとめないととっちらかっちゃうんですよねえ。そこからなんとかしないと、監督はムリだってことかなあ、やっぱ。
 いやはや、前途多難。

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2008年9月22日 (月)

第60回エミー賞の結果

 ドラマ部門もコメディ部門も下馬評通りだったわけですが、それにしても「30 Rock」強し。
 でも、テレビのコメディ番組の業界裏話もののブラックコメディ(しかも30分のシットコム)なんて、日本じゃ放送されそうにないよなあ。

 そんなわけで、以下に主要部門の結果です。

-ドラマ部門作品賞
『Mad Men』

-ドラマ部門主演男優賞
ブライアン・クランストン(Bryan Cranston):『Breaking Bad』

-ドラマ部門主演女優賞
グレン・クローズ(Glenn Close):『ダメージ(Damages)』

-コメディー部門作品賞
『30 Rock』

-コメディコメディー部門主演男優賞
アレック・ボールドウィン(Alec Baldwin):『30 Rock』

-コメディコメディー部門主演女優賞
ティナ・フェイ(Tina Fey):『30 Rock』

-ミニシリーズ部門作品賞
『John Adams』

-テレビ映画部門作品賞
『Recount』

-ミニシリーズ/テレビ映画部門主演男優賞
ポール・ジアマッティ(Paul Giamatti):『John Adams』

-ミニシリーズ/テレビ映画部門主演女優賞
ローラ・リニー(Laura Linney):『John Adams』

 ドラマ部門で受賞した「Mad Men」は60年代のむちゃくちゃな広告業界を描いたいや~なドラマ。
 ドラマ部門主演男優賞をクランストンが取った「Breaking Bad」は、マジメな高校の化学教師が、肺ガンで余命が幾ばくもないと診断され、麻薬を自分で生成して売りさばき、家族のためにお金を稼ごうとするうちに、麻薬取引のボスになっていって性格も変わってしまうという、これまたすごくいや~なドラマ。
 ミニシリーズ部門の「John Adams」はアメリカ合衆国初代副大統領にして第2代大統領、ジョン・アダムズの伝記もの。
 テレビ映画部門の「Recount」は、2000年の大統領選挙の投票数え直し事件を扱ったドラマ。

 まあ、しかし、「ダメージ」のグレン・クローズも含めて、テレビ俳優よりも、テレビに進出した映画俳優のほうに脚光が当たっちゃってますなあ。まあ、しょうがないけど。
 でもって、ケーブルテレビ局のドラマが圧勝(この中じゃ、地上波局の作品は「30 Rock」だけ。

 そりゃまあ、圧倒的にケーブル局のほうが自由度が高くて「とんがった」作品が作れるんで、できるだけ多くの一般家庭に視聴してもらうことを第一義としてる地上波の番組とは、企画からして違うわけですが、とはいえ、ほんとにこれでいいのかは微妙な気も。つまり、一般家庭の感覚とはずれていっちゃってるわけだから。だからって、「CSI」が作品賞取るのが良いとは言いませんけどね。
 いや、受賞作品自体はどれも良いと思いますが。

 とか書いてますが、授賞式自体はこれから録画を見るんですけどね。(^_^;
 ちなみに、すべての受賞結果には、以下のAXNのエミー賞特集ページから飛べます。

第60回エミー賞

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2008年9月21日 (日)

スティーヴン・ボチコの講演

Dsc00760_2 月曜に、テレビプロデューサーのスティーヴン・ボチコが、最新作「レイジング・ザ・バー」をひっさげて、うちの大学に講演にやってきていました。

 ボチコといえば「ヒルストリートブルース」、「LAロー」、「NYPDブルー」という3大テレビドラマで、1980年代からついこのあいだまで四半世紀にわたってテレビ界に君臨し、アメリカのテレビドラマの歴史を書き換えたとまで言われる超大物であります。

 わたしも大学生時代(いやまあ今も大学生ですが)の80年代に、「ヒルストリートブルース」をテレビで見て、「こんな警察ドラマ、見たことない!」と目から鱗が落ちまくり、夢中でボチコ作品を追いかけていたものです。

 そんなわけで、生でボチコを見ることができるという機会を逃してなるものかと、喜び勇んで参加したわけです。

 まずはボチコの経歴紹介のあと、「ヒルストリートブルース」の第1話と、「レイジング・ザ・バー」の第3話(この時点での最新エピソード)の上映がありました。まさに、ボチコの輝ける作品歴の序章と最新章の同時上映って感じですね。
(ちなみに、「レイジング・ザ・バー」の紹介はこちら)

Dsc00757 そして、いよいよボチコが「レイジング・ザ・バー」の主役俳優と共に登場。まずは、最新作「レイジング・ザ・バー」について、話し始めました。

 ボチコによれば、このドラマは司法システムについて描いたドラマだとのこと。完全に機能不全を起こしているアメリカの司法システムを、弁護士、検事、判事といったそれぞれの視点から描いていこうとしてるんだそうです。
 なにしろ、ニューヨーク市では年間30万件の刑事訴訟が行われており、あまりの数の多さに、実際には多くの訴訟がまともに審理されず、ベルトコンベア式に次々に処理されてしまっているのが実情なんだとか。

 このドラマの共同原作者であるデイヴィッド・ファーゴは実際にニューヨーク市で20年以上にわたって公選弁護人を勤めてきた人で、彼が自分の体験に基づいて書いた本をボチコが読み、TNTネットワークの重役に「何か良い企画はないかい?」と聞かれたときにその話をしたところ、トントン拍子で話が進んで、この作品ができたとのこと。

 ボチコに言わせると、ファーゴのようなニューヨーク市の公選弁護人たちは、皆どこかドンキホーテのようなところのある理想主義者で、常に人間の最悪の部分ではなく、最良の部分を信じて、被告のために懸命に働いている。このドラマでもそこのところをうまく表現したかったということでした。
 たぶん、だから主役に、甘いマスクに長髪、学生みたいな服装という風貌の若者を配置したんでしょう。

 主人公を含めてレギュラーたちがすごく若いのは、テレビ的に見栄えが良いからじゃなくて、実際、ニューヨーク市で働いている公選弁護人たちや検事補たちの多くが20代であることからきているんだそうです。
 でも、そこで美男美女をそろえたのは、ちょっとテレビ的な見栄えも考えたんだと思うな(笑)。

 また、ドラマに必要なのは、良いキャラクターとストーリーで、それを満たすためにはリスクを冒すべきであり、実際、これまでずっとテレビドラマを作ってきて、ストーリーに関してテレビ局側からクレームをつけられたのは、一度きりだとか。
 常に、放送上で問題となるのは、1.汚い言葉、2.セックスシーン、3.暴力シーンであって、ストーリーそのものではない、とも言ってました。このあたりは、日本とはずいぶん事情が違うような気がします。

 ただし、本当にオリジナル(独自)過ぎるものは、つまりは奇抜すぎるわけで、視聴者には受け入れられないとも言ってました。
 かつて、ボチコは「コップ・ロック」という、現代の警官たちを主人公にしたミュージカルという、ものすごく斬新なテレビドラマを作ったんですが、斬新すぎて数回で打ちきりになってしまったことがあります。
 本人はそれを今振り返って考えると、元来ミュージカルというのは、舞台的な人工的な環境をこしらえて、お客に「これは作り物なんだから、急に人々が歌い出しても、それはそういうお約束なんだ」と納得させるものなのに、テレビのブラウン管に映し出されてるリアルな警察ドラマの中で、急に登場人物たちが歌ったり踊ったりし始めたら、そりゃあ視聴者は相手にしてくれなくて当然だ、と思ってるそうです。
 会場にはわたしも含めて、数人の熱心な「コップロック」ファンもいましたけど。(^_^;

 ともあれ、かのボチコとはいえど、作った番組がヒットするかどうかは、放送されるまでは、自分にはさっぱりわからない、とのこと。
 ヒットするときはするし、しないときは、どれだけがんばってもダメ。
 ヒットする要因は、時には作品のコンセプトだったり、キャストの組み合わせが良かったんだったりとさまざま。
 テレビドラマなんて、「できちゃった結婚」みたいなもんで、そのあとうまくいくときもあれば、いかないときもあって、本人たちにはコントロールできないんだよ、だそうで。(^_^;

 ちなみに、「ヒルストリートブルース」は地上波のテレビ局の、「レイジング・ザ・バー」はケーブルテレビ局の作品なんですが、地上波とケーブルでは製作上、どんな違いがあるか聞いてみたら、ケーブル局の仕事は、予算は確かに地上波と比べると少ないが、局側がものすごく敬意を持って接してくれるし、製作上の自由度も高くて、そういう点ではとてもやりやすい、と答えてくれました。

 ボチコ自身はほとんどテレビは見ないそうです。忙しいというのもありますが、彼によれば、テレビばかり見ていると、テレビ的なリアリティに自分の感覚が毒されてしまって、ついつい現実味に欠けるシナリオを書いてしまうのがイヤなんだとか。また、最近の若い脚本家の問題点はそこにある、とチクリと若者批判もしていました。

 そんなボチコにとっては、脚本家になるのが昔からの夢で、今でもシナリオを書くのが一番好きな仕事であって、たまに書く小説は純粋な趣味でしかないんだそうです。
 そして、プロデューサーになったのは、自分の作品を守るため、作品全体のコントロールをする必要を感じたからで、自分にとって一番大事なことは、自分がこれだと思った物語をそのまま作り出していくことなんだとか。
 脚本家出身のテレビプロデューサーらしい、目的意識のはっきりした意見だと思いました。

Img_2 というわけで、あっというまに夢のような3時間は過ぎてしまったんですが、講演後、メモを取っていたノートを持ってボチコに挨拶に行き、サインをもらってきてしまいました。やったー!(^_^)

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「プライミヴァル」

Primeval_cast イギリスのテレビがまたやってくれました!
「新キャプテン・スカーレット」、「(新)ドクター・フー」、「ライフ・オン・マーズ」等々、SFドラマのヒットを飛ばし続けているイギリスですが、昨年から放送されている新作「プライミヴァル」(primeval:「原始時代の」という意味)が、これまたすごい!

 アメリカでもこの夏から放送が始まったんで、先日ようやく何話か見たんですが、ムチャクチャおもしろいんですよ、これが!

 舞台は現代のイギリス。突如開いた時空の穴が過去の世界とつながってしまい、そこから恐竜たちを含む過去の生物たちが抜け出してきてしまいます。
 そして、もちろん肉食獣たちは、人を襲うことに!

Prim_pteranodon イギリス政府は対策本部を設けて対応に当たりますが、穴を塞ぐ方法が見つからないこと、しかもどうやら未発見のものも含めて穴は複数開いていること、ヘタに殺してしまうと歴史を変えてしまうおそれがあるため、過去から来た生物あくまで生きたまま捕獲しないといけないという大問題があって、対応は常に後手に回りがち。
 さらには、時空の穴の開いた先は一つの時代ではなく、過去のいろんな時代はもちろん、未来への穴まで存在しているらしく、未来から来た未知の恐るべき動物まで現れる始末。

 かくして、主人公の進化生物学者を含む対策班の面々は、日々これらの脅威と戦うことになったのでした……。

Prim_gorgonopsid というわけで、「ジュラシック・パーク」+「サウンド・オブ・サンダー」(タイム・パラドックスの扱いは映画版よりもレイ・ブラッドベリの原作短篇に近いです)という、ご機嫌なアクションSFなのです>「プライミヴァル」。

 テレビのレベルとはいえ、毎回のCGによる恐竜たちの表現もがんばってるし、何よりもここまでSF的なアイデアをストレートにシナリオに持ち込んでるだけで、SFファンとしては嬉しくなってしまいます(てか、日本のみならず、アメリカのテレビドラマも、このへんのSF心をもうちょっと見習って欲しいもの)。
 とにかく大注目の作品です。日本でも放送しないかなあ。
Prim_mammoth

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2008年9月19日 (金)

大学のそばで殺人事件発生

Dsc00772 今朝、ヘリ(結局3大ネットの全機が来てました)がうちの近所を飛び回ってた理由がわかりました。
 昨日の深夜、学校のそば、ていうか、うちの寮の近所で、殺人事件が起こったからです。
 殺されたのは、映画芸術学部(って、うちだよ)の学生(ニュースソースによって、学部生か院生かが違っています)で、友達の家で行われていたパーティから歩いて帰る途中を襲われ、凶器で胸を刺されてしまい、すぐに病院に運ばれたものの、午前2時過ぎに死亡したそうです。犯人は今も逃走中だとか。
 あー、やっぱ危ないわ、このへんは。(-_-)
 せっかく、夢を抱いてうちの学部に通っていたのであろう被害者の御冥福を祈ります。

 今日は(日本じゃ)わたしの45歳の誕生日だっていうのに、イヤな話聞いちゃったなあ。

 詳しくは以下;
http://www.latimes.com/news/local/la-me-uscstab19-2008sep19,0,1737257.story

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2008年9月18日 (木)

朝からヘリがうるさい(怒)

Dsc00768 まだ朝の6時半だってのに、アパートの真上当たりをテレビ局のヘリがずーっと旋回してて、うるさくて目が覚めてしまいました。
 一体何だっての? 近所でなんかまたあったんかい?
 思わず写真撮ってしまいましたが、拡大してみたところ、CBSのヘリであることが判明。マークと数字がバッチリ映ってるもんね。クレーム電話かけんぞ!
 でも、テレビつけたらCBSの朝のニュースは今んとこ、株のニュースが終わって天気予報だ。orz
 うう、どうしてくれよう(怒)。
Dsc00766

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2008年9月17日 (水)

来年のアカデミー賞授賞式は3月開催?

ABC Wants Oscars Postponed

 アカデミー賞授賞式のテレビ中継は、各テレビ局持ち回りなんですが、来年担当のABCが、通常の2月開催を3月開催に変更してくれないかと、映画芸術科学アカデミーに申し入れしてるそうです。
 原因は、来年2月(今の予定だとアカデミー賞授賞式のちょうど1週間前)に予定されている、全米のアナログ停波。デジタル放送への完全移行に伴うドタバタで視聴者が減るのを懸念して、事態が落ちつくであろう3月まで、式を延期して欲しいんだとか。
 てか、そういや、うちのテレビ、大学からケーブルがひかれてるんだけど、どうなるんだろう?>アナログ停波。

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ここ2回の「上級プロジェクト開発」と「長篇脚本執筆」

 先週からぴたりとブログの更新が止まっていたのは、「上級プロジェクト開発」と「長篇脚本執筆」のシナリオ執筆にかかりきりになってたからです。てか、まだズルズル書いてるんですけど。(^_^;

「上級プロジェクト開発」のほうは、一組5人の小さなクラスにさらに分かれて、週一でワークショップを実行中。10月末までに初稿、2稿、決定稿と最低でも3回、シナリオを提出しないといけないわけですが、……まだ初稿を書いてたりします。orz

「長篇脚本執筆」のほうは、今のところまだプロットや登場人物の設定を掘り下げている段階。10月以降は毎週最低10ページずつ書き進めて、120ページ(約2時間分)のシナリオの初稿を書き上げるのが目標です(改稿は次学期の「長篇脚本執筆B」で)。

 どっちも毎週の〆切が土曜日と重なってる上に、土曜日は朝から夕方まで「映像演出」の授業があって何もできないに等しいため、水~金の3日間、ほぼ自主カンヅメという状態が続いていて、とってもしんどいことになっているのでした。
 まあ、「上級プロジェクト開発」の初稿と、「長篇脚本執筆」の詳しいプロットが書き上がったら、もうちょっと楽になるだろうと思ってはいるのですが。

 つうか、そうじゃないと、他の授業(「演出テクニック」と「映像表現」)も10月以降は課題の提出があるので、かなりヤバイです。
 毎学期毎学期、誰かに「次の学期からは楽になるよ」とか言われるんですけど、全然そんなことないのは、どーゆーこと?(-_-)

 授業自体は両方とも、書いていった原稿に対して、先生と他の生徒たちから講評を受けるということの繰り返しなんで、あんまり特記するようなことはありません。
 どちらも、先生の体験談がたまに話題として出て、それがおもしろかったりしますが。
 テレビシリーズ版「荒野の七人」のシナリオを書いてたときのちょっと良い話とか、「炎のテキサス・レンジャー」のシナリオ書いてたときの爆笑もののエピソードだったりとか。(^_^;

 ちょっと「なるほど」と思ったのは、
「他人の意見はあくまで参考。特に先生は、何が正しくて、何が間違っているというようなことを言うつもりはない。ただ、別の選択肢もあることを示すだけ。最後は書き手である自分の判断だから。ただし、誰もが同じ点を指摘するようなら、そこには問題があると思ったほうがいい」
 という言葉でしょうか。
 小説なんかの「創作講座」の教え方の基本とも、あい通じるような気がします。まあ、問題は、生徒側がそうやって得たアドバイスを、うまく取捨選択できるかだったりしますけど。

 さて、今期受けてるもう一つの授業「映像表現」については、いろいろ盛りだくさんなので、来週あたりに隙を見てまとめてみたいと思います。では。

 あー、ほんとにシナリオなんとかしなきゃ!

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この3週の「演出テクニック」

 ずいぶんいろいろありましたが、とにかくメモをまとめとかないといろいろ忘れそうなんで。(^^;

 前々回の授業は座学オンリー。
 まずは、anticsっていう3Dストーリーボード作成ソフトの宣伝の人が来て、デモをしていきました。
 ゲームソフトのコンテなんかですでにわりと使われてるとか。
 単にレイアウトやカメラ位置だけじゃなくて、自由にカメラや人物などを動かせるので、移動ショットのイメージをコンピュータ上で作成して打ち合わせができるという優れもの。
 もっとも、先生は、
「便利なツールだけど、別に要らないといえば要らないよな」
 とかってあとで言ってましたが。(^_^;
 まあ、でも、「ロード・オブ・ザ・リング」のCG場面の打ち合わせでもこの手のソフトが使われてたようですし、特撮を加えたアクションシーンなんかのイメージングには、これからドンドン使われていくことになるのかも。
 個人的には、とにかく画を描くのがヘタだし、込み入った撮影のイメージを人に伝えるのに、こういうソフトがあると助かる気はします。

 そのあとは、イマジナリー・ラインについて、再び基本的な話をまずしてから、カメラがラインを越えまくっているけど、違和感のない場面の例として、スピルバーグの「カラーパープル」から、家族で食事をしている場面を見せられました。
 この場面で、スピルバーグは1台のカメラで15以上のセットアップを撮ってしまっています。そして、テーブルを囲む家族の面々の顔を次々にジャンプしていきながら、場面の緊張感を盛り上げていて、先生曰く「何気ない場面だけど、とにかくすばらしい」とか。
 まあ、前の授業でも言われてましたけど、基本がわかった上で、意図的にラインを越えることは、場面に緊張感を与える効果的な手法だってことでしょう。あくまでも、なんで普通はカメラがラインを越えちゃいけないか、わかってないとダメですが。

 この日は最後に、過去の授業で生徒が作成した短篇を2本見せてもらって、「まあ、こんな感じ。大丈夫、撮れるよ」と、とってもでかいプレッシャーをかけられて終了。(^^;

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 さて、前回も、やはりイマジナリー・ラインの話から。
 トム・ティクヴァ監督の「ヘヴン」という映画のオープニングとエンディングを見せられて、「セリフがいっさいなくても、カメラワークだけでドラマチックな表現ができる(それこそ、同じようなクレーンショットでも、カメラの移動速度が違うことで、画面の雰囲気=主人公たちの気分が変わって見える)という話をしてから、ラスト前の、テーブルで食事をしている何気ないシーンに着目しろと言われました。

 この場面、カメラが主人公たち二人に近づいていくと、一瞬でカメラがラインを越え、二人の配置がまったく逆になるんですね。
 この場面まで、この二人は常にどちらかが優位に立っていたのが、ここで初めて平等な立場になって、ようやく得た自由を満喫しに出て行くんですが、その瞬間を、カメラがラインを横切ることで、観客に印象づけようとしてるんだとのこと。まあ、突然、二人の位置関係が変わっちゃうんで、見てる方は「何事?」って思っちゃいますわな。

 前回同様、先生いわく、
「ラインをカメラが横切って悪いことなんかないんだ。ただし、それには常に理由が必要だけどね。というより、うまくいけばOK、うまく観客に伝わらなくて「変だぞ」って思われちゃったらダメ、ってだけなんだけどさ(笑)。ともかく、ルールなんて、ただのルールでしかない。野球で言えばバッティングのフォームみたいなもんだ。皆、それぞれいろんなフォームで構えてるじゃないか。中には、なんだそれってのもある。でも、要はどんなフォームだろうと、ボールをバットに当ててヒットが打てりゃそれでいいんだよ」
 とのこと。
 野球のたとえは、プレイスタイルが画一化されてないアメリカらしいたとえだと思いました。日本じゃなかなかこうはいかないかも。というか、このへんにも国民性の違いが出てたりして。(^_^;
 ともあれ、先生の結論は、
「シリアスになりすぎるな。これはゲームなんだ。楽しめ」
 だとか。これもすごくアメリカ的だよなあ。

 でもって、後半は初回同様、またも即興で演出の実習。テレビドラマ「カリフォルニケーション」(デイヴィッド・ドゥカブニー主演のかなりブラックなコメディ)の1シーンをその場で演出するってことで、その場で2人の生徒が監督に指名されて、順番に演出することに。

 まず先生が学生に聞いたのは、
「これは何に関する場面か?」
「登場人物たちは、本当は何を望んでいるのか?」
「実際に起こったことは何か?」
 の3点。
 これらを明確化させることによって、「障害を最小化」して、俳優たちに自由度を与えることが大事なんだとのこと。
 俳優に対する指示のアドバイスとしては、
・最初からあまり細かい指示はしないこと。
・指示は常に具体的な行動の形にしておこなうこと。
・俳優の身になって「どういう指示をされたほうがやりやすいか」考えること。
 などでした。
 これも、入学以来いろんな授業で言われてることですが、なかなかその場で即興でとなると、難しいのですよ。

 演技の演出の次は、カメラの演出について。
「ある場面の撮影方法は何通りもあって、どれが正解ということはない。カメラの位置や移動を変更すれば、そのたびに画面の意味合いが変わる。
 たとえば、2人が会話してる場面を、両者を平等に画面に入れる「2ショット」で撮れば、双方のリアクションを同時に捉えられるが、その代わり個々のリアクションは強調できない。互いの顔を切り返しで撮ればその逆で、それぞれの特定のリアクションを強調できるが、両者の表情を同時には追えない。どちらを取るかは、その場面をどんなふうに見せたいかという監督の意思次第なんだ。
 また、俳優の立ち方や視線を少し変えただけで、そのシーンの持つ意味合いが変わるし、自動的に演じている俳優の芝居も変わってくる。これも、どれが正しいということはない。
 一つ言えるのは、一つ一つの決定はすごく単純なことだけど、それを決めるのはすごく難しいってことだ」
 だそうです。
 難しすぎる~。

 その他、メモった発言は以下の通り。
「すべての監督はいつも混乱してるものだ」
「失敗したって、そのほうが失敗を恐れて何もしないよりマシ」
「テレビは映画と違って、準備してる時間なんかないんだ。最悪の時はその場で最新のシナリオを渡されて、すぐに演出しなきゃいけない。映画だって、いつアクシデントが起こって、準備してたことが全部ダメになることだってある。でも、その場で撮影はしなきゃいけない。そのためには、常に即応するしかないんだ」
「即応するにはどうするか。それは常に「これは何の話か」と「この場面では何が求められているのか」を知っておくことだ。それこそが最大の準備なんだ」
「アレクサンダー・マッケンドリックいわく、『俳優に、監督の求める芝居をいくら要求しても、させることは不可能だ』。つまり、俳優自身に「監督が求める芝居」を自分で発見してもらうんだ」
「編集は、一歩下がった位置から映画全体を眺める仕事だ。撮影は、個々の場面の画を細かく追求していく仕事だ。そのせいか、一般的に、編集から優秀な監督になる人は少なからずいるが、撮影監督から優秀な監督になる人は少ない」
「俳優への指示でしてはいけないことの一つは、結果が他人に依存しているような要求をすること。あくまでも、その個人だけで完結しているような要求をすること。要は『デヴィッドがセクシーだと思うような仕草をしてくれ』なんて言っても、『デヴィッドの思うセクシーって何だっけ?」とかって混乱するだけだから、『きみが思う一番セクシーな仕草をしてくれ』って言ったほうが良いってこと」
「その場面における筋立て(ストーリー)じゃなく、その場面にどんな意味があるのかを常に考えて演出すること」
 言ってることはいちいちごもっともですが、実践は難しー! がんばらないとなあ。


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 今日の授業は、まずは前回のおさらいというか、俳優への演出についてさらにいくつかコメントが。
 いわく、
「スポーツで言えば、監督はコーチで、俳優は選手みたいなもの。コーチはフォームについてアドバイスはできるけど、選手が自分で自分に合ったフォームを身につけるしかないわけだよ」
「たとえば、フィジカルな変更一つで、役者がキャラに入り込めるようになることもある。「ゴッドファーザー」でマーロン・ブランドが口に綿を含んだ途端に、ドン・コルレオーネという役に入り込めるようになったって有名な話があるだろ」
「要は、俳優それぞれが役に入り込むために持っているプロセス、これがまた千差万別だったりするんだけど、を理解してあげること」
 ……、やっぱ、役者さんとしっかり話し合うのが大事ってことでしょうか。

 授業の本題、前半は、生徒の一人が選んできた映画の一場面をブレークダウンして分析するところから。
 これは、映画を見て、その場面のイメージボード(この場合日本で言う絵コンテ)を起こし、さらにショットリスト(一体、いくつのショットから構成されているか)とフロアプラン(役者の動きとカメラのセッティング)を推測するという、リバース・エンジニアリングみたいに出来上がりから逆向きに製作過程を探っていこうというもの。
 これがけっこう難しいんですわ。コンテはともかく、そこから実際の撮影過程を推測するのがなかなか手強い。特に、複雑な移動があったり、カットがやたらと細かかったりすると、元がなかなかわからない。
 でも、これをすることで、監督の演出意図がなんとなくわかってくるような気がするんですよねー。

 今日のお題は「レオン」から、男子トイレの中でナタリー・ポートマンがゲイリー・オールドマンに殺されそうになる場面。

 けっこう長いシーンですが、先生曰く、
「たぶん、一部のアップ以外は、すべてのショットでシーンの最初から最後までを繰り返し撮っていると思う。イメージボード通りに必要なところだけ撮っていくやりかたは、編集するときに選択の余地がなくなってしまうからね。俳優が疲れちゃうって思うかも知れないけど、細切れで撮るより、シーン全体を撮る方が俳優も芝居しやすいものさ」
 で、その一方で、
「その代わり、同じショットを何テイクも撮り続けたりするよりは、少々ピントが俳優からずれても、芝居がOKだと思ったらどんどん次のショットを撮るようにしていったほうがいいぞ」
 とのこと。このへんの考え方は、日本とはずいぶん違うような気がするのですが、どうでしょう?>詳しい人。

 また、
「その場面が『誰の場面』であるかをいつも考えておくこと。そして、それは、その場面の出来事にもっとも影響を受け、変化を遂げた登場人物の場面だってことだ」
 とのこと。つまり、その場面で一番たくさん画面に映ってる人でも、一番たくさんしゃべってる人でもないってことですね>その場面の主役。
 これも、聞けばなるほどだけど、なかなか実践は難しいなあ。


 そして授業後半は、ちょっとまた違う趣向の実習でした。
 とある映画の、数場面のシナリオだけを読んで、その中の1場面におけるセットと人物の配置を決め、さらには撮影手順まで考えていくというもの。

 つまり、監督は基本的にシナリオは書かないから、脚本家と違って、シナリオを手渡された時点で、わかるのはそこに書かれていることだけ。それだけから、それが何についての話かを解釈し、それに合わせて、舞台を設定し、人物の配置を決定し、カメラの配置を決定していかないといけない、というわけです。

 単純化すると、シナリオに「キッチンにA、B、C、Dの4人がいる」というト書きがある場面ならば、そのキッチンはどんな大きさで、どんな家具が置いてあって、4人はどんな位置関係(立ったり座ったりしているのかも含めて)で、それをどこにカメラを置いて(そして、どう動かして)撮影するのかまで決めていこう、という実習なのでした。

 皆、ちょっとずつ意見が違うんだけど、先生はいつものように「どれが正しくて、どれが間違ってるということはない」と言いつつも、少しずつ意見をまとめていったのでした。
 ずっとそうだけど、常に「なんで、それを選んだの?」と、意図をつっこんで聞かれるんで、今まで感覚的に決めちゃってることに対して、自分の中で自分のルールが文章化され、明確化されていくのが、大変だけど楽しいですね。

 いやー、すごく難しいけど、やっぱおもしろいわ、この授業。

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2008年9月10日 (水)

「フリンジ」

Fringecompprints44_med_1 大々的に宣伝されていたJ・J・エイブラムズ(テレビの「エイリアス」や「ロスト」、映画「クローバーフィールド」のプロデューサーで、映画「MI3」や新しい「スタートレック」(来春公開予定)の監督)の、最新テレビドラマ「フリンジ」の第1話を見ました。

 前評判では「エイブラムズ版「X-ファイル」」だってことだったんですが、見たらあまりにもほんとにその通りだったんで、ちょっとビックリ。

 旅客機内で、すべての乗員乗客がほとんど溶けてしまうという謎の死亡事件が発生、各種捜査機関合同の捜査が始まる。
 そんな中、とある手がかりを追ったFBIの女性捜査官は、容疑者のラボを発見するが、逃走を図った容疑者がラボを爆破、その際に飛び散った未知の物質を浴びたパートナーが奇病で昏睡状態になってしまう。
 パートナーを救うべく、彼女が探し出したのは、似たような研究を過去にハーバードでおこなっていた老科学者だった。
 だが彼は精神に変調をきたし、20年近くも病院に隔離されていた。彼を病院の外に連れ出し、捜査に協力されるため、女性捜査官は科学者の息子(詐欺師!)を捜し出す。
 かくして、FBI捜査官、元詐欺師、精神状態が不安定な科学者という、異色のトリオが誕生、この事件を皮切りに、頻発する凶悪な科学犯罪に立ち向かうこととなったのだった。
 そして、どうやらいくつかの事件の背後には、科学を悪用する謎の組織が存在するらしいことがわかってくる……。

101_2_promo_med ちゅうわけで、なんか、まるっきり「X-ファイル」でしょう>オール。
 UFOを超科学って言い換えたら、ほとんどそっくり。しかも、ちゃんと謎の組織が出てくる陰謀論ものだし。
 オカルトやホラーねたがなさそうなぶん、「X-ファイル」のダメなネタを抽出したような感じになりそうな予感がひしひしとしてたりも。
 中盤、いきなり「アルタードステーツ」ねたが出てきちゃったときは、情けなくて泣きたくなりました。まだそんなこと言ってんのか、キミらは……。(-_-;

 てか、物語的に問題なのはですね。主人公はFBIの女捜査官と、マッドサイエンティストの息子(詐欺師)の二人のはずなんですよ、キャスティング的には。 ところが、第1話の中で、この息子がほとんど活躍しない、というか、キャラとして役に立ってないんですよ!
 まあ、言ってることは一番マトモ(「それはニセ科学だ」とか「そんなの不可能だ」とか、まあ「X-ファイル」のスカリーみたいなこと言う係なわけです)なんですけど、ほんとにただそれだけ。
 そんな主役はいらねー!(^_^;

 あと、場所を示す字幕の出し方が奇抜すぎて頭が痛い、てか、出てくるたびに失笑しちゃうので、早急に止めていただきたいところ。

 というわけで、個人的にはかなり期待しづらい感に満ちた第1話でしたが、はたしてヒットするのかなあ? まあ、「X-ファイル」初放送からすでに10年以上経ってるわけで、サイクルが一回りして、また似たようなのが当たってもおかしくはないかもしれませんが。でも、映画の「X-ファイル2」って、アメリカで大コケしたもんなあ。

「フリンジ」の公式ページ

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2008年9月 9日 (火)

「サムライ・ガール」

42141375 ABCファミリーチャンネルで放送されたミニシリーズ。
 Tivoで録画しておいたのを、原稿書きながら再生して流し見してたんですが、あまりのひどさに十数倍速でオチまでザザッと流して、出来の悪さに呆然。というか、いまだにこんなもの作る、アメリカ人がいますか?(-_-)

 忍者がヤクザの手下だったり、着物がメチャクチャだったり、美術が日本と中国の見分けがついてなかったり、現代の京都に江戸時代のお百姓さんみたいな人たちがいたり、キャストに日本人も日系人も一人もいなかったり、そういうのを全部許したとしても、話の筋自体が全然通ってないのってどうよ?
 いくら、お子様番組でも、あんまりにもひどすぎる。(>_<)

 現代チャンバラアクションするなら、「天上天下」とか「隠の王」とか、そういうのだろう、ビジュアル的には。

 てか、この人たちの考える「日本的」って、いまだにこんなのなんだねえ、と溜息をついてしまいました。これに比べると、「ヒーローズ」ってむちゃくちゃがんばってるよなあ。
 わたしが今一番「ああ、日本的でいいなあ」と思うのって、「夏目友人帳」だったりするわけですが、この差は埋めようがないのかも、ちゅうかなんちゅうか。なんか、目眩が……。

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2008年9月 8日 (月)

USCナウ

Image USCのキャンパスには、大学のマスコットであるトロージャン像が立ってます(なんでトロイ人なのかは、わたしゃ知りません(^^;)。
 このマスコットを24時間、上から撮影し続け、ネット上にその情景を映し出しているページがここ。

Live TommyCam:

 当然ですが、こんな風に、映像をダウンロードしてくることもできます。
 今はちょうど夜明け前の、一番誰も通ってない時間帯ですね。
 わたしも、週に何度かは昼間この下を通ることがあったりもしますが、この距離じゃわかんないかな。
 よければ、たまにチェックしてみてください(笑)。

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2008年9月 7日 (日)

ジョン・ウェイン映画祭@USC!(^_^)

 おお、なんと今月末、ジョン・ウェインの生誕100年を祝って、3日間にわたってジョン・ウェインの映画が学内のノリスシアターで上映されるとか!
 言われてみれば、USC出身なんですよね>ジョン・ウェイン。
 それにしても、遺族らによるトークパネルやレセプションまであるなんて!
 わたしゃ筋金入りのジョン・ウェイン信者(でも声は小林@キャップ&おやっさん@昭二)なので、上映される映画のほとんどは10回以上見たことのある作品ばかりだけど、どれも劇場の大画面じゃ見たことないので、そこんところを楽しみに行きたいと思って、授業のある土曜の朝昼以外のプログラムは全部予約しまくってしまいました。(^_^;

John Wayne: Actor, Star, Icon, Trojan

9月26日(金)
「駅馬車」(1939)
「赤い河」(1948)
9月27日(土)
「鷲の影の秘密」(1932)
「New Frontier」(1939)
「硫黄島の砂」(1950)
「静かなる男」(1952)
パネル・ディスカッション「ジョン・ウェインとその作品」
「捜索者」(1956)
9月28日(日)
「11人のカウボーイ」(1972)
「ラスト・シューティスト」(1976)
閉会式
遺族と映画関係者たちが語る「ジョン・ウェインの思い出」
「ホンドー」(1953)3D版

 うーむ、渋いセレクション。騎兵隊三部作とか「リオ・ブラボー」三部作とか「勇気ある追跡」二部作とか「硫黄島の砂」以外の戦争映画や現代劇とかを選んでないのは、あきらかに意図的なんだろうなあ(笑)。
 とはいえ、ジョン・ウェインと言えば「駅馬車」、「赤い河」、「硫黄島の砂」、「静かなる男」、「捜索者」の5本というのは、それはそれで納得のいくセレクトではありますが。
 個人的には、未見のB級西部劇「鷲の影の秘密」と「New Frontier」が気になるんですが、その時間は「映像表現」の授業があるのでした。残念。
 しっかし、「ホンドー」の立体映画バージョンって何だ?(^_^;

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2008年9月 6日 (土)

アメリカTV秋の新番組とか

 というわけで、秋の新番について、ちょいとまとめておきましょう。
 巷では「ゴシップガール」VS新版「90210」のティーンドラマ対決が話題だったりしますが、そこはSFおたくらしく華麗にスルーってことで、SFとミステリの話に限っていきますぜ。

【SF/ホラー/ファンタジー】
「ザ・メンタリスト」
 いかさまサイキックが犯罪を追う、というと、すでに「サイキ」というコメディが放送されてたりしますが、こっちは主人公がほんとに超能力を発揮して事件を解決するというシリアスなドラマらしいです。サイキックものはすでに何本も放送されてるわけですが、それにどう対抗するのかなあ?

「フリンジ」
 J・J・エイブラムズ版「X-ファイル」と、放送前から話題の作品。「科学が暴走したとき、それを食い止めるため、彼らは立ち上がる」とかなんとか、あおり文句もかっちょいいですが、反科学+陰謀論スリラーがまたも流行したりするのかなあ? 本家というか、クリス・カーターの劇場版「X-ファイル2」は大コケしましたが。

「ナイト・ライダー」
 春にスペシャルが放送された新「ナイト・ライダー」の続き。いやあ、よほどのことがないと、絶対コケる気が。……いや、こういう緩いアクションをボーッと見てたい中年男性視聴者がいるから、なんとかなっちゃうのか?

「ライフ・オン・マーズ」
 イギリスの人気テレビドラマのアメリカ版が開始。舞台はもちろん、イギリスからアメリカのニューヨークに変更。突然、自動車事故のショックで1973年の世界に放り込まれた主人公の刑事が、「政治的に正しくない」時代の警察捜査に悩みつつも事件を解決していくという話。

「イレブンス・アワー」
 FBIの科学アドバイザーが毎回怪事件に挑む……って、「X-ファイル」そっくりっていうか、「フリンジ」の後追い企画が見え見えなんですけど。一応、あんまり突拍子もないネタにしない方向だってことなんで、アメリカ版「怪奇大作戦」になればいいなあ。(^_^;

「ヴァレンタイン」
 退屈したギリシア神話の神々が人の姿になって、現代のロスで暮らしているという設定で、主人公の女神が毎回人々のキューピッド役を買って出るというコメディだとか。……なんか、続かない気がするなあ。(^_^;

「トゥルー・ブラッド」
 シャーレイン・ハリスの人気ホラー小説シリーズ〈サザン・ヴァンパイア〉(1作目のみ、集英社文庫から邦訳が出てます)のテレビ化作品。ヒロインをアンナ・パキンが演じているところが注目か?
 局がHBOなんで、契約してないわたしは見ることができないんですけどね。とほほ。

「サンクチュアリ」
 世界中のUMAを保護して洞窟に住んでいる不老不死の女性が主人公……って、どんな話になるんだ、これ?

「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」
 劇場公開された「クローン・ウォーズ」の続き。

「レジェンド・オブ・シーカー」
 タッド・ウィリアムスの異世界ファンタジー〈真実の剣〉の第1部『魔道士の掟』をテレビ化。製作がサム・ライミ、つうか、長寿ファンタジーシリーズの「ヘラクレス」や「ジーナ」のスタッフらしいので、当たれば続ける気満々でしょう。

「ドールハウス」(放送開始は1月)
「バフィー」、「エンジェル」のジョス・ウェードン久々のテレビドラマ。でも、設定は何年か前に大コケしたマイケル・ベイの映画「アイランド」とあんまり変わらないような気が……。大丈夫かなあ。主役を「バフィー」にも出てた「トゥルー・コーリング」のエリザ・ドゥシュクが演じてます。

「マーリン」(開始時期は不明)
 マーリンとアーサー王の少年時代を描くらしい。うーん、謎。

【ミステリ/冒険系】
「マイ・オウン・ワースト・エネミー(我が最悪の敵)」
 いつもはおとなしい家庭人、しかしその別人格は秘密組織の殺し屋という、二重人格の男が主人公。ところがある日、表の人格が裏の人格の存在を知ってしまい、一つの身体を巡って二つの人格が争い出す……。主役を、テレビ初進出のクリスチャン・スレイターが演じているのが話題。

「クルーソー」
『ロビンソン・クルーソー』をテレビシリーズ化したもの。って、なんで今さらそんな企画が?

「レイジング・ザ・バー」
 すでに紹介した刑事弁護士もの。第1話の視聴率&評判は上々だったとか。

「サンズ・オブ・アナーキー」
 ロス郊外の小さな街を牛耳るバイカーギャング団「サンズ・オブ・アナーキー」を主人公にしたドラマ。日本でいえば、実録ヤクザものが一番近いかも。リーダーをロン・パールマンがしぶーーーく演じてます。


 個人的な期待作は、「フリンジ」と「マイ・ワースト・エネミー」でしょうか。製作側の気合いの入り方も相当感じるし。

 あと、SF系で今期も続いてる作品も一応タイトルだけは並べておきましょう。

「ターミネーター:サラ・コナー・クロニクル」
「チャック」
「イーライ・ストーン」
「プッシング・デイジーズ」
「ヤング・スーパーマン」
「スーパーナチュラル」
「ゴースト・ウィスパラー」
「ロスト」
「リーパー」
「ミディアム」
「バトルスター・ギャラクティカ」
「スターゲイト・アトランティス」
「ユーリカ」

 2大下流おたくコメディ「チャック」と「リーパー」が生き残ったのは、ちょっと嬉しいかも(笑)。
 まあ、マジメな話としては、いよいよあと10話となった「ギャラクティカ」がどんな結末を迎えるのかと、映画版新三部作も進行中の「ターミネーター」がどんな展開を見せるのかが気になるところでしょう。

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2008年9月 4日 (木)

ダイコン7のこと

 すでに1週間以上過ぎてますが、なんとか記憶を呼び覚ましつつ、レポートを書いてみたいと思います。
 といっても、自分の企画に出ていたとき以外は、ほとんどだらだらと廊下とかで知人友人とおしゃべりするという、典型的なSFゴロだったので、あんまり書くこともなかったりするのです。(^_^;

 というわけで、まずは自分の出た企画の話など。

「SF大会初心者ガイダンス」(牧紀子さんと)
 小部屋とはいえ、満杯で立ち見まで出てしまってビックリ。だって、初心者ガイダンスの部屋なんて、普通、行かないでしょ?(^_^;
 いや、まあ、やったことは、諸注意プラスSF大会の楽しみ方、ということで、初めての人にはなんだかよくわからないであろう、日本SF大会独特のもの(時間新聞とかシール企画とか)を、担当者に説明してもらったり、企画の宣伝をしてもらったり、とか、まあそんな感じ。
 気になったんで、部屋いっぱいの人々に、
「ほんとに今回が初参加の方は?」
 って聞いたら、9割くらいの人が手を挙げておられて驚きました。まだまだイケるんじゃ?>SF大会。
 もっとも、20代の若者はあんまり見かけませんでしたけど。(^_^;

「米国映画事情」(高橋信幸さんと)
 前の企画もあったりして、もう何から何までスタジオハードの高橋さんにおまかせしてしまいました。
 一応、始める前に「こんな話でもしますかねえ」とかって用意していたお題は、以下の通り。
1.「ダークナイト」に「アイアンマン」。アメコミ映画大ヒット。人気とその理由。
2.「トランスフォーマー」に続け? 日本原作映画の今後。
3.「呪怨 パンデミック」、「ワンミスコール」……。Jホラーブームは終わったのか?
4.清水崇、中田秀夫、落合正幸、北村龍平。日本人監督のハリウッド進出動向。
5.「インディ4」に「クローン・ウォーズ」、ルーカスは何処に行く?
6.J・J・エイブラムズ版、新生「スタートレック」は大丈夫?
7.「ハリポタ」完結でファンタジー映画ブームは終わるのか?
8.IMAXに3D。アトラクション化し続けるアメリカの大作映画。次は完全立体映画?
 で、まあ、それに合わせて、高橋さんがimdbプロのページにパソコンでアクセスして、「これから製作&公開が予定されている映画」のリストをスクリーンに出してもらって、ああだこうだ言ってるうちに、あっというまに時間となってしまいました。

「SF軍事解説」(岡部いさくさんと)
 お題としては、9.11テロ以降のアメリカのSF小説や映画なんかがどのような変質を遂げているかってことでした。
 まあ、映画で言えばスピルバーグの「宇宙戦争」とか、「クローバーフィールド」とか、「ダークナイト」とかに、その影響が顕著に出てるわけで、そこにはデフォルメされた形ではあれ、今のアメリカの苦悩がけっこうダイレクトに反映されてるよね、という話をしました。
 テレビだとやはりリメイク版の「バトルスター・ギャラクティカ」が容赦なくそのへんを描いてますよね。
 要は、日本人はあんまりピンと来ないかも知れないけど、アメリカは2001年のアフガン侵攻以来、ずーっと「戦時」なんだってことですね。

 一方で、小説の方はどうかというと、『宇宙の戦士』に始まる、いわゆる「ミリタリーSF」っていうのは80年代のレーガン大統領時代に、当時の米ソ冷戦を反映したものがある種のピークを一回迎えてます。で、ここまでの作品っていうのは、たとえ舞台が宇宙でも、陸戦ものが圧倒的に多いんですよね。
 それが90年代の冷戦終結後に人気を博した新御三家(ビジョルド、ファインタック、ウェーバー)たちは、そろって英国帆船もののオマージュみたいな方向にシフトしちゃう。
 ところが、ここのところ翻訳されたミリタリーSFって、『老人と星』、『戦いの子』、それに『ハンマード』に始まる三部作など、どれもまた白兵戦に戻ってる気がする、というのが岡部さんの感想で、これにはわたしも「おっと、そういわれてみれば」と思いました。

 また、岡部さんの話はいろいろおもしろかったんですが、中でもSF的な方向で興味深かったのは以下のような発言でした。
・どこの国の軍隊にも、それぞれ特徴的な戦い方があるけど、米軍っていうのは、結局は泥臭い白兵戦に戻っていっちゃう傾向があるような気がする。
・そんなこともあってか、アフガン侵攻前くらいまでは、ヘッドマウントディスプレイとか諸々装着して、重装備した個々の兵士を展開しようとしてたけど、今はまた、個々の兵士はなるべく軽装にする方向に考えが変わってるっぽい。パワードスーツはたぶん作られないと思う。
・その代わりに、今、DARPAとかでけっこう研究されてるのは、小型の偵察用ロボットで、それがそこらじゅうにばらまかれた世界というのは、ほとんどP・K・ディックのSFの世界みたいだ。
・でも、もしそれが実現したら、対偵察ロボット用に武装した小型ロボットも絶対開発されるだろうから、そこらの喫茶店で我々が話してる横で、数センチ以下のロボット同士がドンパチやって爆発が起こったりするようなことになるのかも。
・なんだかんだで予算がないとか言ってる割には、米軍は極秘プロジェクトにかなりの予算を割いている。そういった極秘プロジェクト関連の腕章を集めて、写真を収録した本が出版されたんだけど、腕章を集めた著者自身が「どこまでホンモノなんだかさっぱりわからない」と書いてて、ほとんど「X-ファイル」の世界。

「"ニ"はニセ科学の"ニ"」(菊池誠さん、山本弘さんと)
 ちょっと話が散漫になっちゃった気もして、というか、わたしが散漫にしちゃった気がして、反省中。
 ニセ科学とは何か、とか、ニセ科学とSFに出てくる疑似科学とはどこが違うのか、どう区別するのか、みたいな話を中心に、ホーガンのヴェリコフスキーもの2部作とか、スパゲティ・モンスター教の話とかを紹介したように覚えています。
 うーん、アレで良かったのか、いまだに不安。

 どの企画も、部屋は満杯、それぞれにお客さんの笑いも取れた、ということで、まあなんとかゲストとしての責務は果たしたのではないかと。(^_^;

 でも、おかげでけっこう疲れちゃって、唯一見に行った企画は、菊池誠さんのユニット「and more..」のテルミン演奏会だけなのでした。
 あと、都市型大会の常で、なかなか時間が取れず、そんなにゆっくりと友達と話をしてる時間がとれなかったのも、ちょっと悔やまれます。会える人とは何度もすれ違ったけど、会えない人とはとうとう会えないままだったりとかも。(^_^;

 もっとも、そんなのは、個人の事情でありまして、いつものことではありますが、終わってみれば今回も、楽しい大会として参加者の皆さんの記憶に残ることでしょう。
 スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
 参加者の皆様、ありがとうございました。

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「サカイは心が広いからなあ。(^_^;」

 そろそろ秋の新番組をTivoで予約しなきゃと思って、「テレビガイド」誌片手にTivoのリモコンをガチャガチャいじってたら、ルームメイトのツ-ソンくんが横から画面をのぞいて、
「なに? まだ「プリズン・ブレイク」見るの? 「ナイトライダー」はダメだろう」
 とか散々言ったあげく、
「サカイは心が広いからなあ」
 と苦笑されてしまいましたよ。とほほ。
 いや、確かに、アクションものやSFものに甘いのは認めるが、でも半分くらいは仕事だからさあ>TVドラマのエアチェック。
 ……自分でも、すごい言い訳くさい気がしてきた。orz

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「レイジング・ザ・バー」

Raising_gallery01_512x341 あのスティーヴン・ボチコ(「ヒルストリートブルース」、「LAロー」、「NYPDブルー」のプロデューサー)の最新作第1話を見ました。

 今回の作品は、ケーブルTV局のTNTで放送されるので、たぶんこれまでの地上波作品よりも過激なのかなあ、と思いきや、第1話の雰囲気はわりとストレートな法廷ドラマでした。

 舞台はニューヨーク。公選弁護人を務める長髪の熱血青年弁護士を主人公に、彼の扱う事件と、その周辺の人々(事務所の上司、同僚の弁護士、法廷で対決する検事補等々)の人間模様を、描いていく模様。
 一言で言ってしまうと、刑事裁判版「LAロー」という感じでしょうか。

 あんまりインパクトはないけど、見てて退屈はしなかったから、まあ、とりあえず様子見ってところかなあ。

 ちなみに、再来週、ボチコ本人がうちの学校にやってきて、この最新作について語ってくれるそうなので、今から楽しみだったりします。生ボチコ!(^_^)

「レイジング・ザ・バー」の公式ホームページ

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2008年8月30日 (土)

宿題中

Dsc00719 今日は授業がなかったので、まだ時差ボケの治らない頭のまま、午後から起き出し、大学そばのスタバで長篇シナリオのプロットをいじくり回し中。
 明日の昼までにメールで提出しないといけないのですが、どうも頭がちゃんと回ってません。まあ、今夜一晩、ずるずる悩むってことなのかなあ。とほほ。
 というわけで、写真は夕暮れ時のスタバ前。我ながら、つい5日前まで大阪にいたとは思えません。(^_^;

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2008年8月29日 (金)

卒業製作についてのパネルディスカッション

 昨日は、卒業生およびすでに卒業製作を済ませた在校生ら4人による、卒業製作についてのパネルディスカッションを聴きに行ってきました。

 4人はそれぞれ違う種類の作品を撮っていて、作風もみごとにバラバラな感じでした。
 なんせ、1人は高校を舞台にした学園コメディ、1人はアメリカ人と不法滞在者のメキシコ人との対立を描いたドラマ、1人はイラクでのアメリカ人兵士の苦悩を描いたドラマ(これは卒業製作ではなく「製作3」で作られたもの)、そしてもう1人は犯罪現場の掃除をおこなう業者を描いたブラックコメディ(しかも、ウェビソード(ネット上で公開することを前提とした、一回2~3分×数回の連作))でしたからね。

 4人それぞれに、現状も違っていて、学園コメディの監督は、現在CMの撮影中で来春は長編映画の監督をすることが決まっているとか。不法移民ドラマの監督は、学生アカデミー賞にノミネートされたところ。「製作3」でイラク戦争物を撮った監督は、なんとネットワークテレビ局からオファーを受けて次回作のプレゼン中。ウェビソードの監督は、自分で会社を立ち上げ、資金を募ってさらに続編を製作中。

 作風も現状もバラバラな4人ですが、共通点はその作品がいろんな映画祭で高い評価を受け、注目を浴びたこと。というわけで、この4人から、卒業製作や映画祭出品についての経験談を聞こうというのが、この日のパネルの主眼なのでした。

 さて、そんな4人からの助言は、以下のような感じ;
・予算は資金集めをがんばってやれば、集めることが可能。自信を持って「これはすばらしい作品になる」と、スポンサーたちにピッチをすることが大事。
・なるべく多くの卒業製作に関わった方が良い。そうすれば、自分が監督するときに、いろんな失敗を回避しやすい。
・撮影監督はすぐに「アレが欲しい、コレが必要だ」といろんな機材を使いたがるが、予算の問題からも撮影スケジュールの問題からも、不必要なものは断固拒否すべし。ドラマチックな映像を作るのに、クレーンもドリーも必要ない。
・映画祭においては、いわゆる「USCスタイル」は嫌われる。つまり、お金ばかりかけて、派手だけど新味のない映像とありふれたストーリーの作品を作っても、ウケないということ。
・映画祭受けする作品というものはある。現代的であり社会性のあるテーマを持った作品がそれ。
・だからといって、映画祭受けを狙うことより、自分が本当に作りたい映画を作ることが大事。
・卒業製作が最後の作品というわけではない。あまり力みすぎず、どんどん作り続けることを考えた方が良い。
・一つの作品に時間をかけすぎるより、余力があれば自力でどんどん次の作品を撮ろうとすること。
・今のうちに長篇のシナリオを書いておくこと。仮に卒業製作が注目されて、いろんな人と会うことになっても、そのときに相手に見せられる長篇シナリオがないと、そこで話が止まってしまう。
・本当に重要な映画祭は(サンダンスなど)3つか4つしかない。でも、小さな映画祭に出品して、普通のお客さんの反応をダイレクトに見ることも、すごく参考になる。
・とにかく作品を作ること。そうすれば、エージェントも契約も、自分から探さなくてもあとからついてくる。
・いろいろ言ったけど、今はとにかく、自分のシナリオを書き上げることに全力を集中するべき。他のことは全部そのあと考えたらいい。

 ちなみに、彼らが卒業製作にかけた金額は、学園コメディが17000ドル(約180万円)、不法移民ドラマが25000ドル(約270万円)だそうです。
 なんだかんだでお金かかるなあ。
 不法移民ドラマ(登場人物はたった6人で基本的に1ロケーションだけど、35ミリのフィルムで撮影してます。だから、お金がかかるんだよ!)の監督は、いろんなスポンサーから資金を募って、全額をまかなったんだとか。でも、それって、寄付じゃないはずだけど、どうやって利益還元するんだろう? 画面にスポンサーの名前を出すとかだけじゃ、とても270万円は集められない気がするけど。今度、そのへんをきちんと先生に聞かないと!

 てか、わたしもがんばってスポンサー探しをしないといかんなあ。日本の会社でどこかが手を挙げてくれたら、すごく嬉しいんですけど、どうでしょう?>日本の皆様。

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2008年8月28日 (木)

『ドレスデン・ファイル2 狂った月』

ドレスデン・ファイル2
狂った月

ジム・ブッチャー
田辺千幸訳
ハヤカワ文庫FT
(amazon)


 シカゴで唯一、電話帳に自分の電話番号を掲載している魔法使い、ハリー・ドレスデンの活躍を描く〈ドレスデン・ファイル〉シリーズの第2作、『狂った月』の巻末解説を書きました。
 このシリーズは、現代のアメリカを舞台に、ありとあらゆるモンスター(妖精、妖怪、悪魔、死霊、黒魔法使い、etc...)が次々に登場、それにハリーが立ち向かうという、伝統的なオカルトハンターものになっています(ちなみに、今回は様々な種類の狼男たちが登場、その卓越した身体能力でハリーを圧倒します)。
 それでいて、ハリーの一人称による語り口はハードボイルド小説そのもの。
 現代ファンタジー+ホラー+ハードボイルドという欲張った構成は、アメリカでも大評判で、すでに10巻を超えつつある人気シリーズとなり、テレビドラマ化もされています。
 わたしも大好きなシリーズなんで、日本でもファンが増えてくれることを願いつつ、解説を書かせてもらいました。
 ぜひ手にとってみてください。
 1作目を未読の方はそちらも合わせてどうぞ。

ドレスデン・ファイル
魔を呼ぶ嵐

ジム・ブッチャー
田辺千幸訳
ハヤカワ文庫FT
(amazon)

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「演出テクニック」授業初日

Dsc00714b 昨日は、「演出テクニック」の授業初日でした。これは前学期の「演出・中級」に続く「監督のための授業」です。ちなみに、このあとさらに「演出・上級」という授業もあって、そちらは来学期に受ける予定です。

 さて、前期の「演出・中級」が「俳優に芝居をつけること=オーディション>リハーサル>ブロッキング」が主眼だったのに対して、今回は「どう撮影するか」が主眼になるようです。
 つまり、あるシーンにおける、セット上での俳優とカメラの位置、移動、カットの割り方を、実習しながら身につけていこうというもの。

 先生は、テレビドラマの監督として数十年の経歴を持ち、かつ現役バリバリで今も仕事中の大ベテランでした。
 常に立ったまま、早口でしゃべりながら、皆の注意を集めるさまは、まさにたたき上げの現場の職人さんといった感じ。

 いきなり、
「この授業は大変だ。課題は多いし、なによりわたしは遅刻は好まない。ここでは、業界と同じ基準で動いてもらいたい。でも、この授業はすばらしい体験になることはまちがいない」
 とまくしたて、
「問題は、わたしは今も仕事してるんで、来週からしばらくシカゴに行ってしまうことだが、その間、ちゃんと代理の先生は呼んである。また、折に触れ、現役の監督やショウランナー(テレビ番組の製作総指揮の人)を呼んで、話を聞くことにもしている。さらには、10月にはパラマウントでわたしが撮影しているときに、見学にも来てもらうつもりだ」
 と続けたのを聞いて、キツそうだけど、確かにおもしろそうだと思いました。

 そのあと、1時間半にわたって、先生は監督の心得を語ったのですが、ここでも、いかにも現場の人らしい発言が連発して、むちゃくちゃおもしろかったっす。
 中でも、
「(イマジナリー)ラインというのは、基本的なルールだ。ルールは変えることができる。要は、いかに印象的なシーンを組み立てて、観客の注意を惹きつけておくかだ」
 とか、同じように、
「ワイドショット、ミディアムショット、インサートなんていう、標準的なショットの組み立てなんかどうでもいい。我々が恐れるべきは、客が先のシーンを予測してしまうことだ。そのとたん、相手は画面から注意をそらしてしまう。我々はいかなる手段を使っても、お客の意識を画面にくぎ付けにするんだ。ルールのことは忘れていい。我々は監督だ。監督がルールなんだ」
 さらには、
「マルチカメラ(複数のカメラで同時に撮影すること)は楽しいぞ。なにより、すべての俳優の注意を一度に集めることができる。バラバラに撮っていたら、役者の意識が集中するまで、それぞれのショットごとに何度もリハーサルを繰り返さないといけない。マルチカメラなら、全員の気持ちを同時に高めていける。これがすばらしい」
 なんて言ってて、まさに「ER」以降の、最近のテレビドラマの監督をしている人らしくて、納得してしまいました。
 なにより、この1年半、ずーっと基本に忠実に教えられてきたので、ようやく、今のリアルな映像の作り方っぽい話になりそうで、期待大です。もっとも、厳しそうだから、かなりビビッてもいますが。

 もう少し、印象的な言葉を拾っておくと、
「物語はもはや再発明できない。新しい物語なんてもうどこにもないからだ。でも、新しい語り口は再発明できる。常にそれを念頭に置け」
「監督は、常にすべての準備を済ませておくこと。そのためにも、画面の構成はシンプルかつクリーンを心がけておくこと。グチャグチャと煩雑なショットを山のように使うことは、プロの仕事じゃない」
「セリフで物語を語らせるな。動きを撮るんだ。『グラディエイター』の冒頭を見ろ。セリフのない数シーンで、主人公の性格とその先に待ち受ける運命を、見事に語っているじゃないか」
「監督が、撮影前に恐怖を感じるのは当然だ。だからこそ、常に準備を怠らないこと。そして、現場では「コントロール」が一番大事。スタッフをコントロールするのでも、俳優をコントロールするのでも、現場をコントロールするのでもない。自分をコントロールするのが大事なんだ。何があっても、つねに落ちついて、悠然と構えてみせること」
「監督は現場に一番乗りした方が良い。そうしたら、集まってくるスタッフやキャストの様子がよくわかる。誰がやる気があって、誰にはないのかも、一目でわかるぞ」
 等々、じつに趣があるでしょ。

 そして、授業の後半では、いきなりその場で監督役を立候補させて、簡単な撮影の実習をおこないました。

 監督に立候補した生徒が、与えられた3つのシナリオから選んだのは、なんと「ヒーローズ」の、ヒロが初めて自分の超能力を意識的に使い、会社の時計が1分だけ過去に戻るシーン。
 これは、と思って、わたしはヒロ役に立候補してしまいました。教室内爆笑。(^_^;
 でもって、ヒロの友人のアンドウ役は、やはり非日本人ということで(?)、チリから来てるアランくんに。
 でも、シナリオ見たら、セリフが全部英語なんですよ。そうか、「ヒーローズ」の日本語のセリフは、ヒロ役の日本人俳優が全部自分で勝手に日本語に直してるって、テレビで言ってたっけ。と、そのとき思い出したのでした。やれやれ。(^_^;

 さて、この実習、ヒロとアンドウがオフィスで話している簡単な場面なのですが、これをどういうふうにカット割りするかを、なんとカメラを5台使って、やろうというもの。
 なるほど、確かにこれなら、一度ブロッキングしちゃえば、最小限の回数で全部のシーンが撮れちゃいますわな。
 確かにこれだけのカメラについて同時に考えるのはすごく大変だけど、いよいよこの授業が楽しみになってきました。

 しかも、先生曰く、
「この授業は、失敗して良いんだ。全力を尽くすことを期待しているし、君たちに期待するバーは高めに設定しているが、だからといって、自分が出来る範囲でまとめてほしくない。逆に今まで自分がやらなかったことに挑戦して欲しい。そうやって試せるのは学生のうちなんだから。アクションシーンがやりたいというなら、スタントマンを用意する。動物が使いたいなら、同様だ。とにかく、自分を試して欲しい」
 とのこと。恐いような楽しみなような、なかなか手強そうな感じです。

 そんなわけで、とりあえずの宿題は、自分の好きな映画のシーンを選んで、ブレークダウンを書いてみること。たぶん、アクション・シーンとかがいいんだろうなあ。
 さらに、実習をおこなう順番もその場で立候補制で決められました。あんまりあとになっても大変そうだし、かといって勝手もわからず一番にやるのもしんどい(何より、他の授業の宿題との兼ね合いもある)ので、3番手に立候補しておきました。さて、それが吉と出るか凶と出るか。
 何はともあれ、やるしかないない。

 写真は、先生が黒板に書いていた、シーンを構成する要素。これもなかなか蘊蓄があります。

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2008年8月27日 (水)

授業初日その2「長篇脚本執筆」

 続いて受けたのが、一学期(15週間)かけて映画のシナリオを書こうという授業。これも実は単独の講座ではなく、次の学期に後半戦が待っている。そちらでは、この授業で書き上げたシナリオを最低でも数回書き直して磨きをかけるんだとか。
 まさに、実際の映画脚本の執筆スタイルをそのままやってみましょうという形式なわけですな(15週でアイデアのピッチから初稿提出というのも、ハリウッドの標準的なスケジュールなんだとか)。

 先生は、もともと製作畑の人(大学の映画学部も製作科だったとか)だったのが、テレビや映画の現場で下積み仕事をしているときに、プロデューサーにライターとして見いだされ、監督の仕事がまわってくるのを待つのをやめて、ライターとしてTVドラマのシナリオを書くようになったとのこと。
「だから、きみらのことはよくわかってるつもりだよ。製作の授業が一番大事なのもわかってる。ムリせず、リラックスして、長篇を仕上げていこう」
 と、大変フレンドリーに話してくれました。

 つっても、2時間の映画のシナリオを(他の授業を受けながら)15週で書くのはけっこう大変なのには変わりないわけで、こちらも毎週宿題が出て大変そう。
 最初の1ヶ月でプロットをきちんと仕上げ、その後は毎週最低10ページずつ書き進めていく(もちろん、毎週できたところまで提出)んだとか。いつも出足が遅いわたしとしては、こういうペース配分はけっこうきつくて、今からつらそうな感じがありありとしてます。うーむ。

 でもって、こっちの学生は全部で7人。少数ずつ3クラスほどあったはずだけど、それでも全部で20人強。
 前にも書きましたが、卒業製作に関わる以外で卒業する手段として「長篇のシナリオを書く」っていうのがあるんですが、それはすなわち、この授業を取るってことでもあります。
 なのに、なんでこんなに受講者が少ないんだろう? やはり、うちの学科の大半の学生は、卒業製作の監督をするか、何か別の役職で卒業製作に関わって、卒業する道を選ぶのかなあ?
 学生のうちにシナリオ書いといたほうが良いと思うのは、わたしがライターだからでしょうか?
 だって、長篇のシナリオなんて、120ページもあるんだから、仕事でもないのにそうそう書けませんぜ。

 こっちの授業も「上級プロジェクト開発」同様、初回は全員が自分のアイデアをピッチすることとなりました。とはいえ、さすがにこっちはある程度授業の中味がわかってたんで、ストーリーのアイデアくらいは考えてきました。

 さて、そんなわたしの長篇アイデアは、マフィアの家族を監視するFBI捜査官たちが、犯罪よりも彼らの恋愛関係に深入りしてしまい、ボスの一人娘と純朴な同級生との恋愛を助けようとするというロマンティック・コメディであります。
 先生の受けはそこそこ。「コメディは難しいぞ~」と言われちゃいましたよ。(^_^;

 もっともこの授業では、ピッチというより、アイデアにたいして先生が矢継ぎ早に質問やサジェスチョンをしていくのに、どんどん答えて、自分の考えを柔軟に変えていかないといけないので、ついていくのがけっこう大変でした。でもまあ、いかにも「本読み」してるみたいで楽しかったかも。

 というわけで、こちらは土曜の午後までに、この日の議論をもとに、レポート用紙3枚のプロットをまとめて提出することに。
 まあ、「上級プロジェクト開発」の宿題に比べたら、全然マシですが。……問題は〆切が同じだってことですよ!
 これで、今日これから受ける「演出テクニック」の授業で、でかい宿題が出たら、明日から土曜の朝まで3日間、寝ないでがんばらないと。なんせ土曜日は「映像表現」の授業(これはたぶん実習)で1日(9時から4時まで)つぶれちゃうんだよー!

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授業初日その1「上級プロジェクト開発」

 ずいぶんご無沙汰しました。
 SF大会とか、いろいろありましたが、とりあえず、無事アメリカに舞い戻りました(大会レポートはまたあとで)。
 というか、日曜にSF大会が終わって、月曜の飛行機に乗って、月曜にロサンゼルスに着き、そのまま新学期の授業に出てきました。

 といっても、飛行機は定刻通り着いたものの、ものすごい行列と今まで以上に煩雑もとい厳格になった通関で、何時間も空港から出られず、空港から直接学校に行って、1時間以上遅れてなんとか授業に出たら、すでに前半が終わって休憩に入ってしまっていました。orz

 まあ、おかげでゆっくり先生には挨拶できたんだけど、肝心のコース概要が終わっちゃってて、いろいろわけがわからないまま、自己紹介と自分の企画のピッチが始まってしまい、しかも座った席が悪くて、最初から2番目になっちゃって、泡食いつつ、口からでまかせ攻撃に出ることに。とほほ。

 というわけで、話が前後しちゃいましたが、この授業は来年の春学期(つまり1月)から、卒業製作で監督をしようと考えている人のための、準備(および、どうやら選抜も!)のために開かれている授業なのでした。
 卒業製作で監督するためには、この「上級プロジェクト開発」と、もう一つ「上級プロジェクト・プロデュース」という授業を取ることが必要条件の一つなんですね。

 もっとも、授業の内容は全然わかんなくて、しかも、前学期に登録しようとしたら、すでに上の学年の学生たちで満席になってたんで、受講するのをあきらめてたんですが、先週の金曜になって事務室から「枠を広げることにしたから、受けたいなら土曜日中に登録すること」ってメイルが来たんで、あわててネットで登録したという泥縄式。
 さらには、この授業を取ろうとしたら「1学期に5科目までしか受講できないから、一つ減らせ」とメッセージが出たんで、「世界映画史:第二次世界大戦以降」という授業を泣く泣く落としちゃったという……。まあ、これも必修だけど、いつでも受けられるから、来年の秋とかでもいいんですけどね。

 ということで、話をピッチに戻すと、要は卒業製作で撮りたい映画のストーリーを手短に説明しなきゃいけないってことなのでした。
 考えてる余裕は、前の人が自分のピッチをしてる5分間のみ!

 しょうがないんで、こないだボーッと思いついた西部劇(サムライとガンマンが対決する「レッド・サン」みたいなの)の話をすることに。
 といっても、前に考えてたのは「日本人の勲章」と「許されざる者」を足したみたいな、けっこう複雑な話なので、とても短篇向きじゃありません。
 とにかくその場で「このフィルムでオレの一番やりたいことって何だっけ?」と考え、「刀しか持ってないサムライが、銃を手にしたガンマン相手に、いかに戦うか」を撮ることだと決めて、話の構成要素を思いきり単純化して、サンフランシスコ郊外のゴーストタウンを見物に出た咸臨丸乗り組みの武士とアメリカ人の通訳が、そこにたむろしていたアウトローたちに襲われるという、シンプルな筋立てにして、説明してみました。
 反応はあんまりなかったんで、よおわかりません。(-_-;
 とにもかくにも、とりあえず最初の難関はクリアってことで。

 ちなみにこの授業、受けてる学生は17人。でも、そのうちわたしの同期は、わたしを入れて3人だけ。あとの連中は、もっとあとの学期に受けるか、他の方法(長篇のシナリオを書くとか、監督以外の役職で卒業製作に関わるとか)で卒業することにしたみたいです。
 というわけで、大多数は上の学年の学生たちなんですが、中にはもう4年目もそろそろ終わりなんて人もいて、いったい皆何年学生やってるつもりなんだか。
 どれだけ時間がかかっても、卒業製作で監督して、自分の思い通りの短篇を撮ってから卒業したいという気持ちも、わからんでもないですが、でもなあ……。

 さて、卒業製作にも2種類あって、大学から基本的な機材を借りられるかわり著作権を大学に渡す方法と、機材を自分で調達しないといけないかわり著作権も自分で保有できる方法があります。
 でもって、前者のほうが予算的にもサポート的にも大変助かるんですが、選抜基準が後者より厳しくて、決められた授業を全部クリアした上に、他の卒業製作のスタッフを最低2回はしていないと、監督はやらせてもらえないことになってます。
 そりゃ、そんなこと言ってたら、あっというまに在学4年とかってことになっちゃいますわな。

 ということは、わたしが期限内に卒業製作の監督をするには、どう考えても後者の手段を取るしかないんですが、そうなるとフィルムじゃ難しいからビデオ撮りになるだろうし、予算をどれだけ切り詰められるかが鍵になっちゃうだろうなあ。
 どうすべえ?
 いっそ、日本でスポンサーとか寄付とか募った方が早いかなあ?

 先の悩みはさておき、この授業の中味なんですが、皆のピッチを見ながら、先生との会話を聞いててようやくわかってきたことには、どうやら「卒業製作のシナリオを書く」ための授業だったんですね。初回の授業が終わりかけた頃に、やっとわかりましたよ。しかも、ストーリーのピッチもしちゃったあとで!(爆)
 でも、そんなの「上級プロジェクト開発」ってタイトルからじゃ全然わかんないよ!

 でもって、この授業、やたらと宿題が多いんですわ。
 毎週、宿題をこなしながら、2ヶ月で最終的なシナリオを書き上げるんだそうで。

 第1週目の宿題は以下の通り;
1.「ストーリーに関する設問」(テーマ等9問)に答えよ。
2.主人公のキャラクター造形を1ページ書け。
3.ライバルのキャラクター造形を1ページ書け。
4.他の主要登場人物たちのキャラクター造形を各1/2ページ書け。
5.物語の「世界」についての「概要」を1ページ書け。

 あと5日でこれを全部書けと?!
 TVアニメの企画書だって、もうちょっと書く前に考える余裕が。って、夏休み中に考えてなかったわたしが悪いってことですね。
 やりますよ。やりますけどね。ああ、もうちょっといろいろ考えておけば良かった。

PS.
 そして、今日になって知ったもう一つの驚愕の事実。
 この「上級プロジェクト開発」と「上級プロジェクト・プロデュース」って、二つで一つの授業で、学期の前半にこれをやって、後半には「プロデュース」と切り替わるんだそうです。
 授業の時間割も、ネット上じゃ月曜と水曜になってたけど、それは事務のミスで、どっちも月曜日の同じ時間なんだそうです。
 ……だったら、「世界映画史:第二次世界大戦以降」の受講、キャンセルしなくても良かったんじゃ。どーなってんねん?!
 あいかわらず、事務処理は全然ダメだなあ、うちの大学。orz

PS.2
 あー、昨日はいろいろバタバタしていて、何がどうなってんだか、さっぱりでしたが、こうして日記を書いたら、かなり自分の中でも整理ができてきました。いや、まだ何か勘違いしてる危険性も高いけど。なんせ、冒頭一時間の全体説明を聞き逃しちゃったからなあ。それにしても、卒業製作に関しては、とにかく決まり事が多すぎて、なんだかよおわかりません。(>_<)

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2008年7月19日 (土)

関大SF研抜き打ち訪問

Dsc00106 昨日は、わが母校である関西大学のSF研究会に、久しぶりに顔を出してきました。タイトルに「抜き打ち」とあるように、アポなしでの乱入であります(笑)。

 すでに、前期試験期間中のはずでしたが、部室内には終始10人程度の会員たちがいて、カードゲームをしたり談笑したりしていました。

 部室は、近年改装されたのと、現在の現役諸氏が整理整頓するようになったのとで、ずいぶんとすっきりした感じになっていました。なんか、一見、普通の文化系サークルみたいで、一時期の、おたく系サークルっぽさが充満しきった部室と同じ部屋とは思えません(笑)。

 その甲斐あってか、現在は女子会員も順調に数が増えているようで、これまた、ずいぶん長い間、野郎しかいなかったのが嘘のよう。

Dsc00101 というか、ここ数年、新入会員の数が驚異的に伸びていて(毎年数十人入ってくるんだとか)、今や、毎年作成する会員名簿(一人1ページずつ自己紹介を書くというもの)が、ホッチキスでとめられないほど分厚くなっちゃったとか。1部もらってきたんですけど、今年のは80ページありました。うひゃー。

 恐ろしいことに、新入会員である今年の一回生たちは1989年生れ。89年つったら、わたしゃもう学部どころか院も卒業しちゃってたよ! てか、「エヴァンゲリオン」の初回放送時はまだ小学校就学前だったんで、当然ですが見たのはソフトでだそうです。いやー、さすがにジェネレーションギャップってやつを感じますなあ。

 そういや、わたしの名前はもちろんですが、新入生諸氏は、うち出身の作家の名前、全然知らなかったっすよ。つまり、うちのOBだってことを知らないんじゃなくて、名前自体を知らなかったってこと。誰か一発ドーンとヒット作出して、もっとメジャーになってくれたまい(他力本願)。

 それにしても、今の現役会員は皆礼儀正しくて行儀が良くて、お互い同士でもしっかり挨拶するわ、OBであるわたしにはむちゃくちゃていねいだわ、まるで体育会系サークルのようでした。こんなSF研、ちょっとないよなあ。偉すぎる。

 まあ、活動内容自体は昔と変わらず、基本は「毎日、部室でゴロゴロ」なんですけど、夏合宿で旅行に行ったり、有志でコミケやSF大会に参加したり、休み中も昔よりは活発に活動してるみたいでした。

 ちなみに、新入会員の一人は、「マン同も見に行ったんですけど、あちらはものすごく真剣にマンガを描くクラブみたいで、気後れしちゃって」SF研に入ったんだとか。それじゃリアル「げんしけん」だよ(爆笑)。

Dsc00098_3 というわけで、関大SF研の会員たちは、今日ものんびりと緩~いおたくライフを満喫中の模様。現役関大生もしくは周辺大学の学生で、興味のある人はぜひ部室を覗きに行ってみてはどうでしょう。

 そうそう、今年の夏コミは「1日目の西地区 きー18b」だそうです。近所の卓のサークルの皆さん、仲良くしてやってください。


関西大学SF研究会公式サイト

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2008年7月17日 (木)

梅雨明けと8月の出没予定

Dsc00080 昨日、関西地方は梅雨明けが宣言されました。いやー、ここんとこ、雨の降り方もほとんど夏の夕立っぽかったですしね。
 残念ながら、今朝はちょっと雲が多くて、明日からはまた何日か雨が続きそうですけど、これから一ヶ月ちょっと、むしむしと暑い日本の夏を存分に楽しんでから、またロサンゼルスでもう一踏ん張りしてきたいと思っています。

Dsc00073 さて、わたしは今週の月曜日、京都精華大学で、マンガ学部マンガプロデュース科の生徒さんたちを相手に、ちょっとした講演をさせていただきました。
 写真を見ていただけばわかるように、すいぶんと偉そうなタイトルがついてますが、要は学生さんたちに、自分がこれまで仕事をしているあいだに見聞きしてきたことをおもしろおかしく話して、彼らを元気づけられれば、といった感じでしょうか。
 実のところ、自分自身もアメリカでの卒業後の進路について、手探りで悩んでいる状態なので、立場はあんまり変わらなかったりするんですけど(笑)。
 結果的に、希望に溢れた学生さんたちを見て、逆にこちらが元気をもらったような気がします。

 上記講演は精華大学の学生さんオンリーだったんですが、8月は東京と大阪で、それぞれイベントに顔を出す予定です。

 まず、8月2日(土)午後2時~5時、東京の神宮前区民会館で開かれる「SFファン交流会八月例会」に、イラストレーターの加藤直之さんと一緒に参加します。
 テーマは「美女とベムと野田大元帥」ということで、先日お亡くなりになった野田昌宏さんが大好きだった、往年のスペース・オペラやSFイラストの世界について、語り合う予定です。
 詳しくは以下のページを参照してください。
「SFファン交流会」のページ

 そして、8月23日(土)~24日(日)には、大阪府岸和田市の浪切ホールで開催される「第47回日本SF大会 DAICON7」に参加します。
 今のところ、2つほど企画に出演することになっていますが、もちろんそれ以外にも、会場内を終日うろついていると思いますので、参加される皆さんは、最近すっかり恒例となったシール企画のシール交換をしましょう。
 こちらも、詳しくは以下のページを参照してください。
「DAICON7」のページ

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2008年7月10日 (木)

ブロッキング、照明、リハーサル、撮影

N674745598_1373739_46 いきなり何のことかいなとお思いの方も多いと思いますが、タイトルは、USCの先生たちが常に厳しく生徒たちに教えている「撮影の手順」のこと。

1.ブロッキング
2.照明のセット(この間、俳優は衣装やメイクの直し)
3.リハーサル
4.撮影

 という順序をきちんと守ること。中でも、絶対にブロッキングを省かず、きちんと時間をとること。というのが、USCでの教えなのです。

 なんでこんなことを急に思い出したように書いてるかというと、USCの先生(専門は編集)のノーマン・ホリン(「ヘザース」、「コットン・クラブ」、「ソフィーの選択」とかの編集を手がけたベテラン編集です)が、今日、このことについて自分のブログで書いてて、そこにわたしが授業中に撮った写真を添付してたから。
 ノーマンからは「写真使わせてもらったよー。OK?」という事後承諾を求めるメッセージが。いやー、わたしより、写真に写ってる同級生のリンくんに許可をもらった方がいいような。(^_^;

 それはさておき、ノーマンも自分のブログで書いてますが、ブロッキングというのは、撮影現場で、監督がその場面の出演俳優たちと一緒に、立ち位置や移動といった動作について確認すること。
 リハーサルと違うのは、あくまでも演技じゃなくて動きについて、現場の小道具大道具との位置関係も込みで、監督と俳優とが確認しあうというところ。
 これをきちんとやってから、それに合わせて、最適な照明を配置するのが無駄を省くことになるし、照明、音響その他、各セクションのリーダーがこれを見ておくことで、撮影時の作業がより円滑に進むというわけです。

 ノーマンはじめ、うちの先生たち曰く、
「初心者はブロッキングを軽視しがちだけど、これをやっとくのと省くのとじゃ、あとの作業にものすごく差が出るから、絶対きちんとやっておくこと。プロの現場では絶対やってることだし」
 と言うのでありました。
 でも、撮影が押してくると、とにかく1カットでも多く撮っちゃいたいとか焦りだして、ついつい忘れちゃうんですよね、我々初心者は>ブロッキング。
 って、ダメじゃん>自分。(-_-)
 良い機会なんで、もう一度頭に刻み込んでおくためにも、書きとめておきたいと思います。
「ブロック、ライト、リハース、シュート!」

The Order That Comes When You Shoot In Order(ノーマンのブログの記事)

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『スピード・レーサー』

スピード・レーサー

マイクル・アンソニー・スティール
矢口誠訳
扶桑社ミステリー
(amazon)

 扶桑社から出版された、映画版『スピード・レーサー』のノベライズの巻末解説を書きました。
 公開中の映画と合わせて、ぜひどうぞ。

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2008年6月17日 (火)

「科学者にも怖いものはある」

 えー、またもしばらくあいだが空いてしまいました。
 実は、先々週末、夜更かししたあげく、雨の中あわてて上京し、1泊してすぐに帰ってきたあと、風邪をひいてしまいまして、いまだにちょっと調子が悪いのでした。
 ダメすぎ>自分。

 さて、いつも科学関係の知識について、お世話になっている菊池誠さんが、webちくまで「科学者にも怖いものはある」と題したエッセイの連載を始められているので、紹介したいと思います。
 ニセ科学について語りながら、科学的思考について解き明かしてくれているという、大変いたれりつくせりかつユニークなエッセイです。

 ところで、菊池さん、連載の第5回で触れておられる「納得力」って、誰が言い出したんでしたっけ? 水鏡子師匠? わ、わたしじゃなかったですよね?(笑)

○webちくまのページ
http://www.chikumashobo.co.jp/new_chikuma/

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2008年6月 6日 (金)

絶賛引きこもり中

 原稿に手こずっているうちに、まだ5時前だというのに、すっかり夜が明けてきてしまいました。夏が近いですなあ。

 というわけで、大阪に戻ってきて以来、すっかり家の中に引きこもって、原稿書いてるか、エアロバイクこいでるかの毎日です。
 秋になったら、またロスに戻って、英語とか映画とかと格闘しなきゃいかんので、ちょうどいい気分転換にはなってるんですけど、さすがに毎日半径50メートル圏内から出て行かないのは人としてどうかと自分でも思ったりして。(^_^;

 ちょっとは映画を見に行くとか、大学のSF研に顔を出してみるとか、してみっかなあ。

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2008年6月 4日 (水)

近所のTSUTAYAにて

Dscf6358_2
店員さんの誰かが書いたとおぼしき「ナデシコ」のポップ……。
いや、お奨めしてくれてるのはありがたいけど、なんか言ってることがビミョ~。(^_^;
それにしても、20世紀は遠くなりにけり、って感じですなあ。

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2008年6月 2日 (月)

最近の仕事

ミステリマガジン 2008年 07月号

早川書房
(amazon)

 只今発売中の〈ミステリマガジン〉で、「インディ・ジョーンズとライバルたち」という特集で、いくつか原稿を書きました。

黎明の星(上)

ジェイムズ・P・ホーガン
内田昌之訳
創元SF文庫
(amazon)


黎明の星(下)

ジェイムズ・P・ホーガン
内田昌之訳
創元SF文庫
(amazon)

 創元から出版されたJ・P・ホーガンの新作『黎明の星』(『揺籃の星』の続編)の巻末解説を書きました。

 ちなみに、この本で巻末解説(訳者あとがきを含む)通算77冊目(のはず)です。このペースだと、5年以内に100冊突破できるかな?
「100冊達成したら、お祝いしてください」なんて話を、昨日の例会の帰り道、してたんですけど、どないでしょ?(笑)

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2008年6月 1日 (日)

帰国中&例会参加

 実は先月末に無事帰国しています。
 なんか、ずーっと忙しかった反動が出たのか、帰ってからしばらくは、あんまり出かけたりせずに、ひたすら日本語の本を読みふけってたりしました。
 やっぱ、日本はいいねえ。

 じゃなくて、この1年、なかなかブログが更新できなかったのですが、今度こそ、もうちょっとマジメに更新していきたいと思います。
 更新が滞っていた理由ははっきりしていて、覚悟はしていたものの、留学生活は公私ともになかなか厳しいものがあって、冷静に留学生活を書く時間も気力もないということと、書くとつい愚痴になっちゃって、あまり公にはできなかったりするということ。
 まあ、これからは、もうちょっと肩の力を抜いて、ダラダラーっと書いていけたらと思います。

 さて、今日は、5ヶ月ぶりに大阪はキタの例会にお邪魔しました。
 水鏡子師匠と北方版『水滸伝』の話で盛り上がったり、菊池誠さんに量子テレポーテーションの話を聞いたり(「量子テレポーテーションって、要はコピーワンスなんだよね」には爆笑しますた)、あいかわらずで楽しかったです。

 てか、その前に、この夏のSF大会の打ち合わせをしたりしてたんですけどね。
 日程的に去年は無理だったんですけど、今年はなんとか参加できるんで、いくつか企画にも出たいと思ってます。
 SF大会に参加される方はよろしく~。

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2008年4月10日 (木)

インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説

インディ・ジョーンズ レイダース失われた〈聖櫃 〉

キャンベル・ブラック
秦新二訳
早川書房ハヤカワ文庫NV
(amazon)


インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説

ジェイムズ・カーン
山田順子訳
早川書房ハヤカワ文庫NV
(amazon)


インディ・ジョーンズ 最後の聖戦

ロブ・マグレガー
大森望訳
早川書房ハヤカワ文庫NV
(amazon)

 シリーズ最新作の公開に合わせて、過去の〈インディ・ジョーンズ〉シリーズ3作のノヴェライズがそろって再刊されました。
 それぞれ、新しい巻末解説つきで、わたしは第2作『魔宮の伝説』の解説を書いてます。
 良ければ手にとってやってください。

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2008年4月 4日 (金)

「ホミサイド」日本版DVD発売開始!

Box_image 今朝起きたら、「たのみこむ」からお知らせメールが届いててビックリ!
 なんと、90年代のアメリカTVドラマの中でも最高傑作の一つ、あの傑作警察ドラマ「ホミサイド 殺人捜査課」の日本版DVDが発売されるというのですよ。
 ちょっとお高いけど、日本語吹き替えはありがたいからなあ。
 というか、全7シーズン+TVムービー、全部ちゃんと出してね。

 ともあれ、詳しくは以下のリンクから!!

○「たのみこむ」内の「ホミサイド」販売告知ページ
http://www.tanomi.com/homicide/

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2008年4月 2日 (水)

ワイルドカード最新刊!

Inside Straight

ジョージ・R・R・マーティン編
Tor
(amazon)


 なんと、あの〈ワイルドカード〉シリーズが三度目の移籍による復活を果たし、今度はTorから最新刊が出ました。新世代の登場人物たちによる三部作の開幕篇だとか。
 今回は久々にジョージ・R・R・マーティンも書いてます。
 舞台は、2008年のロサンゼルスとエジプト。ロスでは、20数人の志願者の中から最高のエースを決める、まるで「サヴァイヴァー」の超能力者版みたいなテレビのリアリティ・ショー「アメリカン・ヒーロー」が大人気。その番組の製作会社の社長(翼を持つ美人エース、ペレグリン)の息子フォーチュンは、超能力を失い、番組のADをしながら鬱々と暮らしていた。ところが、フォーチュンの前にある日、エジプト神話の神オシリスと名乗るエースが現れ、超能力を取り戻す方法があるかもしれないと彼に告げる。かくして、フォーチュンはエジプトへと渡り、本物の冒険へと乗り出すのだった……。
 というわけで、超能力者の存在が普通のことになって、半世紀以上がたった世界を舞台に、ヒーローの存在意義を問い直すような内容になっているみたいです。今や一つのジャンルとして定着してしまった感のあるリアリティ・ショーを話に取り入れてるところもおもしろそう。
 でも、今は読んでる暇がないんだよう(泣)。

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2008年3月28日 (金)

西部劇風異世界ファンタジー

Shaman's Crossing
Book One of the Soldier Son Trilogy

ロビン・ホブ
Eos
(amazon)

〈ファーシーアの一族〉のロビン・ホブの最新シリーズ、〈兵士の息子〉三部作の第一部を読んでたんですが、半分まで進んだところで、ちょっと疲れて投げ出し中。

〈ファーシーアの一族〉三部作、The Liveship Traders三部作、The Tawny Man三部作と、ずっと同じ世界を舞台にしていたのを一新、今回はまったく別の世界が舞台になっているんだけど、そこのところの新機軸はおもしろいです。

 今回の異世界は、近世風の文化を持つ王国が広大な大陸の端々まで勢力圏を拡大しようとしている世界。
 この大陸には先住民である遊牧民「草原の民」が住んでいるのだが、長い戦いの末、王国はその勢力圏を平原一帯に広げ、遊牧民たちを「文明化」して自文化に取り込み中。
 そんな「王国」の新興貴族(元は軍人だったが、功績を認められて爵位を授かった)の次男が主人公。この王国では、貴族の長男は爵位を継ぎ、次男は軍に入って国に尽くすことが習わしとなっていて、次男のことを「兵士の息子(ソルジャー・サン)」と呼ぶ。
 主人公も幼いことから、立派な軍人となるべく厳しくしつけられ、ついには士官学校に入るのだが、そこで陰湿ないじめや厳しいシゴキにあうことになる。
 一方、王国はさらに領土を拡大せんと、西方の山脈地帯へと軍と開拓民を送り込んでいるのだが、その地から恐ろしい伝染病の噂が伝わってくる。しかもそれは、山の奥に住む「山の民」の呪いだというのだ。
「山の民」とは「草原の民」も恐れる古い種族で、「草原の民」によれば、邪悪な魔法を駆使して山岳部を支配しているというのだ。
「王国」と「山の民」との全面対立が近づく中、ついに主人公は部隊に正式配備されるのだが……。

 とまあ、そんな感じの話で、要は「大陸」=「アメリカ大陸」、「王国」=「アメリカ」、「草原の民」=「アメリカ・インデアン」というように、容易に読み替えできる作りになってます。
 絶対王政の王国つっても、装備はほぼ近世だから、中世風異世界というより、「三銃士」の時代のヨーロッパっぽい感じ。主人公が配備されるのも「騎士団」じゃなくて「騎兵隊」ですから、まさに「西部劇風異世界ファンタジー」なのです。

 ということは、たぶん第二部、第三部と進むにつれて、「山の民」の全貌が明らかになるにつれて、主人公は王国と対立せざるを得なくなるんじゃないかと思うんですが、なんせ、主人公の子供時代が長いもんで、最初に書いたように一巻目の途中で投げたままだったりします。おもしろくないわけじゃないんですけど、とにかく話の進みが遅いのがなあ。

 というわけで、実は今、英米加でむちゃくちゃ人気の高いスティーヴン・エリクソンのthe Malazan Book of the Fallenシリーズに手をつけようかと考え中。全10部で現在7部まで刊行されてるから、ジョージ・R・R・マーティンの〈氷と炎の歌〉の新刊が出るまで、なんとか保ってくれるんじゃないかと……。(^_^;

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2008年3月24日 (月)

〈SFマガジン〉海外SFTVドラマ特集

S-Fマガジン 2008年 05月号

早川書房
(amazon)


 今月の〈SFマガジン〉は「海外SFTVドラマ特集」で、わたしも久々にまとまった原稿を書かせてもらいました。
 SFファンのみならず、海外ドラマファンの方はぜひ手に取ってみてください。

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「スペクタクラー・スパイダーマン」

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 原音に近い読みだと「スペキュタキュラー」なのかも。
 というタイトルなのが、この3月から始まった新しいスパイダーマンのTVアニメシリーズ。

 今までにもスパイダーマンのTVアニメは何作も作られてますが、今回の作品は、良い意味での原点回帰が特徴。

 前回のTVアニメはサム・ライミの映画版とのタイアップで作られてて、設定は映画版に準拠、絵はフルCGと、それはそれで新しいスパイダーマン像を作ろうとしていて、好印象だったんですけど、今作は、それとはまったく正反対のアプローチで作られていて、そこがオールドファンにはすごく嬉しかったりします。

1)線の少ない手書きアニメ(さすがにメカは今どきのアニメらしくCGですが)で、存分にキャラを動かしてアクションを見せる。

2)キャラデザインも同様に線が少ないが、アメリカのアニメキャラの単純さと日本のアニメキャラのかわいさの中間を狙っている感じ。

3)時代設定は現代だが、ストーリーは原作準拠。主人公のピーターは高校生(ガリ勉のいじめられっ子)。原作に登場するキャラはほぼすべて総登場。原作に近い形でエピソードが進行していく。ただし、スパイダーマン誕生話は無し。

 というわけで、映画版じゃ大幅に省かれちゃったフラッシュもグエンも最初から出てます。ちゃんと、MJはなかなか登場しないで、やきもきさせてくれます。各ヴィランの初登場話は全部やってくれそうです。

 でもって、現代的なアレンジもちゃんとあって、たとえば、各ヴィランのうち半数くらいは、ギャング(もちろんキングピンがボス)とオズボーン(グリーンランタン)との密約によって、生み出される設定になってます。ギャング側は対スパイダーマン用のヒットマンを生み出すのが目的、オズボーン側は新兵器の人体実験が目的で、お互いの利益が一致したという設定になってるんですけど、毎週新たなヴィラン、てか、怪人が登場する理由としてはけっこうスマートかも。

 また、原作ではずいぶん後になってから登場した人気キャラも最初の方から登場します。たとえば、のちにヴェノムになるエディー・ブロックとか、スパイダーマンと恋仲になるブラック・キャットとかも早々から登場。

 これで、たまに他のマーヴェル・ヒーロー(FFとかデアデビルとか)も出てきたら、最高なんですけど。

 てなわけで、毎週毎週、「おお、このエピソードをこんなふうにやるのか」とか「あ、あのキャラ、出てきた出てきた」とかって、テレビの前で、一人喜んでおります。
 実際、子供にはうけてるんでしょうかね?(^_^;

 ちなみに、プロデューサーのグレッグ・ワイズマンは、昔「ガーゴイルズ」というオリジナルTVアニメシリーズを作ったことで有名な人。あれも、設定とストーリーがしっかりしていたんで、けっこう好きな作品でした。

 今放送中の、ワーナーの「ザ・バットマン」と「リージョン・オブ・スーパーヒーローズ」がムチャクチャつまんなくて、がっくりきてたんですが、ここに来てマーヴェルのアニメに初めての光明が!

 90年代以降、「バットマン」から「ジャスティスリーグ」まで、一人勝ち状態だったワーナーのTVアニメが、今やどうしようもない内容になっちゃってるのは、あきらかにプロデューサーが交代したからなんですけど、それと今回の「スパイダーマン」を比較しちゃうと、TVはプロデューサーのビジョンがちゃんとしてるかどうか次第なんだよなあ、ということを改めて痛感しますね。

 あー、ただし主題歌はサイテー(笑)。

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2008年3月16日 (日)

In the Shadow of the Moon

In the Shadow of the Moon
イン・ザ・シャドウ・オブ・ザ・ムーン

(amazon)


「アポロ13」、「人類、月に立つ」のロン・ハワードが製作した、アポロ計画のドキュメンタリー映画。
 昨年、アメリカで公開され、各誌で絶賛されてたんだけど、見に行く暇がなく、今頃DVDでようやく見ました。
 いやもう、ただひたすら見入ってしまいました。実にすばらしい。
 たとえ「ダ・ヴィンチ・コード」みたいなバカ映画で儲けてても、その一方でこういう作品を作ってくれてるんだから、憎めないよなあ>ロン・ハワード。
 ドキュメンタリー映画は、編集がうまくないと、元々興味のある人以外には見ていて退屈なものになりがちなわけで、そこがとてもよく構成・編集されているところに感心。
 もちろん、何よりも当時のリアルな映像がバンバン出てくるところがすばらしいわけで、どんな特撮もやはり現実の打ち上げや宇宙の映像の魅力にはかなわないですよ。
 私みたいな「アポロ世代」の元宇宙少年は、この映像を見ているだけで、万感の思いがこみ上げてきますが、今の若い世代はこの作品を見たらどう感じるんでしょう?
 ラスト、年老いたアポロの乗組員たちが、月着陸偽造説に対し、真剣な顔で「誰が何と言おうとアレは真実だ」と語っているのを見て、そんなことをマジメな顔で言わねばならない現状に、ちょっと絶望的な気持ちにもなります。
 一方で、今、日本人が宇宙に上がってたりもするんですけど、この先の有人宇宙開発がどうなるかは、雲行き怪しいしねえ。
 とにかく、宇宙好きは全員この映画見れ。
 というか、日本じゃ公開はおろかソフト発売もないってどゆこと?(怒)

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2008年2月28日 (木)

『マスターズオブライト』

マスターズオブライト

アメリカン・シネマの撮影監督たち

デニス・シェファー、ラリー・サルヴァート
高間賢治訳
フィルムアート社
(amazon)


 ようやく、「製作3」の映画撮影も終盤にさしかかりつつあります。
 この1ヶ月、泳ぎで言えば、息継ぎせずにずっと潜水で泳いでたみたいな感じだったので、なんとか一息つけそうでホッとしています。

 さて、ここのところ、撮影や授業の合間をぬって、『マスターズオブライト』という本を久々に読み返しています。
 この本は、アメリカ映画の撮影監督たちへのロングインタビューをまとめたもので、それぞれの人たちの、撮影監督になった経緯や、撮影に対する考え方、経験談などが語られています。

 ところが、これが実に専門的な話で、昔読んだときは、絞りがどうの、被写界深度がどうのと、何のことが語られているのかさっぱりわからず、置いてけぼりを食らって呆然としてしまったものです。
 それが、今読むと、ようやく何の話をしているかがなんとなくつかめるようになって、特に個々の撮影監督の照明についての考え方に「なるほど、そうやって撮ってるのかあ」と感嘆することしきりだったりして。
 といっても、この本読んだからって、同じことはおろか、その真似事ですら、今の私にはできないんですけど。(^_^;

 USCの映画学部に通って1年。何にもわかってなかったところから、無我夢中でつたない画を撮り続けたあげく、ようやく、撮影や演出の「何が難しいのか」を理解できるところまでは、到達できたような気がします。
 問題は、この先、その難しさを克服していかないといけないところなんですが、なにせ奥が深すぎて、考えただけで気が遠くなるほど、道のりは遠く険しいですよ(遠い目)。

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2008年2月13日 (水)

Apple Panのヒッコリー・バーガー

Dscf5639 案の定、「製作3」のADがむちゃくちゃ大変で、他の授業のまとめどころではなく、ブログの更新も止まってしまっているうちに、2月も中盤になってしまいました。もうすぐバレンタインデーですよ。時間が経つのが早すぎる!

 さて、今日はなんとかそんな合間を縫って、ずっと切らしていた日本茶のペットボトルを買い込みに出かけたついでに、ロスでもわりと有名なハンバーガースタンド「アップルパン」で名物のヒッコリー・バーガーを食べてきました。
 ここは創業1947年という超老舗で、U字型カウンターが1つあるだけの、まさに昔ながらのハンバーガー・スタンドです。メニューは、2種類のハンバーガーと、4種類ほどのサンドイッチ、そしてアップルパイ、あとはソフトドリンクという、実に素朴というかシンプルなもの。味の方も、「これぞアメリカのハンバーガー」といった感じの、素朴さがウリです。
 もっとも、お値段はハンバーガーにしてはかなり高い(6ドルちょっと)んで、この素朴な味にそこまでお金を出すかと言われると、ためらう人も多いかも。というわけで、店内には若者はほとんどいません。下限は20代後半くらい。それより下は親に連れられてきた子供たちばかり。まあ、ある意味、大変落ちついた店内だったりするわけです(笑)。それでも、いつ行っても地元の人たちでけっこう混んでるんですけど。

 いや、でも、たまに食べるとこれがやっぱりいいんですよね。ここのを食べると、チェーン店のハンバーガーとか、あんまり食べたくなくなるっていうか。というわけで、久々にアメリカンなファーストフードを堪能した日でありました。さて、授業に行かなきゃ。

○A Humburger TodayにあるApple Panのレビューページ
http://aht.seriouseats.com/archives/2005/08/apple_pan_quali.php

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2008年1月26日 (土)

AD奔走中

Dscf5368 水曜日の授業のあと、「製作3」のP(プロデューサー)、D(監督)、DP(撮影監督)と一緒に週末のテスト撮影の予定について話したあと、木曜は授業の合間を縫って、夜中までかけて、テスト撮影のショットリスト、コールシート、スケジュール表(コールシートとスケジュール表は、日本で言うところの香盤表みたいなもんです)を作ったあと、今日は朝から、P、D、DPにさらにPD(プロダクション・デザイナー)も交えて、撮影現場のスカウティング(ロケハン)に行ってから、昨日作った書類の確認をPとDにしてもらって先生とスタッフ全員にメイルし、学校に戻って撮影に使うドリー(移動撮影に使う台車。レール式とタイヤ式がある)を借りてきたところです。
 ちなみに、PとDは今頃、再度役者のオーディション中、DPは撮影に使うキノフロライト(フィルムで撮ってもフリッカーやホワイトバランスの乱れが起きない特殊な蛍光灯)を借りに行ってるとこです。
 つうわけで、今、うちの部屋にはでっかい台車の親玉みたいなのが転がっております。てか、よく車に載ったなあ、これ。(^_^;

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Dscf5369

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2008年1月23日 (水)

「クローバーフィールド」

Cloverfield11024 同期生のデニスと二人で、話題の怪獣映画を見に行ってきました。
 まさに予告編から期待したとおりの、怪獣映画版「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」。全編「ある個人が事件のあいだじゅう手に持って撮影していたビデオカメラの映像」ということで押し通してます(おかげで、エンドクレジットになるまでは、いっさい劇伴の音楽は流れません)。
 でもって、画面がぶれるぶれる。「ブレア・ウィッチ」だってそこまで揺れなかったぞ、というか、今どきのビデオカメラは手ぶれ防止がついてるから、普通そんなにぶれないって、っていうくらい揺れまくります>画面。(^_^;

 映画本編上映前に、映画館の店員のおねえちゃんがやってきて「この映画は、画面が常に揺れまくります。乗り物酔いしやすい方はお気をつけください。また、気分が悪くなった方は、ビニール袋を用意していますので、すぐに申し出てください」とかってアナウンスしてくれるおまけもついて、上映前から煽る煽る。
 デニスに「これ、ギミックだと思うか?」と聞かれて「当然でしょ。上出来じゃん」と笑った私はバカですかそうですか。(^_^;

「ブレア・ウィッチ」と違うのは、ちゃんと怪獣が画面にバンバン登場すること(まあ、似ているようで、基本的な製作予算や体制が、実は全然違うわけですから、当たり前っちゃあ当たり前なんですが)。でっかいやつと、その身体から出てきたちっさいのの群れとが登場、主人公たちは逃げまどうことになります。
 舞台がニューヨーク、怪獣が大小2種類で、小さい方は群れ、軍隊が出動して市内は崩壊、等々、どっからどう見てもエメリッヒ版「ゴジラ」そっくり、というか、アレを徹底的にリアルに恐く作ったらこんな風になりますよ、といった感じなところが、すごく良いっす。
(いや、個人的には爆笑コメディとして好きなんですけどね>エメリッヒ版「ゴジラ」(^_^;)

 怪獣の造形とか、話の展開とかは、どっちかというと、スティーヴン・キングの「霧」をフランク・ダラボンが映画化して、こないだ公開されたばっかの「ザ・ミスト」を思わせるんですが。ただし、映画としての迫力は断然こっちの方が上。というか、「ザ・ミスト」に何が足りなかったのか、「クローバーフィールド」を見ればわかっちゃうというべきかも。

 カメラが主人公の見えるモノしか写さない、という点や、9.11同時多発テロのときの貿易センタービル崩壊を思わせる粉塵の描写とかは、スピルバーグの「宇宙戦争」がすでにやってみせてたわけですが(山本弘さんも指摘してますが、アレはすごく出来の良い怪獣映画の変形と考えるべきでしょう)、この映画は、絵や音のきれいさといった映画的な快楽を封じた、疑似ドキュメンタリー・タッチを取ることによって、スピルバーグがやったことをもっと極端に表現してみせたのだという考え方も出来るでしょう。

 また、スピルバーグの「宇宙戦争」もそうですが、この映画もあきらかに、アメリカ国内における「戦争」を意識していますが、「ゴジラ」の第1作が第二次世界大戦の記憶を生々しく取り込んでいるように、もともと「怪獣映画」というのは「戦争」を象徴しているわけで、そういう点でも製作者たちは「怪獣映画」の本質がよくわかってると思いました。
 いつまでも、着ぐるみの怪獣が出てきてミニチュアの街壊してりゃいいわけじゃないでしょ、やっぱ>怪獣映画。まあ、伝統芸能としてはそれはそれで楽しいけど。

 とにかく、全編にみなぎる緊張感といい、情け容赦のない展開といい、私にとっては実に楽しい映画でありました(あー、人によっては「すごく不快な映画」かもしれないので、ご注意を)。ああ、堪能した。
 惜しむらくは、事件が起こるまでの、冒頭のパーティがちょっと長すぎるとこかなあ。登場人物たちのキャラを見せたかったのはわかるけど、もうちょっと刈り込んでもよかったのでは。

 ところで、本編上映前に「ヘルボーイ2」、「アイアンマン」、「スタートレック」、「ジャンパー」と、立て続けにSF映画の予告編を見せられたんですが、これがどれもこれもおもしろそうでねえ。まあ、実際に見てみるまではドラマがしっかりしてるかどうかはわかんないわけですが、少なくとも特撮込みの絵面はどれもこれもめったやたらと出来が良くて、SFX万歳というか、見てて溜息が出るというか……。
 まあ、見果てぬ夢というか、ムリは承知で言うんですが、ああいうのを撮れる監督になってみたいですなあ(遠い目)。

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「ティングラー」

 さて、というわけで、今日は「世界映画史・第二次世界大戦以前」の授業の2回目。
 今日は先生のクリスがどこぞに講演に出かけちゃっていないので、3本映画を見て、再来週までにそれについてエッセイを書けという宿題が出ちゃいました。
 で、その3本というのが、バスター・キートンの「キートンの探偵学入門」、ウッディ・アレンの「カメレオンマン」、でもって、ウィリアム・キャッスルの「ティングラー」なのでした。第二次大戦前のサイレント映画って「キートンの探偵学入門」だけじゃん。(^_^;

 まあ、主眼としては、この3本を続けて見て「なぜ古い映画を見て、映画史について考えることが、今の映画について考えることにつながるのか考えろ」ってことみたいなんすけどね。

 それにしても「ティングラー」かよ。とほほ。いやあ、クリスとしては、誰も見てない変な映画で、映画史的にはおもしろいものって選択だったんだろうけど、わしらホラー映画ファンにはキャッスルの映画は常識なんじゃよ。てか、今日上映したDVD、私も買ったよ、出たときに。(^_^;

 とはいえ、大きなスクリーンで、何十人かと一緒に「ティングラー」見るなんて経験、そうそうできっこないすからね。しかも、皆ノリノリで、ゲラゲラ笑うわ、画面に合わせて叫びまくるわ。いやー、楽しかった楽しかった。まさに「見せ物映画」としての「ティングラー」を心ゆくまで体感してしまいましたよ。良い授業だなあ、ある意味で。(^_^;

 最初の週に様子見で出席してた同期の連中は、期末に長めのレポート書かなきゃいけないと知って、ほとんどいなくなっちゃってたんですけど、残ってればよかったのに。
 どうも、うち(製作科)の連中は、批評科の授業が好きじゃない人が多いんですよね。「映画作る役には立たない」とか「何の意味があるのかわからない」とか言って。
 まあ、何よりも製作の授業が忙しいから、映画見てレポート書いてなんてことに時間を割きたくない気持ちもよくわかるんだけど。
 とはいえ、映画について語る「語り方」について知っておくのって、すごくおもしろいし、将来、自分が批評される身になったとき、絶対役に立つと思うんだけどなあ。

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授業初日雑感

 いまいちペースが掴めないまま、授業第2週に突入してしまって、ヘロヘロなままです。
 まあ、月曜はマーティン・ルーサー・キング・デイっていう祭日で休みだったんですけど。

 ともあれ、一通り授業を受けたんで、月曜の授業から受けた順に、それぞれの感想を書いてみます。

1.「テレビ・スタディ」
 カタログでは「テレビ史概説」ってことになってたんだけど、それは2年前までで、今は典型的なカルチュラル・スタディの講座になってました。
 先生曰く「あえて言うなら『世界のテレビとサブカルチャー』」だそうで。
 先生のイムレ・アニコはわりと若い30代くらいの女性(初めて、自分より若い先生に会ったよ!)で、テレビ・スタディ自体も若い学問だってことで、大変気合いが入ってました。
 いきなり全員に「あなたにとってテレビとは何?」とかって聞いてみたり、「シンプソンズ」のインドに工場を移転する話と、「グッバイ・レーニン」を上映して、「テレビとグローバリズムについて考えよ」なんて問いかけてみたりして、なかなかおもしろかったです。
 この授業が他の授業と違うのは、テキストも宿題もインターネット上に設置されたホームページを通して受け渡しされること。
 毎週の授業に必要なテキストは各自そのページからダウンロードして読み、授業についての意見を毎週最低2回、ページ上の掲示板にアップロードせよ、ってことになってるのでした。斬新つうかなんつうか。てか、それでほんとに会話が成立するのかね?>掲示板。
 授業の中味も進め方も興味津々ではあるのですが、はたしてついていけるかどうかは、正直ちょっと不安だったりして。

2.「演出・中級」
 先生のユージーン・ラザレフは、テレビドラマや映画に、よくロシアの政治家や軍人の役で出てる人。って、ほんとにロシア出身の俳優さんなんですけどね。いやもう、とにかくロシアなまりバリバリで、何言ってるか、ときどきわかんなくなるのが、どうしたものか。ううむ。(^_^;
 ちなみにこの科目、ジェレミー・ケーガン(アメリカ監督協会のけっこう偉い人らしいっす)というスター教師がいて、生徒は皆その人の講義取りたがるもんだから、3つあるクラスのうち、どれが彼の受け持ちなのか、もう教えてくれなくなってんですよね。てか、受講申請出したときは、私のクラスの担任はマイケル・ウノ(テレビの「NYPDブルー」の各話演出とかやってた人)って書いてあったのになあ。(^_^;
 さて、この授業、室内における2人、もしくは3人の会話劇に芝居をつけるというのが基本的なお題みたいで、ユージーンいわく「演技についての勉強をするが、とはいえ役者のための授業ではなく、あくまでも役者に芝居をつける演出家のための授業」なんだそうです。
 オーディションから始まって、リハーサルから撮影まで、いかに俳優と相対していけばいいかを学ぶんだとか。
 つっても、教科書はスタニスラフスキーなんですけどね! うひゃあ、さすがロシア人、直球ど真ん中な古典ですよ!>スタニスラフスキー。
 前に別の授業で「戦艦ポチョムキン」見せられたときも思ったけど、こういうのって、いかにも「映画学校!」って感じでちょっと嬉しくなっちゃいますね。って、そんなこと思ってるのは私だけですかそうですか。おかしいなあ。(^_^;

3.「世界映画史・第二次世界大戦以前」
 大学院出たて、博士号取り立ての元気な若い先生、クリス・クーリングのクラス。ムチャクチャ気合い入ってます。
 クリス曰く「映画は元々見せ物小屋のアトラクションだった。今もその血は脈々と受け継がれている。昔の映画について調べることは、今の映画の在り方について知ることにもつながる」って、キミは柳下さんの『興行師たちの映画史』読んだのか?(笑)
 というわけで、前にも書いたとおり、1回目の授業ではサイレントの連続映画「Les Vampire」の1エピソードと、そのリメイクを取ろうとする映画クルーを描いた「イルマ・ヴェップ」を続けて見せられました。
 生徒の中には、意図がわからずに「なんでリュミエールやエジソンから始めるとか、「ポチョムキン」見せるとかじゃなくて、こんなとこから授業始めるんだ?」なんて、終わったあとでブツブツ言ってる人もいたみたいです。(^_^;
 私としては、「「24」はサイレント時代の連続活劇の流れをくんでいる」とか「P・T・アンダースンの「There will be blood」は「2001年」や「グリード」からの引用で満ちている」とか、いちいち膝を叩きたくなるような言及が多くて、大変楽しい授業でした。
 ただ、けっこう宿題が多そうなんですよねえ、この授業。(-_-;

4.「製作3」
 授業だけで週8時間(水曜日の朝8~12時と午後1~5時)、さらに実習つうか短篇映画製作つき(つまり毎週金曜から日曜はほぼ実作業)という強烈なクラス。
 それでも、完全分業制なんで、前期の「製作2」みたいなプレッシャーはないかも。こっちのほうが映画の尺も「製作2」の倍(12分)だし、さらに本格的ですけどね。
 講師陣は、うちの学科のオールスター勢揃いな感じ。全体統括兼プロデュース担当がブレンダ・グッドマン、撮影がクリス・コーミン、音響がダグ・ボーンとミッジ・コスティン、演出がスティーヴ・アルブレッティ、編集がノーマン・ホリン、プロダクション・デザインがヴィクトリア・ポール、脚本がティム・カーネンと、ヴィクトリアとティム以外は去年の春学期にお世話になったことのある顔ぶれで、すでに顔なじみになってたり、人となりがある程度わかってる人が多くて安心できる感じです。
 いや、だからって、作業が楽になる訳じゃないすけどね。ずいぶんと気は楽になってるってことで。(^_^;
 ちなみにこの授業、他の授業と違って、教科書のたぐいはいっさいないんでやんの。実践あるのみ、って感じですな。うひー。

 さて、この「製作3」で、私がADを担当している作品「ネブラスカ」は、老人ホームに住む3人の老人が、ホームを脱走しようとする話。
 うまくいけば、「おもしろうてやがて哀しき」を絵に描いたような、しみじみとした味のあるコメディができあがるはずです。
 ちゅうか、シナリオは良い感じなので、それがうまく絵にまとまってくれればいいなあ、とホントに思います。

5.「脚本分析上級」
 先生のテッド・ブラウンによれば「いろんな映画があって、ストーリーや映像に関しては人によって好き嫌いが分かれるけど、ルイス・ブリュエル曰くとにかく一つだけ大事なことは「お客を退屈させちゃダメ」だってこと」だそうで。
 この授業ではその「退屈させない」ということを、どうやって成立させているのか、実際に映画を見て、その構成を分析しながら考えていくんだそうです。
 でもって、1回目の授業では「真夜中のカウボーイ」を見ました。細かい分析は2回目の授業でするとのこと。
 しかし、久しぶりに見たけど、やっぱ若いですなー>「真夜中のカウボーイ」のジョン・ボイトとダスティン・ホフマン。特にジョン・ボイトは最近の「トランスフォーマー」とか「ナショナル・トレジャー」の、いかにも「お爺さん」といった風貌からはまったく想像しづらいというか。歳月って残酷だあ。(^_^;

 とまあ、全5科目、こんな感じです。どれも授業時間が長い(だいたい4時間)のがキツイです。ほんと、20年前、関大に通ってた頃、1回90分の授業でもしんどがってた昔の自分を叱ってやりたいというかなんというか。(>_<)
 とにかく「製作3」が大変なので、他の科目にまであまり時間が割けないのが問題。やっぱ評論のクラス、どっちか今回はパスしちゃったほうが正解かなあ……。

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2008年1月19日 (土)

撮影スケジュール&予算管理ソフト

EP Scheduling

EP Budgeting

「製作3」の授業で、プロダクション管理用に、こいつらがインストールされたパソコンを貸してもらえるはずが、インストールがうまくいかなくて時間がかかりそうなんで、担任から、
「アカデミック版なら1つ200ドルしないはずだから、このさいADは買っとけ」
 という指示が。(-_-;
 まあ、この先、卒業後も使うことになるかもしれないしね。
 と思って買おうとしたら、日本の住所になってるクレジットカードだと買えないサイトだらけで、さっきからもう2時間近くネットをさまよってたりして。
 やっぱ、こっちのクレジットカードがいるなあ(遠い目)。
 でもって、特殊なソフトすぎて、アマゾンでは売ってない罠。販売元のサイトじゃアカデミック版売ってないし。なんじゃ、そりゃああ?!(-_-)

 しかし、現実にリアルな映画製作の世界じゃ、このソフト使ってんのかなあ? 他に業界標準ソフトがあったりとかしないの? てか、日本の映画やテレビ、アニメなんかの製作現場だと、この手のソフトは使ってるんでしょうか?

 スケジュール管理ソフトの方は、こないだ授業でちょっといじってみて、確かにシナリオをブレークダウンして撮影スケジュール表作るのに、すごく便利なのは実感したんですけど。

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ようやく一週間

 一通り最初の授業を受け終わったんですが、もう忙しくて茫然自失中。いったい何から手をつけたらいいものやら……。
 ……そして、原稿は上がってないし…………。
 泣ける。

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2008年1月16日 (水)

「イルマ・ヴェップ」

18404042 今日、「世界映画史:第二次世界大戦以前」の授業で、久しぶりに「イルマ・ヴェップ」を見ました。

 なんで、そんな最近の映画を見たかというと、もちろんこの映画が、「フランスの映画監督が、戦前の連続サイレント映画「Les Vampires」をリメイクするため、香港からマギー・チャン(本人が自分の役で出てます)を呼ぶ」という話だからで、ちゃんと「Les Vampires」も1本見ました。

 時間も気力もないし、他にすることもあるんで、授業の内容とかは後に回しますが、今回大発見だったのは、初めて「イルマ・ヴェップ」の笑いどころがわかったこと。
 初見時は、マギー・チャンのキャットスーツ姿がいいなあ、くらいしか印象に残ってなかったんですが、1年間、映画製作の実習を続けたあとで見ると、全編映画製作にまつわるリアルなトラブルの連発で、見覚え聞き覚えがありまくりで、身につまされて、じゃない、笑える笑える。
 まさか、「イルマ・ヴェップ」でこんなに笑う日が来ようとは。というか、この映画、ほんとに映画製作おたく限定なんだなあ、と実感しましたよ。(^_^;

 しかも、見終わって、はっと我に返ったとたん、笑ってられないことに気がついちゃったし。「製作3」の撮影が始まる前に、食事の手配しなきゃいけないんだけど、プロデューサーから「少しでも安いところを探せ」って指令がきてるんだよなあ。ああ、困った……。

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2008年1月15日 (火)

「ターミネーター:サラ・コナー・クロニクル」

Tscc_42_lg ようやく始まったテレビ版「ターミネーター」の第1話を見ました。
 本当は去年の秋放送開始だったはずが、製作の遅れとかでこの1月スタートになっちゃったんですが、他のドラマがWGAのストの影響で止まっちゃってるので、結果的にタイミングとしてはバッチリかも。

 さて、噂通り、話は思いっきり「ターミネーター2」から続いてて、第1話終了時点ですでに完璧に「ターミネーター3」から外れた時間線を進んでいってしまいました。
 おいおい、企画中の映画版新3部作との関係はどうなっちゃうんだよ? てか、あくまで「3」以降の映画とは無関係と考えるしかないんでしょうなあ。(^_^;

 それはともかく、第1話の最初の30分は、「それじゃ「2」の縮小再生産でしかないじゃん」と思ってたんですけど、後半のひねりで「おおっと、本格的に時間SFするのかも」と期待を若干持たせてくれたのと、サラ・コナーもジョン・コナーもどうでもいいけど、新型美少女ターミネーター(演じるは「ファイヤーフライ」と「セレニティ」で謎多き美少女を演じてたサマー・グロウ)のかわいさとにめんじて、しばらく見続けようと思います。

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2008年1月14日 (月)

やばい……

こんな時間(ロスは今午前4時半)に起きてるのは、入れなきゃいけない原稿を何本かまだ入れてないからです。とほほ。
やばいー。
そして、やばいと言えば、今日、電話代払ったりお茶買ったりしに行ったとき、全然英語がわからなかったこと。
冬休みで一ヶ月日本にいたら、すっかり忘れちゃってるよー>英語。
あるじゃあのんのおはかにはなをあげてください。
って、オレはチャーリーか、ユースケ・サンタマリアかっ?!(泣)

写真は、電話代払いにいったモールの中に、いつのまにか出来てた日本アニメ&マンガショップ。
日曜の昼間だってのに、店内はガラガラでしたよ。いつまで保つのかなあ……。いや、がんばれーーー。(^_^;;

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2年目スタート

 ずいぶんと間が空いてしまいました。
 昨年後半は「製作2」の授業にふりまわされて、日記どころではなくなってしまい、苦闘しているあいだに終わってしまったのです(そのへんの事情のさわりについては、徳間書店の「COMICリュウ」の連載コラムで書いてます)。

 先生や先輩諸氏に言わせると「一番キツイところ(「製作2」)は越えた」んだから、ここから先は楽になるらしいんですが、どうだかなあ。(^_^;

 なにはともあれ、ようやく1年目が終わり、2年目の授業が月曜からスタートします。
 とりあえず、昨年取った授業と、この春に取る授業を列挙してみます。

【取得済み】
「製作1」
「製作2」
「映画製作のコンセプト」
「脚本・初級」
「脚本・中級」

【今期取得予定】
「製作3」
「演出・中級」
「映画脚本分析・上級」
「世界映画史・第二次世界大戦以前」
「テレビ史概説」

 1年目の授業は、全部必修ばかりで、すべての生徒が同じ科目を取っていましたが、2年目からは、それぞれが希望する専門(プロデューサー、監督、撮影監督、編集、音響、脚本)に合わせて、選択すべき科目が微妙に変わってきます。
 わたしはあくまでも第1志望を「監督」で、「プロデュース」と「脚本」を第2志望において、科目の選択をおこないました。

「製作3」は、昨年の「製作1」、「製作2」に続いて、実習形式で短篇映画を撮る授業。「1」が基本的に個人、「2」がパートナーと二人組ときて、「3」では1チーム10人ほどでチームを組み、それぞれがきちんと分業して自分の役割に専念することになっていて、より実際の映画製作に近い体験を積むことになっています。
 ちなみに、わたしがなんとか獲得したのはAD、つまりアシスタント・ディレクターの椅子。まあ、日本のADよりは権限があるみたいですが、要はプロデューサー、監督、撮影監督の下について、スケジュールを守って円滑に撮影を進められるようにするのが役目の小間使いです。
「製作3」の監督になるには、私が今期受ける「演出・中級」を受けることが必須になっていて私にはまだダメだし、プロデューサーの立候補は昨年末ですでに締め切られていたため、「製作2」がうまくいかなくてジタバタしていた私には手が出ませんでした。
 秋まで待って、「演出・中級」をクリアしてから、「製作3」の監督に立候補することも考えたんですが、この「製作3」は必修科目だということもあって、秋まで待ってギャンブルするより、とにかく授業を取って、単位を取得してしまおうと決めたのでした。
 監督とプロデューサー以外で空いてるポジションは、撮影監督(2人)、プロダクション・デザイナー、アシスタント・ディレクター、編集(2人)、音響(2人)とあったのですが、ADはプロデューサーに次いで映画製作の作業全体を俯瞰できる立場にあるし、プロデューサーと一緒に個別授業も受けると知り、ADに立候補してみました。
 結局、4つあるプロジェクトのうち、3つからは断られちゃったのですが、1つだけ、私を選んでくれたプロジェクトがあって、なんとか無事に「製作3」を受けることができました。
(ちなみに、「製作3」は、いくら授業を受けたいと言っても、上記のいずれかのポジションに立候補して、OKをもらえない限り、授業を受けることができないようになっています。監督を選ぶのは先生ですが、プロデューサーを選ぶのは監督、その他のポジションの人間を選ぶのは監督とプロデューサーとなっていて、学生間で選び、選ばれるようになってるところが、なかなかにキビシーのでした。)

「演出・中級」は、監督をめざす生徒は絶対取らないといけない科目の一つです。
 ここでは、セット上でのシーン撮影において、ステージング、リハーサル、ブロッキングなどについて、細かく実習していくんだとか。かなり楽しみな授業です。

「映画脚本分析・上級」は、その名の通り、脚本を分析していく授業。ハリウッドの脚本アナリストたちに打ち勝って、自分の書いた脚本を売りこむには、脚本分析がどんなふうにおこなわれるか、知ってないとね。

「世界映画史・第二次世界大戦以前」と「テレビ史概説」は、批評の授業。いくつかある選択科目のうち2つは批評のクラスを受けないといけないので、他の授業とぶつからないものを2つ取ってみました。それぞれ、映画史とテレビ史の教科書がおもしろそうです。


 でもって、時間割を書き出してみると、以下のような感じです。

(月)10-14;「テレビ史概説」
   15-17?;「製作3」スタッフ・ミーティング
   19-22:30;「演出・中級」
(火)18-22;「世界映画史・第二次世界大戦以前」
(水)08-12;「製作3」全体講義
   13-16;「製作3」プロデューサー&AD講義
(木)10-14;「映画脚本分析・上級」

 こうして時間割だけ見ると、月曜が度を超してしんどい以外は、わりと楽な感じがするのがくせ者なんだよなあ。(-_-;
 だって、2月から3月にかけて、(金)~(日)は「製作3」の撮影で埋まっちゃいますからね。どこに休みが……、って感じになっちゃうのでした。
 だいたい、今期はほとんどの授業が1コマ4時間なんだもんなあ。日本の大学の、1コマ90分の授業が懐かしいざんす。とほほ。
 まあ、今回「脚本」の授業を取ってないんで、批評の授業であんまりたくさんレポートの宿題が出なければ、なんとか乗り切れると思うのですが……。苦苦苦苦苦~。

 なにはともあれ、今年もがんばりますので、よろしくおつきあいくださいませ。m(_ _)m

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2007年9月 2日 (日)

忙しい!

 もう9月になっちゃったわ、日本じゃ「ワールドコンだ!」、「新エヴァだ!」ってなんだか盛り上がってるわだってのに、わたしは「製作2」の授業があまりに忙しすぎて、目が回りそうです。
 要は、来週末から始まる撮影に備えて、諸々準備しなきゃいけないことが山のようにあって、正直、授業時間外にバタバタかけずりまわることに時間を割かれちゃってるんですが。
 なんせ、16ミリとはいえ、本格的にフィルムを扱うのは初めてだし、今回はバッチリ役者さんたちに演技指導もしないといけないしね。
 というわけで、グルグル走ってます。
 でもって、今日は、土曜だってのに9時から5時まで、特別授業として「演技指導ワークショップ」があるのでした。
 各自、自分の「製作2」用シナリオの1シーンを持ってきて、その場で役者さんたちにリハーサルしてもらいながら、どうやって俳優に演技をつけていくか、学ぶんだとか。
 1日じゃたいしたことは覚えられないだろうけど、やらないよりは絶対に良い経験になるでしょう。とはいえ、楽しみなような、緊張するような……。
 つうわけで、今、もう8時過ぎなので、朝ご飯食べたら大学へ行ってきます。では!

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2007年8月28日 (火)

「製作2」初授業

 今日は、16ミリフィルムで短編映画を撮るという「製作2」の最初の授業がありました。

 まず、午前中は「製作2/演出・編集」という、シナリオの検討や、撮影現場での演出、それに撮影後の編集についてのクラスでした。
 先生は、演出がジョハンナ・デメトラカス(Johanna Demetrakas、http://us.imdb.com/name/nm0218393/)、脚本がジョン・フェラロ(John Ferraro)という人たちで、どちらもプロデューサーやディレクターとして一線で活躍してるプロのようです。

 そして、午後からは「製作2/撮影」といって、カメラの使い方や照明の当て方など、撮影技術全般についてのクラスでした。
 こちらの先生はトニー・クチオリ(Tony Cucchiari、http://us.imdb.com/name/nm0190954/)。やはり、現役のカメラマンの人みたいですね。

 今日はどちらのクラスも初日だったので、自己紹介や諸注意などでほとんど終始してしまいましたが、もらったシラバスに書かれてることの多いこと多いこと。いやー、先が思いやられるわ。

 ちなみに、月曜と水曜の週2回、この2つのクラスがそれぞれあるので、1科目のくせに週に4クラス計12時間も授業があって、もちろん映画製作そのものはすべて授業時間外に生徒たちだけでおこなうという、大変きつい構成になっております>「製作2」。
 ああ、しんど。(^_^;;

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2007年8月26日 (日)

スクリプトに対する反応

 昨日、「製作2」のオリエンテーションの前に、パートナーのジーンと話してたら、彼女が「スクリプトを先生に送ったら返事が来た」というので、わたしもあわてて担任の先生二人に、スクリプトを送りました。

 ところが、その反応がまっぷたつ。
 脚本担当の先生は、
「こいつはおもしろくなりそうだ。キミと会えるのを楽しみにしてるよ」
 って返事してきたのですが、演出担当の先生は、
「キミのスクリプトは、ホラーとしてのセッティングはいいが、いかにも実習ですという感じに読める。もっとリアルなキャラクターを作り上げられない?」
 と、大変手厳しい。

 スクリプトそのものは確かに、都市伝説っぽい図書館の怪談をわたしがでっちあげたもので、ちょうど『新耳袋』や『学校の怪談』の短篇みたいな感じなのです。
 だから、「セッティングの怖さが足りない」とかって言われるのは納得できるんだけど、「キャラをもっと掘り下げろ」ってのはなあ。5分の短篇だし。

 とはいえ、プロデューサーにシナリオの直しを求められてるようなもんだから、ここは相手の期待通りに直せないとね。

 うまく、登場人物のトラウマかなにかと、セッティングとを組み合わせた上で、ショッキングな場面を作り出せればいいんですが。
 まあ、アイデアをいくつか練っておいて、来週の授業で先生たちと話して反応を見るのかなあ。

 夏休み中、私事で呆然としてて、全然準備が進んでないもんで、実は俳優のオーディションもまだなんだけど、それもオリエンテーションで「まずは来週末にやるオーディションのセミナー受けとけ」って言われてるし、出遅れ気味だけど、焦らずいきましょう、焦らず。

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2007年8月25日 (土)

初年度秋学期開始!

 今日からついに初年度の後半が始まります。
 今学期は、「製作2」と「脚本・中級」の2クラスしか取っていません。本当はこれにもう一つ、評論のクラスを取らないといけなかったんですが、「製作2」とスケジュールがバッティングしちゃったんで、結局来期以降にまわすことにしたのでした。

 2クラスだけといいつつ、「製作2」はかなりヘビーな科目で、なんせこれだけで6単位(普通は1教科2単位)もあって、授業だけで週に3時間×4回の計12時間、それに週末ごとの撮影やら編集やらを入れていくと、今学期はほぼこの科目だけで手一杯になりかねない勢いです。

 ちなみに、この「製作2」では、DV-CAMのビデオカメラを使っていた「製作1」と違って、16ミリフィルムを使っての撮影ということで、一気に難易度も上がるため、カメラの扱いが苦手なわたしは、今から戦々恐々としています。「製作1」でもあんなに苦労したんだもんなあ。
 ま、がんばってここを通過しさえすれば、後はかなり楽になるという話なので、これから年末まで、必死でがんばるつもりです。
 ずいぶん間が空きましたが、このブログも今日からまた頻繁に更新していくつもりなので、これからもよろしく。

 というわけで、今日はこれから「製作2」のオリエンテーションがあります。
 久々に同期の連中全員と顔をあわせるのは楽しみなんですが、授業自体はちょっと緊張すんなあ。

 とか、言いつつ、とっくに〆切の過ぎたとある原稿をまだ書いてたりもして。
 いい歳して、きちんと「二足のわらじ」も履けんでどうする?!
 もっと気合い入れろ、気合い>自分。

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2007年7月25日 (水)

いよいよコミコン

 明日(水曜)の晩から日曜までのあいだ、いよいよ今年のサンディエゴ・コミックコンに行ってきます。

 今年は映画系のゲストがすごいぞー。
 クライブ・オーウェン、ジェシカ・アルバ、ロバート・ダウニーJr.、エドワード・ノートン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、そして「ロスト」のプロデューサーで次のスタトレ映画の監督でもあるJ・J・エイブラムズ……。
 もちろん、「ロスト」とか「ヒーローズ」とかのキャストも来るとか。
 って、それはもうコミックコンてより、SF映画のイベントみたいですなー(以上棒読み)。

 あー、問題は、ちょっと最近、個人的に思いきりデカイ精神的なダメージを受けてしまいまして、何をやってもあんまり楽しくないってことでしょうか。なんとか、気分転換になるといいなあ。
 あと、コミコンが終わったら、残りの夏休みを実家で過ごすため、日本に帰国します。
 というわけで、次のアメリカ日記は8月末くらいかも。

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2007年6月28日 (木)

S-Fマガジン 2007年 08月号

S-Fマガジン 2007年 08月号

早川書房
(amazon)


 久々にSFマガジンに原稿を書きました。ヒューゴー賞特集の今年の映像部門候補作紹介です。
 しかし、今年ももう8月号かあ。時間が経つのは早いなあ。

 さて、ロサンゼルスでは明後日から4日間、全米最大のアニメおたくの祭典「アニメエキスポ」が開催されます。せっかく近場でやってるんで、デジカメ片手に見に行ってこようと思ってます。乞うご期待。

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2007年6月22日 (金)

LASFS再訪

Dscf2882 さて、日記再開したのはいいんですが、なんせ夏休みなんで、ゴロゴロしてるか原稿書いてるかで、あんまり話題がないのでした。
 とか言っててもなんなんで、今日は、久々にLASFSことロサンゼルス・サイエンス・ファンタジー・ソサエティの例会に顔を出してきました。
 前にも書いたような気がしますが、LASFSというのは、知ってる人は知っているが知らない人は知らない、現存する最古のSFファングループで、ロス郊外にクラブハウスを構えていて、毎週木曜の夜が例会なのです。
 まあ、何をするというわけでもないんですが、日本のファンダムの例会と違うのは、一応ちゃんとした議事進行があるということでしょうか。いや、話の中身はそんなに変わらないんですけど。(^_^;;
 なんとなく、隅の席のおじいちゃんの隣に座ったら、この人がどこかで見た覚えがある人で、しばらくして、ラリー・ニーヴンだってことに気づいたりして。ジェリー・パーネルも来てたんですけど、二人ともすごく老けちゃっててもうなんちゅうか、時間は残酷だなあ。……って、われわれの20年後の姿がここにあるのかもしれませんが。(^_^;;
Dscf2883 もひとつショックだったのは、初めて顔を出した90年のとき、きちんと名簿に登録されてなかったってことを、今回告げられたこと。今まで正規会員じゃなかったんかい!
 いや、90年のときも2ヶ月に1回ずつくらいしか行かなかったし、今回なんか、前に顔を出したのって1月の1回きりだし、常に借りてきた猫みたいにおとなしくしてるんで、影が薄いのはわかってましたけどね。毎回、「初めてかい?」と聞かれるのも困ったもんだす。(^_^;;
 とはいえ、次回、いつ行くのかってことになると、木曜はけっこう出かけちゃうことが多いので、よおわからんのですが。今度行ったときも、また誰かに「初めてかい?」って聞かれそう。(-_-;;

Dscf2885

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2007年6月12日 (火)

『ダイ・ハード4.0』本到着

Dscf2724 というわけで、今日、刷り上がったばかりの『ダイ・ハード4.0』が届きました。
 アメリカにいながら、こうやって日本の本の仕事をしてるのって、考えてみたら、けっこう不思議な感じが(笑)。
 いやまあ、今回の仕事は、こっちに住んでるからこそできたわけですが(そのへんの事情はあとがきを参照してください)。
 さて、いよいよ本腰入れて次の仕事にとりかからんと。

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2007年6月 9日 (土)

日記再開とか最近の仕事とか

 またまたずいぶん時間が空いてしまいました。いやもう、諸々、学期中に溜まっていた仕事の遅れを取り戻すのが大変で。って、まだ若干遅れ気味で進行中だったりするのですが。orz

 まあ、なんとか1日1回は何かしら近況をアップする方向で復帰したいと思います。授業がないんで、原稿書いてるか映画見に行ってるかくらいなんですけど。

 さて、とりあえず、ずいぶんほったらかしだったので、以下、最近の仕事の宣伝です。

ダイハード4.0

マーク・ボンバック(脚本)
堺三保(編訳)
扶桑社
(amazon)

 まずは、今月末から日米同時公開の『ダイハード4.0』のノベライズを(訳したんじゃなくて)書き下ろしました。もちろん日本語で、というか、ノベライズは日本でしか読めません。ある意味、珍品です。
 ちなみに、ノベライズを書くためにシナリオを読んだ感想では、『ダイハード2』と『ダイハード3』のいいとこ取りをした上で、さらに派手にした感じに仕上がってました。まだ肝心の映画は最後の編集中みたいですが、早く現物が見たいものです。

ギャラソームの戦士 新版

マイケル・ムアコック
井辻朱美(訳)
東京創元社
(amazon)

 今年1本目の文庫解説は、ムアコックの《永遠の戦士》ものの中の、一つの頂点とも言える《ブラス城年代記》第2巻の新版です。
 まさか、自分ごときがムアコックの解説を書ける日が来ようとは。長生きはするもんだ、と、最近つくづく思っております。

 また、スタッフとして参加しているTVアニメ「大江戸ロケット」(科幻定)と「地球へ…」(SF考証・脚本)が絶賛放送中です(と言っても、わたしの仕事のほとんどは昨年中に終わってたりするんですが)。

「大江戸ロケット」公式サイト
「地球へ…」公式サイト

 最後に、現在連載中のコラムを列挙しておきます。
『月刊Comicリュウ』「堺三保のオタクおいどん」(徳間書店)
『ザ・スニーカー』「海の向こうにアキバあり?」(角川書店)
『ITmedia AnchorDesk』「科学なニュースとニュースの科学」(ITmedia)

「堺三保のオタクおいどん」は、留学生活のドタバタについての身辺雑記、「海の向こうにアキバあり?」はロサンゼルスのオタク情報、「科学なニュースとニュースの科学」は科学エッセイ(のようなもの)だったりします。
 アメリカのSF情報とか映画/TV情報とか、専門のはずのものがないのが、自分でもどうかと思います。というわけで、連載に限らず、常に媒体募集中であります。(^_^)

 というわけで、今後ともご贔屓に。

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2007年5月 2日 (水)

07年春学期終了

 さきほど、最後の授業を受け終わり、USCでの最初の学期がなんとか終了しました。
 いやもう3月半ばからいろいろなことがありすぎたうえに、急な仕事も入ったりして、全然日記を更新する余裕がなかったんですが、夏休みのあいだに少しずつここまでの経緯を振り返ろうかと思っています。
 というわけで、実はまだ来週くらいまでに溜まってる仕事をまとめて片づけないといけないので、詳しくはのちほど!

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2007年3月 9日 (金)

日曜から夏時間?

Dscf1649 キャンパスから寮に帰ってきたら、玄関にこんな貼り紙が。
 えーっと、なんかややこしい書き方ですが、つまりこれって、今度の日曜から夏時間になって、1時間繰り上がるってことですよね。この制度って慣れてない人間にはやっぱややこしいなあ。(^_^;;

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2007年3月 8日 (木)

ここ数日のことなど

 今週は、まず月曜の「製作1B」は、前回のオーディションの開き方に続いて、リハーサルの開き方について講義を受けました。
 火曜の「製作1」は、まずは前回に続いてバガボンド・プロジェクトを編集したフィルムを見て、次に共同製作の進め方について説明を受け、ドキュメンタリーについての講義と、イマジナリー・ラインとカメラアングルについての講義を受けておしまい。
 そのあとの「映画製作のコンセプト」は、ミュージック・エディターのケニー・ホール(Kenny Hall)さんから、映画音楽の編集について聞きました。
 でもって、今日は「ナイト ミュージアム」のショーン・レヴィ(Shawn Levy)監督が、映画業界で働くとはどういうことか、講演に来るというので、覗いてきました。この人もうちの卒業生なんすね。
 一方、「製作1」の自作短篇2本目のほうは、とにかく再スケジュールが難しいうえ、別の企画を撮る暇もないので、急遽自分のアパートでナレーション撮りしちゃってごまかすことに。とほほ~。
 あと、月曜にはメディカルセンターで検診結果について話を聞いてきて、ヘモグロビンA1Cは正常値(5.7)だということがわかりました。コレステロール値が高いのは気になるものの、とりあえず一安心。
 それらもろもろ、詳しくはあとでアップします。なにはともあれ、ちょっと疲れちゃったので、今日はもうダラ~っと寝たいと思います。あー、そろそろ一息つきたいかも。

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2007年3月 5日 (月)

スクリーニング第2ラウンド開始

 木曜の「製作1」は、いよいよスクリーニングの第2ラウンドが始まりました。
 2巡目になった途端、力作ぞろいというか、いきなり全員のレベルが上がっちゃって、びっくりしました。
 中でも、ロサンゼルス市内で20年以上ホームレスの人々に食事を出し続けているボランティアの女性を2日間追いかけ続けたドキュメンタリーは、題材も撮影も編集も見事の一語で、先生たちも激賞していました。
 また、自身の若い頃の体験を元に、LAの黒人ギャングの実態をドキュドラマ風に再現したフィルムは、話は散漫ながら本物の迫力に溢れていて、その出口の見えない息苦しさが強烈な印象でした。
 他にも、ゲイの猫の私生活を追いかけた(笑)コメディあり、いきなりオフィスを共有する羽目になった会社員二人のコメディあり、若い頃の生活を思い出しつつ老人が一人死んでいく悲しい話あり、常に時間に間に合わずに仕事も息子も失ってしまう男の話を激しいドラムのリズムに合わせて描いたドラマあり、どれも1回目よりストーリー性が格段に上がっていて、「一本撮っただけで、こんなに変わるもんですか?」と呆然としてしまいました。「セリフはナレーションのみ」という制約条件があるのに、いやあ、みんなやるなあ。てか、やっぱり若いってすごいなあ。
 完全に負けてますよ、わたしゃ。とほほ。

 ちなみに、金曜の「脚本・基礎」は、いよいよセリフありのシナリオ実習が始まったくらいで、あとはあんまりとりたてて書くことはありませんでした。
 というわけで、ようやく追いついた~。って、もう月曜だよ。(^_^;;

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編集の仕事その2

 先週火曜夜の「映画製作のコンセプト」は、3週前に引き続いて、ノーマン・ホリンさんによる「編集の仕事」について。
 前回のラストでノーマンは、3本の映画のシナリオから、それぞれとある場面を抜き出したものを我々に渡して、読んでおくように言ったんですが、今回はそのシナリオと、実際に完成した映画との違いを比較しながら、編集の仕事について考えてみようということでした。

 まず1本目に見たのは「アメリカン・ビューティ」の、アネット・ベニング扮する不動産の仕事をしている奥さんが、家を売りつけようと見に来たお客さんたちにセールスしている場面。シナリオではそれぞれのお客さんの反応なども書き込まれているのですが、実際の映画ではそれらの会話が大幅にカットされて、モンタージュとして構成され、最後のお客のシーンまで一気に見せてから、ベニングが一人になって泣きながら感情を爆発させている場面につないでいます。
 ノーマン曰く「映画で大事なのは、いかにすばやく、その場面で必要なものを全部見せちゃって、ほんとに見せたい場面までお客の興味を引きつけておけるか」だそうで、ここで本当に見せたいのは、ベニング演じるキャラがいかにフラストレーションを抱えてしまっているかがわかる、一人で泣いてる場面なんだから、編集段階で素早くつないでそこまでのスピードアップを計ったんだろうとのこと。
 さらにノーマンが言ったのは、「一番大事なことは、それが誰の場面で、そのキャラがどんな経験をしたかを、常に把握して、それを最大限に見せるように編集することが大事なんだ」とのこと。
 ノーマン曰く、それをやりすぎてるくらいにやってるのが、70~80年代のメリル・ストリープが出演してる映画だとか。
「ここぞという場面になった途端、彼女のキャラの心の動きを追うように、メリルのどアップが続いて、彼女の芝居が延々と繰り広げられてるだろ。ぼくはああいうのを「メリル・ストリープ・モーメント」と呼んでるんだ(笑)」だそうで。わはは。

 次に見せられたのは、ノーマン自身が編集した「ヘザーズ」から、最初の殺人のあと、職員室での教師たちのダメな会議から、テレビでの報道を主人公が見ているところまで。実はこのシーケンスでは、シナリオと実際の映画では場面の順番が入れ替わっていて、さらに主人公が教室で演説をぶつところが省かれているのでした。ノーマンによると、最初にシナリオ通り編集したあと、プロデューサー、監督、そしてノーマンの3人で話し合って、元々のシナリオ通りだと、主人公が悪人に見えすぎて、お客が共感しにくいキャラになりかねないので、どんどん編集で話の見え方を変えていった結果、こうなったんだとか。まあ、いかにイヤな連中とはいえ、主人公がクラスメート殺しに荷担しちゃう話だもんねえ。(^_^;;

 さて、最後の映画は「イングリッシュ・ペイシェント」から、ウィレム・デフォー演じるカナダ人のスパイが、ドイツ人将校の命令で尋問中に指を切り落とされちゃうという、過去回想の場面。ここでも、シナリオではそのあと進攻してきた連合軍にデフォーが助けられる場面まで書かれてるんだけど、映画では指を切られて絶叫してるところでさっさと回想を終わって、デフォーのセリフをかぶせながら現在の場面に戻ってます。これも、デフォーの場面として一番大事なところだけを見せて、さっさと話を現在に戻して、過去と現在の関連を観客に強く印象づけているんだろうとのこと。

 ノーマンの言うには「物語を組み立てるのは脚本家の仕事。それを映像化するのは監督の仕事。それを一つの映像の流れとして組み上げるのは編集の仕事」だとか。うーん、なるほどねえ。で、たぶん、すべてに最終的にOK出すのはプロデューサーなんですよね。
 本当にそんなに完全に分業主義なのかはともかく、そう言われるとまさに「映画は集団作業による総合芸術」って感じであります。

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プロダクション・デザインとは

 先週火曜昼の「製作1」の前半は、プロデューサー兼プロダクション・マネージャーのロバート・ブラウン(Robert Brown)さんによる「プロダクション・デザイン」についての講義でした。
 この人もバリバリ現役かつ大ベテランの現場人間ですな。バーホーベン監督の映画、3本も現場仕切ってるんだもんなあ。

 さて、そのロバートは、映画製作のトップはプロデューサーだけど、そうは言ってもプロデューサーにもいろんな種類があって、という話から講義を始めました。
 現場のことは全然だけど、企画を立てる能力があり、あちこちにコネがあって、お金を集めることができる人は、クリエイティブ・プロデューサーと呼ばれ、一方、実際に現場で製作の指揮を執る人はライン・プロデューサーとかコ・プロデューサーとか呼ばれるそうです。もしくは、たとえばアイデアを出した人にお金を渡してあげるために、その人にアシスタント・プロデューサーという名目を与えたりすることもあるんだとか。ロバートが例にあげてたのは、メル・ブルックスの「ロビン・フッド/キング・オブ・タイツ」では、最初にアイデアを出した人に対して、ブルックスがアシスタント・プロデューサーという名目を与えて、お金を渡したことがあったという話で、ロバート曰く「この世界じゃ、アイデアは文書にしとかないと権利を保護してもらえないんだよね。だからよくゴタゴタするんだけど、ブルックスはいい人で、最初にアイデアを言い出したスタッフにちゃんとお金を渡したんだ」だそうな。世の中、金の亡者ばかりじゃないってことでしょうか。そういや、前にジョン・ローガンにインタビューに行ったとき、「蝙蝠地獄」のシナリオ書いたときに、契約上プロデューサーの肩書きをもらうことでシナリオ料をアップしてもらったなんてことを言ってましたよ。
 とにかく、プロデューサーという職種は、いろんな呼び方と職能が集まってて、組合でもどういう呼び方をするかでいろいろ意見が分かれてたりするんだとか。まあ、日本の場合だと皆「プロデューサー」ってことで収めちゃってますよね、たいていの場合。あとは「企画」とか?

 そんな「プロデューサー」の中でも、ロバートは基本的に「ライン・プロデューサー」と呼ばれる職種、もしくは「プロダクション・デザイナー」とも呼ばれている、現場の管理者的な仕事をしている人だそうで、この日もソニー・ピクチャーズが製作中のスパイ映画のプロダクション・ボード(撮影計画書みたいなもの?)を持ってきてました。ロバート曰く「低予算版の「ボーン・アイデンティティー」みたいな映画」だそうですが、モスクワ、ニューヨーク、アイオワかどこかの田舎町とロケして、さらにロサンゼルスのスタジオで撮影するような規模の映画を、日本では絶対に「低予算映画」とは呼ばないと思いますが。(^_^;;

 さて、この日のロバートの講義は、製作を円滑に進めるためのツール(テクニック)を紹介するということで、シナリオ(こっちでは「スクリプト」という呼び方の方がとおりが良いみたいです)をブレークダウンする方法を教わりました。

 ロバートは映画をレゴにたとえて、「どんなに大きなものでも、分解していけば小さな部品になる。映画も小さな部品に分解して、一個一個組んでいけばいいんだよ。そのためにはまずスクリプトを撮影しやすいようにブレークダウンしていくことだ」と言って、短篇映画のスクリプトを皆に配りました。

 まあ、日本では「中抜きで撮る」なんて言いますが、要は、同じ場所、同じ時間帯、同じキャストのシーンは、シナリオの順序に関係なくかためて撮影しちゃえば無駄な時間やお金が節約できるという考え方があって、そのためには、当然ながら時系列順に書かれているシナリオを一回バラバラに分解して、撮影する順に整理しなおす必要があるわけです

 で、目の前で簡単な実演をしてくれたんですけど、やり方は実に単純で、以下のような感じでした。
1.シーンごとに番号をふっていく。
2.シーンごとに、その場面に出てくる登場人物に赤でアンダーラインを引く。
3.シーンごとに、その場面に出てくる小道具類や、操作が必要な大道具などに、青でアンダーラインを引く。
4.1ページを目分量でだいたい8分割して、各シーンの長さを書き込んでいく。(日本でもそうですが、シナリオ1ページ=1分間という換算がだいたい当てはまるので、たとえば1ページの2分の1ならだいたい30秒程度の場面だと考えられます。なんで8分割するのかは、ロバート曰く「それが直感的でわかりやすいから、皆そうしてる」んだとか。うーむ。(^_^;;)
5.各シーンごとに、1~4で得た情報をスクリプト・ブレークダウン・シートに書き込んでいく。このシートを見れば、各シーンの撮影に必要なものがすべて書き込まれているというわけです。
6.ブレークダウン・シートを元にプロダクション・ボードを作る。このボードはストリップボードとも言われていて、要は1シーンごとの最小限の情報が書かれた細長いシートを作り、それを並べ替えていって、撮影日、撮影時間、そして撮影場所ごとにかためていき、スケジューリングを行うんだそうです。
(ブレークダウン・シートやストリップボードの現物はwww.chalkhillbooks.comのページで見ることができます)
 あー、いきなり自分の映画を撮ったりさせる前に、これを教えてくれれば、ずいぶん皆混乱しないで済んだのに。せめてバガボンドの前にこの講義するとか。それとも、一回、自分でやってみて悩んだあとで、正解を教えたほうが、身につくっていう考え方なんでしょうか?

 さて、講義中、ロバートは、アメリカの現場での常識についていろんなことを教えてくれました。
 たとえば、ブレークダウン・シートの書き方については、
「エキストラは、だいたいでいいから必ず人数を書いておくこと」
「空母や飛行機といったものは、どれだけ大きくてもビーグル(乗り物)だけど、自転車やカヌーといったものはプロップ(小道具)に分類しておく。要は、誰がその用意をするかということで、自転車やカヌーの用意は小道具係の仕事だから。責任者をはっきりしておく必要があるんだ」
「スペシャルエフェクツという欄は特撮のことじゃなくて、弾着とか発光とか爆発とか、現場で特別におこなう必要のある効果のこと」
「スペシャル・エクイップメントというのは、ドリーやクレーンといった特別に必要な撮影機材のこと。これらの使い方はきちんとルールを守って安全管理に気をつけないといけない。信じられないことに、アメリカでは毎年、プロが撮影現場でバカな使い方をしては事故を起こしている。あり得ないような話だが本当なんだよ」
 等々。
 また、プロダクション・ボードを作るときのスケジュールの決め方については、
「撮影の最終日は、室内、それもステージでの撮影にしておくこと。天気のこととかもあるし、最後は何事もなくすんなりと気分良く終わらせたいからね」
「逆に、初日はできるだけシナリオのファースト・シーンから撮り始めたい。いくらリハーサルをしても、役者たちの気分を高めるには、順撮りが一番良いんだ」
「一つの撮影場所での撮影を全部終えてから、次の撮影場所に移動すること。当然だけど、時間もお金も節約できるからだ。そのためには順撮りは犠牲にしてもしかたない」
 というのが、「3つの基本ルール」なんだそうです。
 もちろん、基本は基本として、状況に合わせて臨機応変にスケジューリングせんといかんし、役者の都合は優先するしかないとも言ってました。「たとえば、キミの学生映画に一日だけトム・クルーズが出てくれるということになったら、すべてのロケ現場を一日でまわって、彼の出る場面だけまとめて撮るしかないだろ」だそうで。そりゃそうだ。(^_^;;
 つっても、ドタキャンされちゃなあ(まだ、今日のショックが残ってます。とほほ)。

 もう一つ、おもしろいこと言ってたのが、1日に撮影する分量。
 彼の経験上だと、映画はだいたい1日にシナリオの2ページから2ページ半くらい撮るのが普通のペースなんだそうです。ちなみに、TVドラマは1週間で1話分撮影しないといけないため、1日にだいたい7ページ分撮影する必要があって、映画よりものすごくハードなんだそうです。
 ところが、「ショウガール」でバーホーベン監督と初めて組んだら、彼はTVなみに毎日7ページ分ずつ撮影していっちゃうので、プロダクションが追いつかなくて大変だったんだとか。
 だから、次の「スターシップ・トルーパーズ」では毎日7ページ分撮れるように入念に準備してたんだそうで。そしたら、「ところがこれが、特撮満載なもんで、全然撮影が進まなくて、1日2ページ撮れば良い方で」これまたすごく大変だったとか。
 で、その次の「インビジブル」では、「また特撮満載のシナリオだったし、今度も1日2ページかと思ってたら、いきなり1日7ページずつ撮り出されちゃって、大あわてしちゃった」って、笑ってました。大変ですな、バーホーベンと組むライン・プロデューサーも。(^_^;;

 ちなみに、話の途中でロバートは急に「「インビジブル」の仕事したおかげで、ぼくはケビン・ベーコンと2ディグリーの距離なんだよ」とか言い出して大笑い。いわゆる「ハブ理論」の「ケビン・ベーコン・ゲーム」ってヤツですな。「誰でも、知り合いをたどっていけば、世界中のどんな人とも6人以内にたどり着く」とかってヤツ。いやあ、映画ファンとかSFファン的には、バーホーベンと1ディグリーの距離の間柄だってほうが格好良いと思うんですけど。
 てか、これでわたしもケビン・ベーコンと3ディグリー(でもって、バーホーベンと2ディグリー)?(笑)

 話の最後にロバートは、自分が今手がけているソニーの映画を例にとって「予算的には厳しいけど、だからこそ工夫のしがいがあるよね」と言い、我々に「低予算映画は俳句のようなものだと思いなさい。余計なものを徹底的にそぎ取っていったところで、何を表現できるかを追求してみるんだ」と諭して去っていったのでした。なるほどねえ。
 しかし、アメリカの授業でいきなり「ハイク」とかって言われるとは思いませんでしたよ。(^_^;;

 この日の授業の後半は、こないだのバガボンド・プロジェクトで撮ったテープを我々が編集したものの第1弾3本と、その前にステージで行った実習で撮った「SEXと嘘とビデオテープ」の1シーンをTAが編集したもののスクリーニングでした。
 先生のアンジェロはいろいろと注文をつけつつも「こんなにちゃんとできてるバガボンドのフィルムは初めてだよ」と誉めてくれましたが、ほんとのとこはどうだかなあ。(^_^;;

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ハッキング騒ぎ

 日曜の朝から、アパートの居間の無線LANが急につながらなくなってしまっていたのですが、夜になって、寝室の方のLAN回線からネットにアクセスしたルームメイトが「ぼくが2時間以内に3ギガバイトもネットからダウンロードしたんでLAN回線を一時的に閉じたって大学からメールが来てる!」と叫んだのでした。いやー、それはどう考えても何かの間違いか誰かにハッキングされてるか、どっちかだよねえ。てか、メールによると日曜の夜の11時の時点で、2時間以内に1ギガほどダウンロードしたことになってるけど、その間、誰も居間からアクセスしてないやん。(-_-;;
 というわけで、この書き込みも寝室から有線でつないでいるのでした。うーむ。

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ドタキャンくらった!(>_<)

 今日は昼から夜中まで撮影の予定だったのですが、集合時刻になって、こないだオーディションで選んだ幽霊役の女優から電話がかかってきて「今日は行けなくなったので明日にしてくれ」と言われてしまいました。
 代役を探して強行という手も一瞬頭をよぎったのですが、主役以上に重要な役で、それなりに衣装も必要な幽霊役を、今から急に来てもらった人にやってもらう気にもなれず、本日の撮影は断念しました。
 あー、しかし、どうしたもんだかなあ……。

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2007年3月 3日 (土)

オーディション

Dscf1430

 先週の日曜日は、次に撮ろうとしている短篇映画「HELP」のためのオーディションを開きました。つっても、ほとんど先輩のヨシさんに助けてもらい、逐一いろいろ教えてもらったおかげで、なんとかなったんですけど。

 しかし、大変ですよ、学生映画のオーディションは。こんな海のものとも山のものともわからない作品でも、ネットの募集サイトに告知を出せば1日2日で数十人の(それもちゃんと俳優の組合に入ってる役者たちからの)応募があるのも驚きですが、せっかく選んで「オーディションに来てください」と通知しても、半分以上は(応募してきたくせに)来ないってんですから。
 ゼメキスセンターに早めに行って、部屋開けて準備してたら、ちょうど隣の編集室から同級生の女の子が出てきて、「わたしがオーディション開いたときは、ほとんど誰も来なくて……」とか言うもんだから、どうしようかと思っちゃいましたよ。キミは同級生を脅かして楽しいのか。(-_-;;
 てか、部屋のドア開けておいたら、次から次へと同級生たちが覗きに来てはなんかおしゃべりして行くし。ここは談話室じゃないっちゅうの。てか、日曜だってのにキミらも勤勉だねえ。(^_^;;

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 ともあれ、この日は10数人の女優さんたちに声をかけたうち、なんとか3人来てくれたので、そのうちの2人(特に熱心だったし)に決めることができました。あー、ちょっとホッとしました。
 それにしても、声優のオーディションはわりと見慣れてきてたんですが、あれは自分が配役決めるわけじゃないし、ブースの外から声だけ聞いてるわけだから、目の前で芝居してもらうのとはずいぶん勝手が違いますわい。

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 一応、セリフなしの短篇ではあるんですが、「芝居してるときの表情を見ることができるよ」というヨシさんのアドバイスに従って、短い、わりといろんな風に解釈できる台本を渡して、「こんな風に演じて」と注文をつけて演じてもらいました。今回は、ホラーを撮ろうと思ってるので、おきまりの怖がってる感じが欲しいため、怯えてる表情で話してもらったりして。
 あとは、実際に立ってもらって、怯えてる芝居とか、幽霊らしくボーッと立ってる芝居とかもしてもらいました。
 ビデオでそれを撮影してたんですが、確かにこのほうがあとで画面映えを確認しながら芝居を再チェックできるし、役者さんも真剣度が増す感じがして良いですね。

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 なにはともあれ、こうして役者さんも決まり、月曜には図書館の撮影許可も取り、あとは次の日曜に撮るだけ……って、まだ小道具とか全然用意できてないよーーーーー!
 やっぱ一人で何もかもするのは大変です。ヨシさんは「次の学期以降は、皆で共同作業になっちゃうから、この「製作1」の授業を楽しんでおいた方がいいよ」なんて言ってましたけど、いやもう、いっぱいいっぱいですよ、ほんと。(>_<)

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映画のシーケンス8分割法

 先週の金曜の「脚本・基礎」の授業では、再び「映画の8シーケンス構造」について、詳しい講義がありました。
 アメリカのシナリオの教科書では、映画を3幕構造に分割して解析、構成法を教えていますが、ここではそれをさらにもう少し細かく分割して、1幕目:2パート、2幕目:4パート、3幕目:2パートの計8パートに映画を分割して考えてみようというもの。

 ここで大事なのは、先生の次の言葉。
「別にすべての映画がこの構成に従っているわけじゃない。この構成に従って映画を作れというつもりもない。でも、映画のシナリオというのはけっこう長いものだから、お客さんにアピールするためにも飽きさせない構成に気を配る必要があるし、なによりも書き上げるためにはいくつかの部品に分解して考える必要がある。ぼくがここで教えたいのは、きみたちの頭の中にあるアイデアや物語を形にするための方法としての物語の構成であって、この構成に合うように物語を作ることじゃないんだ。そうやって『そろそろ2幕目の終わりだから、ここらあたりでクライマックスの一騒ぎが必要だよね』なんて感じで、構成から逆算して薄っぺらなキャラしか出てこないありきたりなドラマを作ったりしないこと。そんなの全然おもしろくないもんね」
 いや、もうおっしゃるとおりであります。

 さて、それじゃ、映画の8シーケンス構造とはどんなものかというと、
【1幕目:オープニング(全体の1/4)】
1.主人公、世界観、現状の紹介と、最初の事件。
2.最初の事件に対する主人公の反応。テンションが徐々に上がっていき、最後に主要な問題が持ち上がる。
【2幕目:本編(全体の半分)】
3.主要な問いかけ(この映画で解決すべきこと)が提示される。3番目に大きな障害を乗り越える。
4.2番目に大きな障害を乗り越える。シーケンスの最後に希望が芽生える。
5.小休止。主人公たちキャラクターの内面が語られる。
6.最大の障害を乗り越える。だが、シーケンスの最後に新たな問題が持ち上がる。
【3幕目:エンディング(全体の1/4)】
7.最後の対決。できるだけ意外な(でもちゃんと前半で伏線の張られている)展開があること。
8.解決。物語の終了。

 2幕目の内容は、だいたい次の3パターンのどれか、もしくはその組み合わせ。
A.次から次に新しい問題が起こる。
B.どんどん物資がなくなっていく。もしくは人数が減っていく。
C.目的地まで旅をする。

 ちなみにこれはハッピーエンドの場合で、アンハッピーエンドなら、4シーケンス目の終わりに絶望、6シーケンス目の終わりに希望、7シーケンス目のひねりで8シーケンス目に不幸な幕切れというように、物語をシーケンスごとに逆転していったほうが、お客の興味を引きつけやすいとか。
 また、近年ではどんどんお客さんたちの気が短くなっているので、1幕目の展開は素早く、長さも短くなってきているとか。先生曰く「『猿の惑星』のオリジナルとリメイクを見比べたら、導入でどれだけ早い展開を要求されているかがわかるよ」とのこと。いやー、あのリメイク、わたしはダメだったんですけど、まあ、言いたいことはわかります。

 授業では、「ビッグ」と「オズの魔法使い」をこの8分割で解析してくれて、宿題として「トイ・ストーリー」を同じように8分割するよう言われたんですけど、皆さんはできますでしょうか?

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bon apettit

 きれいに一週遅れてしまってますが、気にせずいきましょう。
 先週木曜の「製作1」はおなじみスクリーニング。ついにわたしの番が回ってきてしまいました。
 わたしの作品は「bon apettit」といって、最初数分間、何も絵が映らないまま、ものを食べる音が続いたあと、いきなりアパートから派手な格好の女性が登場して、という5分の小品。オチ命のしょうもない短篇で、あきらかに経験不足と無知のせいで絵も悪けりゃ編集もひどいもんですが、なんとかネタの下品さに救われて、皆笑ってくれて、そんなに叩かれずに済みました。まあ、前回同様、勝負に勝って試合に負けた感じ、というか、前回も今回もネタのアイデアでなんとかゆるしてもらってるものの、映像作品としてはお寒いかぎりで、このままじゃなんのためにアメリカくんだりまできてるんだかって感じです。一応、物書きとしてはプロなんだから、こんなんで誉められてもなあ。もっとちゃんときれいな絵を撮れるようにならんと。

 この日の他の生徒たちには、評論科の人たちが混じっていて、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のパロディみたいなビッグフットの出てこないビッグフットもののコメディとか、ヒッチコックの映画を切り貼りしてレズ恋愛映画にしちゃったものとか、ニューヨークの摩天楼の写真をひたすらコラージュしたものとか、いかにも批評家の卵らしい作品が並んでいて、それはそれで楽しめました。特に、あきらかにフェイク・ドキュメンタリーもののパロディを狙ったビッグフットものは、おかしかったんですが、製作科の同級生の何人かは「なんでビッグフットが出てこないんだ」って本気で不満そうにしてて、それもまたおかしくて、つい笑っちゃいました。うーむーー。(^_^;;

 製作科の生徒たちの作品では、ゼメキス・センターで働く用務員の人の生活を追いかけたドキュメンタリーが、けっこうな労作で、短い期間でよくやったなあと思う反面、他人の人生に踏み込むのは安易にはできないよなあ、わたしはいろいろ考えちゃってこういうのは手を出せないよなあ、若さだよなあ、等々、いろいろ考えてしまったのでした。

 映像的にはこの日一番きれいな絵を撮ってた人の作品は、失恋した男の様子を、音楽に合わせて描いたミュージック・クリップ風の作品。うーん、どうせなら、きっちり歌に合わせて編集しちゃって、ほんとにMTVにしちゃったほうが良かったかも。

 一方、ゲームオタクの男の子が、発奮して身体を鍛え、近所の女の子をうちに誘ったものの、結局ゲームをプレイし始めてしまって、女の子が呆れて部屋から出て行こうとしたため、彼女を縛り上げ、隣でゲームを続けるという短篇を作った生徒は、先生から「安易に男性が女性を殴って縛り上げるなどという描写はするものではない」とキツーーークお叱りを受けてしまっていました。いやあ、そんなに目くじらたてるほどじゃなかったと思うんだけどなあ。これ作った生徒は、格闘技やってる筋肉マン(先週末はラスベガスまでプライドの試合を見に行くくらいのマニア)なんですが、日本のアニメやマンガも大好きで、夢は「アキラ」の実写映画化だという兄ちゃんで、学部もどこかの大学の映画学部というバリバリの映画青年。でも、「前に作った映画には、人種差別主義者の日本人を出したんだけど、そしたら当時つきあってた日本人の彼女が『あなたは日本人をバカにするのか?』って本気で怒って別れてっちゃったし。オレが作る映画はいつも誰かを怒らせるんだよ。そんなつもりはないのに。ああ、日本で映画を作りたい。あそこなら、わかってもらえるはずだ」と嘆いてました。いやー、映画作りたいならアメリカにいたほうがチャンスは大きいと思うぞ。だいたい、片言しかしゃべれないじゃん、日本語。(^_^;;
 とか言いつつ、わたしは彼を応援していたりするのですが。オタクのこと、よくわかってる感じだし、おもしろい映画作ってくれそうな気がするですよ。

 日本語で書いてるから大丈夫だと思うけど、同級生が読んだら怒りそうだなあ。いや、どれもわたしよりはうまいんですけどね。一応レビュアーとしては「心に棚を作れ!」((c)島本和彦)ということで許してもらえればなあ、と。ムリか?(^_^;;

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2007年3月 2日 (金)

LASFSに行ってきた

 今日は、ハリウッドで「ゾディアック」の無料スクリーニングがあるというので、授業が終わってから行ってみたのですが、すでに長蛇の列で全然入れず。あー、やっぱ夕方に高速使ってダウンタウン抜けるのはムリだ。ハリウッド行くには一般道使った方が早いかも。
 というわけで、しょうがないので帰ろうかとも思ったのですが、ちょうど今日は木曜日。毎週、LASFSが例会を開いてる曜日ではありませんか。これまで車がなかったりいろいろ用事があったりして行けなかったんですが、ハリウッドからなら丘を越えるだけだし、16年ぶりに例会に出席してきたのでありました。
 LASFS(ラスファス)というのはロサンゼルス・サイエンス・ファンタジー・ソサエティの略称で、ニーヴン&パーネルの『天使墜落』にも登場する、現存する中では一番古いといわれているSFファングループです。
 会員も豪華で、古くはブラッドベリ、そしてエリスン、ニーヴン、パーネル等々、錚々たる面々が名前を連ねています。
 90年に、当時の会社から仕事でロサンゼルスに来ていたわたしは、何度かLASFSの例会に顔を出していたのですが、なんせ16年も前のこと、お互い相手のことなんて覚えてません。というわけで、改めて「こんばんわ」って感じだったんですが、とにかく第一印象は「会員が皆、すごく老けた! そして太った!」ってことでしょうか。
 今日は60人くらいの会員が集まって、会費の値上げをどうするか話し合ってたんですが、とにかくわたしより若い人たちは、今日初めて来たというカップル一組(だんなさんのほうが、第1作(もちろんSF)を出版したばかりだとか)だけでした。いやあ、大阪のキタの例会なんて、LASFSの例会に比べたら若者の集まりですよ、ええ。つっても、これって何十年後かの我々の姿だよなあ、とは思わないでもなかったり。(^_^;;
 ちなみに、この例会、毎回、参加者で何か報告したいことがある人は、手を挙げて発言するスタイルになってるんですが、終わりの方で手を挙げて、地球温暖化の話を事細かに始めたお爺さんがいて、どっかで見たことある顔だなあと思ったら、ジェリー・パーネルでしたよ。うーむ、さすがLASFSというかなんというか。
 そして、クラブハウスでの例会のあと、最近は皆で近所のレストランで遅い夕食を食べるんだというので、車でついていって、サンドイッチを食べながらダラーっと話を聞いていました。
 昨日はアニメファンの若い人たちの話を聞いて、今日はSFファンの年上の人たちの話を聞いていたわけですが、どっかに同世代はおらんのか?(笑)

LASFSのホームページ

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2007年3月 1日 (木)

音響の仕事は3種類

 週が変わったというのに、日記はまだ先週の「映画製作のコンセプト」の続きですんません。
 さて、後半の講義は、デイヴィッド・ボンデレヴィッチ(David Bondelevitch)さんによる、ミキシングについてでした。デイヴィッドはうちの卒業生で、バリバリ仕事してる人の一人です。ものすごい仕事量ですなー。

 まず、彼が言ったのは「音響の仕事といっても、実際には3つのパートに分かれていて、それぞれ違うスタッフがやっている」ということでした。
 つまり、先日の日記でも書きましたが、
1.プロダクション・サウンド
 実際に撮影中に同時録音する人たち。
2.サウンド・エディティング
 撮影中に録音した音やあとから作った音などを含めて、どのテイクを使うか決定し、音を作り上げる人たち。
3.サウンド・ミックス
 映像に合わせて、セリフ、効果音、音楽の3つの「サウンドトラック」をサウンド・エディターの作った音から作り上げる人たち。ミキシングはリ・レコーディング(再録音)とも言う。
 ということらしいのです。いや、実際のところ、そう言われてもまだわたしは今ひとつピンときてなかったりするのですが。(^_^;;
 とはいえ、友達で映画ライターの添野知生さんもブログに書いておられますが、今までどうもよくわかってなかった、アカデミー賞にサウンド・エディットとサウンド・ミックスの2部門があるということの背景として、それぞれ別の職種、別の工程としてハリウッドでは捉えられているということがわかって、急に腑に落ちたりして。

 さて、そのミキシングのスタッフなんですが、たとえば「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」や「MI3」では音響関係のスタッフは50人以上クレジットされてて、その中でも一番多いのがミキシングに関わる人たちだとか。一本の映画を作るために、ものすごい数の人たちが音をいじってるわけですよ。特に今は5.1chや6.1chが当たり前ですしねえ。
「だから、音響をめざせば、プロになれる可能性は一挙に高くなるぞ」とデイヴィッドは言ってましたが、まあわたしみたいな音痴にゃとてもとても。(^_^;;

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アメリカのアニメファンと語らってきましたよ

Dscf1463 あっというまに今週も水曜になったので、先週同様、USCのアニメクラブを覗きに行ってきました。
 そしたら、上映会終了後、近所のデニーズでうだうだしゃべるんだっていうんで、そっちについていって、いろいろ聞き込み調査してきました。
 USCのアニメクラブで集まってるのはだいたい10人から15人で、2人をのぞくとみんな学部生なんだそうです。「19歳なんでまだ酒が買えない」と嘆いてる若者がいたりして、いやーもう大変。でまあ、主に年長さんな院生二人(つってもどっちもまだ20代だったりしますが)と話をして、こっちのアニメファンの意識調査をしてきました。
 結論からいうと、日本のアニメファンとけっこうかわんない気がします。ただ、とにかく情報に飢えてるところがあって、日本だと地方のアニメファンは「アニメ誌とかネットとかで情報だけあっても見れないし」なんて嘆くところを、「とにかく新しい情報が欲しい! 特にスタッフとかキャストとか!」みたいな感じでした。まあ、コアなファンだからということもあるでしょうが。
 ちなみに、「夏のアニメエキスポには行くの?」って聞いたら、「もちろん!」と力強い答えが返ってきてました。7月なあ。まあ、何もなかったらアニメエキスポとコミックコンに行くという選択肢はもちろんありなんだけど、どうすっかなあ……。(^_^;;

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2ヶ月経過

Dscf1432 というわけで、ロサンゼルスに来てからちょうど2ヶ月が経過しました。

 ずいぶん時間がかかりましたが、ようやくこちらの生活にも少し慣れてきたかもという感じです。元々、スローペースな人なので、まあこんなもんでしょう。最初の学期も一山越えていよいよ後半戦。気を引き締め直していきたいと思います。

 写真は、なんだか爆音がうるさいなあと思って見上げたら浮かんでた飛行船。飛行船のプロペラ音って、あんなにうるさいもんだったっけ?

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免許取得

 今日は午後からサンタモニカのDMVに行ってきて、ようやく自動車運転免許のドライブテストを受けてきました(今まで、筆記試験受けたままで、仮免と国際免許持って運転してたのでした (^_^;;)。
 やはり、ダウンタウンと違ってサンタモニカは係官が優しい! おっちゃんがニコニコ笑いながら出てきて、車でクルッと一回りして、1,2回左折したのと、路肩に一回駐車して、ちょっとだけバックしただけで、あとは直進と右折だけでおしまいでした。昔取ったときは、たしかバックして切り返したと思うんだけど、それすらなし。いやー、楽ちん楽ちん。(^_^)
 というわけで、試験のあとはせっかく近所まで来たんで日系スーパーに寄って、日本茶のペットボトルとせんべいを買い込んで帰ってきました。あー、落ち着く~。
 明日は、「製作1」の授業のあと、ハリウッドまで行って「ゾディアック」の一般向け無料スクリーニングを見てくる予定です。いや、フィンチャーは「セブン」以外全然ダメなんですけど、ゾディアック事件の映画化と言われちゃうと、見ないわけにはいかないんで、タダで見れるならちょうどいいやってことで。

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2007年2月28日 (水)

スーサイド・スクイッド

Suicidesquid 先輩のヨシさんに教えられて、まだこんなものが生き残っていることを知ってしまいました。ありえねーーーー!

 ことの起こりは1991年の春。当時、勤めていた会社からUSCにニューラルネットワークの研究に出向していたわたしは、インターネットのニュースグループ(あの頃はまだWWWもホームページもなかったんですよ)に、「スーサイド・スクアッド(Suicide Squad)」というマイナーなアメコミについての質問を書いたのですが、スペルを書き間違えて、「スーサイド・スクイッド(Suicide Squid)」と書いてしまったのです。そしたら、それが異様に受けて、しばらくそのネタで盛り上がったところまでは知ってた(「Tシャツ作るから、できたら送るよ」とかってメイルももらったものの、帰国直前だったんでうやむやになっちゃったような……)んですが、それがなんとつい最近まで生き残っていて、ネット上のアメコミ人気投票のタイトルにまでなってるなんて……。

 若い頃の失敗(スペルを一文字間違えただけだったのに~)が、こんなふうにネット上に生き残ってしまうなんて。こんな形でアメリカのネット文化に名前を残すことになろうとは。とほほほほ~。


Squiddy Awardsのページ
WikipediaのSquiddy Awardsの項目

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学内すごろく(^_^;

Dscf1452ドヒーニー記念図書館

 今週末、大学内にあるドヒーニー記念図書館(学内にいくつかある図書館の中でも一番古くて、なかなかにムードのある場所なのです)で映画の撮影を行うため、許可をもらおうと昨日から走り回っておりました。
 図書館行って、責任者に「これこれこういう撮影で、こんな機材と人数で、この場所を使わせてください」と説明するついでに、実際に相手に候補場所をいくつか見せてもらって、その場でロケハンして、向こうの了承を得たのが第一段階。
 実はそこからが長くて、許可証に学内の関係各部門それぞれの承認サイン(全部で8個!)をもらうため、自分の学部を皮切りに、あっちいったりこっちいったり、まさにすごろくのコマのように動き回っていたのでした。これが面倒なのは、振られてる番号順にまわらないといけないこと。しかも、ラストは「ふりだしに戻る」じゃあるまいし、また映画学部に戻ってきちゃうし。(^_^;;

Dscf1458すごろくマップ(笑)

 もっとも、先輩日本人のミッチさんに言わせれば「でも、学内歩き回るだけでただでロケできるんだから、外でロケするより全然楽ですよ」とのこと。なるほどねえ。そういや、半期先輩の連中がこないだサンタモニカの映画館前で夜間撮影するからって手伝いを募集してたけど、あれとかすごく大変なんだろうなあ。

Dscf1457サイン済みの許可証

 ともあれ、なんとか8カ所全部回って、無事サインをもらい終わってホッとしてたら、「製作1」のキャロル先生とバッタリすれ違い、「あら、日曜に撮影するのね。確か、今週の日曜はLAマラソンがあって道路封鎖とかいろいろあるから、役者さんたちにちゃんと言って早めにきてもらいなさい」とか言われちゃいました。
 マラソン?! そんなの知るかー!!(>_<)

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ニーヴンが来る!

 今週末、USCで開かれる"Fiction Science"という講演会にラリー・ニーヴンとティム・プラットが来るんだそうです。そして、ルーディ・ラッカーもライブ・チャットでちょっとだけ参加するとか。
 日曜は撮影があってどうにもなんないけど、金曜日中に準備済ませて、土曜は絶対見に行こう。ついでにサインももらってくるかな。

Fiction Scienceの告知ページ
土曜日のスケジュール表

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2007年2月27日 (火)

REALITY ENDS HERE

Dscf1425

 ゼメキス・センターの玄関に刻まれている言葉。いやまあ、かっこいいです。
 もっとも、われわれ学生はこの先に入るたび、授業という「現実」に攻めまくられてる気もしますが。(^_^;;
 さて、今日も現実と戦ってくるか。

Dscf1424

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2007年2月26日 (月)

サウンド・レコーディングの神髄とは?

 火曜の夜は「映画製作のコンセプト」。この日は、前回に続いて音響のお話でした。
 といっても、ここまでの音の話が、音を作る話だったのが、今回はその前後、つまり、撮影中に音を録るときと撮ったり作ったりした音をミックスし直すときの話でした。つまり、音響といっても大まかに3つの工程、そして3つの職種に分かれているというのです。
 というわけで、この日の講師は2人いて、前半が音を録る、つまりサウンド・レコーディングの話、後半が音をミックスするリ・レコーディング(再録音)およびミキシングの話をしてくれました。

 前半のサウンド・レコーディングの講師は、ダグ・ヴォーンさん(Doug Voughan)
 実はこの人は、「製作1」の実習にここのところいつも来てくれて、ブーム持って立ってるわたしを何かと助けてくれたり助言してくれたりしている、すごく親切なロマンスグレーのナイスガイなのでした。

 ダグはまず「燃えよドラゴン」の1シーンを見せて、「どこかおかしいと思わないか? なんとなく不自然な感じがするだろう」と聞いてきました。それに対して「セリフと口の動きが合ってないけど、それは中国語を英語に吹き替えてるからなんじゃ」と生徒の一人が答えると「いや、この映画は実は全編皆英語をしゃべってるんだよ。だから、それは半分だけ正解。確かに、アフレコなんでリップシンクがちょっとおかしいんだよね」と話し始めました。
 ダグによると、この映画が作られていた頃は、ハリウッドの映画でもアフレコがけっこう一般的におこなわれていたんだとか。それはもちろん、そのほうが同録つまり同時録音よりも簡単だしコストもかからないから。でも、やっぱりどうしても不自然だというので、今のハリウッドでは同録が基本だとか。

 続いて、「ロスト・イン・トランスレーション」から、ビル・マーレイが日本でCM撮影をしているシーンを上映し、「ほら、日本語がわからなくても、このシーンは実に自然に聞こえるだろう。これが最近の映画のサウンド・レコーディングなんだよ」と、さっきの生徒に問題は言葉の違いじゃないことをなっとくさせてました。たぶん、最初からそう言われることを想定して、この場面も用意してたんですな。
 ちなみに、このあと数日間、その場にいた人たち(生徒だけじゃなくて、担任の先生やTAも含めて)から「あの場面で日本人のディレクターは本当はなんて言ってたの?」ってずーっと聞かれ続けて、ほとほとまいりました。皆、そんなに気になるならあとから個別に聞きに来ないで、その場で聞いといてくれ、いっぺんですむから。(^_^;; ちゅうか、こういう素朴な反応が、あの映画のアメリカでの高評価につながってるのかも。

 次にダグは「タクシー・ドライバー」から、ロバート・デ・ニーロが一人、自分の部屋で「オレに言ってんのか?」と言いつつ銃の抜き撃ちの練習をしているシーンを見せ、
「この場面はノイズが多いよね。それが迫力にもつながってるんだけど、実はこの場面はシナリオではセリフはなかったんだ。それを、デ・ニーロが即興で芝居してみせたんだよ。だから、同録の用意はしてなかったんだけど、サウンドの人間が音も一応録ってあったんだね。だから、こうやって使うことができたんだ。今や、この場面のデ・ニーロのセリフは、この映画を語るとき、誰もが思い浮かべるものになってる。だから、音響の人間にとって、常に準備をしておくことはものすごく大事なんだよ。そして、監督が音に気を配ることもね」
 と教えてくれました。ダグ曰く、
「映画の製作はものすごく大きなプレッシャーだし、スケジュールが決まっていてスローダウンしたりできなくて、とにかく動き続けなきゃいけない。そんな中で日々の一つ一つの決断がすごく大事になってくる。そして、全体のリーダーである監督は、すべてに気を配っておかないといけないんだ。監督におろそかにされていると思ったら、音響の人間はもちろん、スタッフたちはとたんに背を向けるものだし、何より製作上の決断を下すのは彼らじゃなくて監督なんだから」とのこと。

 その次にダグが見せてくれたのは、「セルマ&ルイーズ」の酒場の場面。この場面、ずっと主人公たちの背後で人の声やざわめきがしてるんですが、ダグによれば、
「ほんとは、これくらいの人がいたって、バーの中ってもっと静かなんだよね。つまり、この場合、背景音は別録りして後から足してるわけだ。そりゃ、その場で大きな声をエキストラに出してもらって、同時に録ることもできなかないけど、そういうことはしないよね。それは、別録りのほうがその場の音響コントロールできるから。この「コントロール」ってことが、常に音響の鍵なんだよ」
 だそうでした。

 さらにダグは、「L.A.ストーリー」から、街中をスティーブ・マーティンとサラ・ジェシカ・パーカーが話しながら歩くシーンを見せて、
「こういう開けた空間で、しかも大勢人がいる場合、同時録音しようと思っても、ブームは使えないし、まったくコントロールが効かないよね。こういうとき、それでも同録するために、すごく小型のワイヤレスマイクが使われるんだ」
 って、言うんですが、それって身につけてる役者が動くたびにマイクがノイズ拾いますよね。と、皆が思ってると、
「ノイズはあとでポスト・プロダクションのときに消しちゃうんだよ。最近は絵でも音でも『後でなんとかしよう』って言って、少々のことがあっても撮影進めちゃうことがけっこうあるんだよね。そりゃ、現場のスケジュールはそれで守れるかもしれないけど、ポスト・プロダクションに負担がかかりすぎてるような気がするね」
 だそうでした。うーむ、なるほどねえ。

 そしてダグは、「サイドウェイズ」の主人公二人組が女性たちとレストランで食事をするシーン、「大統領の陰謀」でレッドフォードが電話で取材をしている長いシーン、そして「フォー・ザ・ボーイズ」でベット・ミドラーが歌をレコーディングしているシーンを見せ、それぞれの場面で、いかにして同録した音と別録りした音を重ねているかを解説、音を同録することがどれだけ映画をリアルで豊かにしてくれるかを力説していました。さすが、ブーム握って何十年。自分の仕事にプライドを持ってるのがよくわかる講義でありました。

 最後に、ダグはもう一度、
「あくまでも映画撮影の現場のリーダーは監督だ。監督が音響をおろそかにしているそぶりを見せたり、きちんと音が録れてるかチェックを怠ったりしたら、いくら優秀な音響がついていても、ミスが起こるし、あとから『あのとき、あの音も録っておくんだった』なんてことが必ず出てくる。それを忘れないこと」
 と言って講義を締めくくったのでした。うーむ、かっちょえー。
 というわけで、長くなったんで後半は次のエントリーに分けることにします。では、今回はこのへんで。

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